MARUNIの社長ブログ WATATOMO WAVE

2009年2月のバックナンバー

耐震偽装事件で被害を受けた「センターワンホテル半田(愛知県)」が、建築確認を行った愛知県とコンサルタント会社「総合経営研究所」を相手取って、損害賠償を求めた訴訟の判決が出され、愛知県と総研側の過失責任が認められました。この問題が発覚した当時、「イーホームズ」等の民間の確認検査機関に対する厳しい責任追及がなされ、結局「イーホームズ」は廃業となりましたが、同様の確認検査を行った自治体に対しては、何故か全くその矛先は向かいませんでした。

しかしながら、今回の判決により、偽装を見抜けなかった自治体の責任も問われ、やっと物事の整合性が付いてきたと思います。確認検査機関の使命は、合法的な建築かどうかを検査・確認することですから、それが為されなかったとしたら、欠陥品を販売している業者と同じことです。まして、自治体がそうであったならば、その影響と責任はむしろ民間企業よりも大きいはず。今回の判決は、当然のことと思います。

昨日、ブログに書いた村上春樹氏の「壁と卵」という比喩に例えれば、「卵の力によって、壁が壊れ始めた」と言えるのではないでしょうか。社会の公正や安全が、確かに厳しい現実を経ながらも、このように実現してくるのであれば、時代は良い方向へ流れ始めたと思います。今、いろいろな不安や不満が多い世の中ですが、過去の戦時中や抑圧・統制された社会に生きていた世界の人々に比べれば、遥かに豊かな毎日を送っています。そのことに大いなる感謝をして、一人ひとりが、今の現状をより良い方向へ変えていく努力をしていけば、必ず私たちは、「調和」に行き着くと思います。

私が好きなクラシック音楽も、基本的には「混沌」から「調和」へというストーリー展開になっています。起承転結があって、最後は調和の取れた高らかな和音で終わる。ほとんどの曲が、そのような構成になっています。きっと時代の流れも、その繰り返しなのでしょう。今は、そういう意味では「転」の時期なのかもしれません。だから曲調も激しいし、不安と混乱が続きます。でも、いつかきっとその楽章は終わり、終楽章での大団円を迎えます。これは自然界の法則です。今の時代に生きている人々は、その感動のフィナーレを見られるのかもしれません。今回の判決は、そのような「転」の中での、小さなシグナルと聴こえました。

村上春樹氏の「エルサレム賞」スピーチ全文を読みました。ニュース等では、「高くて、固い壁があり、それにぶつかって壊れる卵があるとしたら、私は常に卵側に立つ」という部分のみが紹介されていましたが、全文はかなり長く、一言で簡単に評論できるようなレベルではないと感じました。この比喩については・・・「壁」とは、爆弾、戦車、ロケット弾、白リン弾であり、「卵」とは、これらによって押しつぶされ、焼かれ、銃撃を受ける非武装の市民たちのことと、村上氏自身が説明しています。

私は、かなりの衝撃を受けました。今、この時期に、このような表現を、しかもエルサレムの地で、公式にスピーチすることのできる日本人がいたとは・・・。イスラエルとパレスチナの問題は、様々な歴史、宗教、闇の権力等が入り乱れて起きている(であろう)ことで、簡単に白黒付けられない状況が今後も続いていくと思います。そして、誰もがその状況を解決できるとは思っていません。とにかく、怖い。

そのような中で、ある種の危険を伴いながらも、何かしらの使命感を持って、実際に足を踏み入れ、本当のことを話す・・・。その勇気ある行動に、心から拍手を送りたい思います。村上春樹氏の本が好きだからではありませんが、やはり何か人とは違うものを持った人だと思っていたので、腑に落ちました。もちろん、これくらいで戦争が終わることは無いでしょう。でもだからと言って、無関心でいてはならないというメッセージではないでしょうか。そして、このスピーチの最後の方に、こうあります。

