MARUNIの社長ブログ WATATOMO WAVE

友人が指揮者に!

2010年5月10日

ゴールデンウィークの最終日の5月5日、中学校時代の友人が初舞台を踏むコンサートを、仲間たちと見に行きました。どのような初舞台かというと、なんと「指揮者」としてです!もともと音楽好きでピアノが弾けるとは言え、実際のオーケストラの指揮をすることなど、普通では考えもつかないことです。

でも彼は永い間、仕事をしながら指揮法の勉強をして(教室に通って)、とうとうフルオーケストラを前に、モーツァルトの交響曲第40番ト単調を振る機会を実現しました。「思いは通じる」「思いは実現する」と言いますが、実際にこのように一人の友人が夢を達成した姿を目の当たりにすると、(驚嘆とともに!)心から「おめでとう!」という気持ちでいっぱいになりました。

このコンサートは、日本の指揮法指導の第一人者である(サイトウ・キネン・オーケストラで有名な)斎藤秀雄氏に師事した、村方千之氏の主催によるもので、村方先生の生徒さん達が、日頃の成果を発表するものです。彼は、その発表会のトップバッターとして、モーツァルトを振りました。そして、とても素晴らしかった。

指揮法の基本をマスターしたこともあり、その姿はとてもシンプルで無駄がなく、余計な動きや大げさな表現を抑制し、自らの存在を消して、ただ音楽そのものだけを浮かび上がらせようとする、真摯で謙虚な姿勢を感じました。音楽自体もそれを受けて、とても素直で快活で、でも温かい悲しみに満ちたモーツァルトの40番らしい美しい調べとなって、会場に響き渡りました。

もちろん彼はプロではないし、しかも初舞台で、思うようにいかなかった部分もあったのかもしれません。それでも、終了後の彼の達成感で一杯の表情を見て、「なんてかっこいいのだろう」と感激しました。

夢を実現するには、「ワクワクしてやることだ」と言います。きっと彼は、自分自身がワクワクすることだけを、淡々と続けているのかもしれません。まわりの人がどう言おうと、どう感じようと、自分自身がワクワクすることをし続ける。そういう精神力の強さこそが、人生をより豊かに楽しくするのではないでしょうか。

ところで、彼の指揮姿がとてもシンプルだと書きましたが、往年の有名な指揮者の古い映像等を見ると、実は本当に動きが小さくて、静かな指揮ぶりであることを発見します。例えば、とても大きな音響の部分などを聞くと、さぞかし指揮者も大きく振りかぶったり、飛んだり跳ねたりしているのだろうと想像してしまいますが、実は指揮棒がほんの少し動くだけだったり、顔の表情だけで音を出しているようなこともあります。

クナッパーツブッシュという変わった名前の指揮者(昔のとても有名な大指揮者です)の白黒の映像を見ると、腕を少し前に出すだけで、オーケストラから「グァー!」という大音量が響き出ます。何というか、テクニックではない、精神の音なんですね。音楽とは不思議なものです。

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