MARUNIの社長ブログ

お互い様

2018年6月28日

ワールドカップで日本代表が活躍中です。大会直前にいろいろな事があったので、期待値は低かった様ですが、今までよりも選手たちが生き生きとしている様に感じられます。日本がワールドカップに初出場してから20年、主力選手たちが(当たり前のように)海外で活躍する時代と成り、あえて国際試合の実績豊富な外国人監督を招聘する必要性が薄くなって来たのかも知れません。多くの選手たちがトップクラスの外国人選手と戦う経験を蓄積する中、それを日本代表チームとしての総和(チームワーク)まで昇華させることが、これからの代表監督の役割とするならば、今回の監督の起用は正解だったのでしょう。でもその過程(過渡期)の中、厳しい予選を突破した前監督の力あっての結果ということも忘れては行けないと思います。

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さて6月の初旬、三度目の山城歩きに行って来ました。今回は三島の山中城と小田原の石垣山城(一夜城)です。北条氏の山中城は、有名な「障子堀」が非常に見事で美しかったです。でも秀吉軍の小田原攻めの際、わずか半日で落城したことを聞くと、防衛施設である城の設計とは難しいものと感じました。現在の城跡は公園のように整備されており、山城初心者としては歩きやすかったです。もうひとつの石垣山城は、通称「一夜城」と言われ、小田原城を見下ろす山頂に秀吉が築いたものです。築城中は樹木等で覆われており、完成と同時に(一夜にして)周囲の樹木を伐採し、この城を出現させたという逸話は有名です。名前の如く荒々しい石垣が凄く、当時の秀吉の勢いを感じました。一夜城は有名な為か、多くの人が来ていました。山城ファンが増えている様です。

最近、WOWOWで映画「関ケ原」を観ましたが、戦国時代とは本当に生きるに厳しい時代だったと思います。同じ日本人同士が戦い合って、多くの命を落としました。山城も防衛施設であり、優雅な暮らしの為ではありません。そういう意味では、戦後の日本は(いろいろな不安材料はありながらも)古の時代に比べれば幸福です。それでも私たちは日々の生活に文句を言います。ワールドカップで日本選手が点を取れば称賛し、ミスでもしたら(一夜にして)罵倒に転じます。みんなそれぞれの人生を只々懸命に生きているだけで素晴らしいのに・・・。みんなみんな(人の事は言えない)お互い様なのに・・・。

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私は、「エレファントカシマシ」という日本のロックバンドが好きです。彼らの音楽(歌)の根底には、「懸命に生きる人」に対する最大限のリスペクト(尊敬心)を感じます。最新アルバムの曲の中にも「転んだらそのままで胸を張れ」「俺は何度でも立ち上がるぜ」「神様、俺をどうか見捨てないで。祈りを捧げるから。明日を歩むから」という歌詞がありますが、私には「無様でもいい。懸命に生きて行く姿が最高に美しい」と聴こえます。「お互い様」という言葉もよく出て来ますが、日本人の和の精神文化とは、まさに「お互い様」のことだろうと感じます。

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そう言えば、我らがヒーロー(!)の「男はつらいよ」の寅さんも、たまに何か親切なことをしてあげて、相手から「ありがとう」なんて言われると、「な~に!困った時はお互いよ~!」と照れ笑いを浮かべています。こういうの、とても好きです。5月の末、地元の商工会議所の一泊視察旅行で島根県に行った際、「温泉津温泉(ゆのつおんせん)」に立ち寄りましたが、そこは寅さんのロケが行われた場所で、それだけで嬉しかったです。とても古くて趣のある温泉町でした。映画の中の寅さんは、その町の旅館で番頭さんをしながら、御主人が失踪してしまった女性の町人にとても親切にしてあげていたのです。でも結局、御主人が戻って来て、寅さんも(泣く泣く)喜んであげていました。

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さて、その視察旅行ですが、初日は「出雲大社」の参拝と「荒神谷遺跡」の見学。翌日に「松江城」を見学してから温泉津へ。その後「石見銀山遺跡」へと行きました。島根は高校時代の修学旅行以来なので、ほぼ初めてでしたが、日本全国には見るべき歴史ロマンが山ほどあることに気づきました。そしてどの町も山も里も、古より信仰と経済と戦(いくさ)の歴史の数々です。それでも(他国に比べて)必要以上に人を殺めなかった日本の歴史文化には、「お互い様」の和の心が土着しているように感じました。日本の地方には、今と昔が混然混然一体となって存在している様に感じます。この国土を大切に守って行きたいと思います。


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