建設業は世の中に必要不可欠な「仕事」です。

代表取締役 渡辺偕規

ひと昔前、建設業は「きつい」「汚い」「危険」の3Kの仕事と言われ、建設会社が次々に倒産した時期がありました。

しかし私は思うのです。「建設業」は人類史上、最も尊い職業であると。ピラミッドや城など歴史的な建築物は国家的な役割を担い、そこを起点にして文化が栄え、人類は発展していきました。「人類発展の原点には、土木建築という支えがあった」と言っても過言ではないと思います。

建設は、オートメーション(自動)化できない、きわめて原始的(アナログ)な仕事です。人の手が絶対に必要となるので、IT化が進む現代とは逆行しているイメージがあるかもしれません。このような時代背景から、若者が入らず年配の職人さんしか残らないとも言われています。

しかし、建設業に携わる人間がいなかったら、どんな社会になるでしょうか。たとえば、2011年3月11日に起きた東日本大震災の復興が遅れている原因のひとつには、建設業者が減少したことが関連していると私は考えています。当時、私は被災地に駆けつけたのですが、現場の様子を見たときに、あらためて建設業の必要性をまざまざと見せつけられました。人間の生命を守る建設業は、やはり社会にとって最も欠かせない仕事なのだと。

建設業を通し、人間的な成長の喜びを感じてほしい。

建設業は、少し覚えればできるような簡単な仕事ではありません。新築もリフォームも、いわば形がない商品を扱うため、完成後に「イメージと違う」とクレームをいただく可能性もあります。

今は昔と比べてお客様の目もずいぶん厳しくなりました。「お任せでいいですよ」というご依頼は、ほとんどありません。そのため、新人は現場で知識や技術を身につける前に、持ち応えられなくなって挫折する人も多いのが現状です。

ですから、当社では社員が挫けたり、社員の成長を阻害したりしないよう、ミスをしても責めません。悪かったときは「ごめんなさい」と素直に反省し、そのかわりに、すぐに「直す」。大事なのは、「明日からどうすれば良いかを全員で考えていくこと」です。反省し、改善し、一歩ずつ前進していけば良いと思っています。人間としての成長を腹におかないとこの仕事は続かないかもしれません。

建設業はいろいろな人と連携しながら進行する仕事なので、責任の所在が曖昧になりやすい世界です。ただ、他人が悪い場合もあれば、自分が悪い場合もあります。ですから、ミスが起きた場合にまずは「自分の責任かもしれない」と自問自答してほしいと思っています。(良い意味での)自責の念を持って謙虚に仕事ができる人は間違いなく人間的に成長するでしょうし、仕事にもやりがいを感じられるようになり、楽しめるようになっていくと思います。

組織間連携のための施工計画会議

代表取締役 渡辺偕規

以前、社員から、工事に入る前のお客様との打ち合わせで、「図面や見積書が合っていない」とご指摘を受けて、その調整作業が難航し、施工管理に充てる時間を確保できなくなったという報告を受けました。これに対して私は、営業が仕事の受注後に工事部へ引き継ぐ段階に問題があるのではないかと考え、着工前の会議の見直しを図りました。

そして新たに始めたのが、「施工計画会議」です。以前の会議では担当者間のみで話し合っていましたが、施工計画会議では工事部門全員を集め、図面と見積書、施工計画を確認し、全員で問題点や改善案を考えながら進めるスキームに変更したのです。すると、全員が当事者意識を持てるようになり、知識の共有や教育の場に発展しました。

技量がある人ほどノウハウを教えるのを嫌がるケースが多いので、場をつくる重要性を認識しましたね。若手社員は場数を踏んでいないので、知識や経験がありません。また、中途入社の社員は相談を遠慮するケースもあります。施工計画会議は、こういった社員には特に有意義なものになりました。社員がそれぞれの強みを生かして、共働すれば、社員一人ひとりが育ち、成長に伴って会社もより大きく成長できるはずですから。

個人戦でなくて団体戦(みんな)で勝ちたいというチームをつくれたら最高ですね。一人が優秀でも、チームで見たときにダメなら良い結果は生まれません。将来的には、うちの施工計画会議が、競合他社から「伝説の会議」と呼ばれるようになったらうれしいですね。

WEBの社内板の活用で風通しを良くする。

新築を行う工事部やリフォームを行う建築部など、現場を担当する社員は、朝から現場に直行して1日中外で働くことがあります。それ自体は問題ないのですが、他の社員とコミュニケーションをとる機会が少なく、業務上の必要最低限の連絡や報告しかとれていないのは問題だなと思っていました。

そこで、WEB上で閲覧できる「社内板」を作りました。まずは私が社員に向けたメッセージを書き込みながら、しばらくしてから社員に「日報でもいいし、現場の写真をアップするだけでもいいから、定期的に書いてほしい」とお願いをしました。すると、やがて社員の投稿が増えていき、次第に仕事上の悩みや失敗談・成功談といった投稿もあがるようになり、それに対して他の社員がアドバイスをするといった使い方も増えてきました。

よく社員に言うのですが、「1ミリの前進が大事」。10のミスが9に減るだけでも進歩なんです。一気によくしようとするから悩み苦しむわけで、まずは1つずつ解決していければ緩やかでも着実に改善していきます。

応募を検討している方へ一言。

建設業は、人の期待に応えていく喜びを感じられる仕事だと思うので、チーム意識を持てる人に来てもらいたいですね。技量のあるスーパープレイヤーも欲しいですが、それ以上に欲しいのは「チームの仲間のために働く」という意識が高いリーダータイプの人です。

もちろん、会社としてもチームで団結する意義を感じてもらえるよう、施工計画会議やWEBの社内板などを用意し、これからも、もっと自然にコミュニケーションがとれるような仕組みづくりをしていく予定です。

私自身が技術屋ではありませんが、その弱点を認識しているからこそ、仕組みづくりでカバーしていきたいと思っています。会社としては、60年経ちますが、まだまだ発展途上です。現状に満足せず、これからも成長し続けていく予定ですので、チャレンジ精神や成長意欲が強い方はぜひ弊社にご応募ください。ぜひ一度お会いしてお話ししましょう。

代表取締役 渡辺偕規