「私たちは、国籍、人種を超越した人間であり、個々の存在なのです。『システム』と言われる堅固な壁に直面している壊れやすい卵なのです。どこからみても、勝ち目はみえてきません。壁はあまりに高く、強固で、冷たい存在です。もし、私たちに勝利への希望がみえることがあるとしたら、私たち自身や他者の独自性やかけがえのなさを、さらに魂を互いに交わらせることで得ることのできる温かみを強く信じることから生じるものでなければならないでしょう。」

「温かみ」とは、とても優しく柔らかい言葉ですが、すべてを解凍するだけの力があると思います。政治でも、経済でも、この「温かみ」を犠牲にしすぎた結果が今なのではないでしょうか。この「温かみ」を理解しえない社会が、だんだんと壊れていくことが、今の経済状況であるとしたら、その未来は決して暗くは無いはずです。この流れの意味を、本質を理解して、「温かみ」を基盤とした政治や経済やビジネス、そして生き方に回帰していくことで、全体平和への方向が見えてくるのでしょう。小説家も、政治家も、経営者も、すべての人々も、それぞれの役割の中で、使命を果たし、「温かみ」の実現に向かっていく時代になったと思います。

2月2日の日本経済新聞に、「地球の気候、寒冷化」という記事が出ました。「温暖化」ではなく「寒冷化」です。実は、地球は過去にも、今以上の温暖化がありました。もちろん、CO2の排出等が無かった時代です。そして今、CO2をたくさん排出している時代にも関わらず、地球は「寒冷化」しているということです。これを見ると、少なくともCO2が地球温暖化の主因でないことが明らかです。

とすると、ノーベル平和賞を受賞したアル・ゴア氏の「不都合な真実」は何だったのでしょうか。もちろん、CO2削減は、人間や動植物の空気環境や生活環境を浄化するためにも、重要な方向性です。ただ、地球温暖化の原因ではないということを考えると、昨今の「環境ビジネス」の前提がよく見えなくなります。何か変な感じがします。

今大変なことになっているオーストラリアの山火事や、旱魃、温暖化等を含めた最近の地球の異常気象は、太陽活動(太陽黒点)が原因であると、様々な識者や科学者が随分前から言っていました。でも、政治やビジネスの世界では、「CO2削減」というスローガンのみを唱え、新しいビジネスや利権を発生させてきたように思います。確かにCO2削減は大切なことです。でも、何か変な感じがします。

また、昨夜のニュースで、久々に小泉さんが吼えていましたが、日本を現在のような状況に陥れた「構造改革」を断行した人が、慌てふためいて、再びその正当性を訴え始めたように映ります。麻生総理の「郵政民営化に反対だった」という、あまりにも正直すぎる発言や、「かんぽの宿」のような疑惑がどんどん明るみに出る事態に対して、逆に、このまま逃げ切ることが出来ないと判断し、首相批判の時流に乗って、自らの危機を先回りして乗り越えようと動いたかのようにも見えます。これも、変な感じです。

これで、政権与党も弱体化し、構造改革推進派も逃げ切れず、かと言って野党にも政策の軸が無く、やはり困るのは国民一人ひとりです。ただ、希望の光はあります。私たち一人ひとりが、本来の姿である「自立」に一歩一歩近づいていると思うからです。人間は、そもそもが「孤独」な存在です。この「孤独」をいかに克服していくかが人生なのだと、学びました。自らが自立できる自分自身になっていくことで、始めて本当の意味で、世の中のお役に立つことができると思います。

そもそも、毎日TVに出ている「他人」によって、自分の人生(心や感情)が日々振り回されるなんて、何か変な感じがします。これは主従関係で言えば、「従」の立場です。私たち人間は、一人ひとりが主人公。「私の人生」というドラマの主役です。その他の存在はすべて、ドラマの脇役。当然、協力者もいれば、悪役もいます。そのような関係性の中で、面白おかしく主役を張っていくのが人生だと思いますし、そこで起きてくる様々な事件に対して、楽しく対処していくだけで、自然に「自立」することができる。なかなか面白い訓練と成長のストーリーではないでしょうか。

今、生きている私たちは、きっと大いなる成長を望んで、この時代に生まれてきたと思います。そして、ドラマは必ずハッピーエンドで終わります。それまでは、いろいろとあるだろうけれども。世の中が変な時は、「自立」のチャンス。そんな風に思って、毎日を一日一生、「明るく、前向きに、いい気分で」、主役を張りながら過ごして行きたいと思います。


※最近の発見

コンビニの中で、「セブンイレブン」が特に素晴らしい経営をしているのは、「セブン、イレブン、いい気分!」というCMのコピーにあるのでは・・・なんて思いました。簡単な言葉だけど「いい気分」って、とても大事だと思います。今日も一日、無理やりでもいいから、「いい気分」を演ずること・・・これが成長と幸福のコツかもしれないと、最近だんだんと分かってきた次第です。だから、街の中で、「セブンイレブン」を見た時は、「いい気分!」を思い出しましょう。そして、丸二の現場を見た時は、「ありがとうございます!」とつぶやきましょう。これで、一日のミニ・ハッピーが作れます。

境界線

2009年2月 3日

今日の朝日は、何かとても不思議な感じがしました。空との境界線が滲んでいるような、絵の具で塗ったようなオレンジ色で、もちろんとても美しくて・・・。最近、太陽黒点の活動が小さくなっていると新聞で読みましたが、地球温暖化や異常気象も、どうも太陽活動が主たる原因のようです。いろいろな問題の真相が明らかになってくると、情報に振り回されている自分自身に気がつきます。ひとつひとつのことを、細かく追求をしていけば、きっと真実が分かると思うのですが、多忙な現代社会の日常において、自身の専門分野や生活範囲以外のことは、ほとんど新聞・ニュース・本などの情報を信じるしかないのが現状です。

それでも、良い意味での「疑い」を持って、これらの情報に向かっていかないと、生きる上での大きなミスをしてしまう・・・そういう時代になったと思います。「国がやることは正しくて、完璧である」という神話が崩れてしまったことは、本当に大きなショックでした。でも、ならば本当の事は自分自身で確かめなくてはいけない!という意識や姿勢が芽生えてきたとしたら、これはこれで大きな変化であり、社会を変える一歩になると思います。

もう、新聞やニュースで言っていることを100%鵜呑みにする人たちは、さすがにいなくなったでしょう。もちろん、そこに事実はあるはずです。ただ、すべてが「真実」ではないと。これからの時代、「信じる」「信じない」の境界線が一体どこになるのか・・・私が思うに、今までの「権威」とか「力」ではなく、「人柄」とか「お国柄」という、なかなか測りにくいものに変わるような気がします。そういうものが、「信用」のモノサシになると思います。

会社で言えば、社風なのでしょう。信用できる社風。社風とは、社員さん一人ひとりの人柄や会社全体が持っている雰囲気や姿勢です。これをより良くすることが、経営目標になってくるはずです。そのためにも、誠実に、親切に、お客様の健康・安全・幸福を願いながら、責任ある仕事をしていくこと。もう、これしかありません。人柄や社風を数値化することはできませんが、最も巨大なパワーを持つことになると思います。

今、「経済」という視点からだけでモノを見ると、本当に大変な時代だと思います。ただ、このようにもうひとつの視点を持つことで・・・例えば、「社風をより良くする」というような視点・・・とても明るく、前向きに、いい気分で日常に向き合って行けるような気がします。明るく、前向きに、いい気分で生活していれば、当然良いことも起こります。風水とは、実は(決して難しいことでは無く)自分自身がいい気分になれるように、場を調整する技術です。だから、結局、問題は、「私の心の中」にあるということです。いい気分を感じるのも自分。不安と恐れを感じるのも自分。そこをどのようにして、意図的に、調整するか・・・です。

生き方の視点を変えてみたり、経営の視点を変えてみたりすると、きっと何かが見えてくる。境界線が滲んだ太陽は、モノサシが徐々に変わりつつあることを表現しているのかもしれません。人柄や社風を大切にしていく方向にモノサシが変わろうとしているのだから、私たちもそこに全力投球です!!

自然の中には、真実の情報があると感じました。

最良の建築をプロデュースします。

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