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【現場おじゃまします👷】木目の正体はコンクリート! 杉板型枠の共同住宅

こんにちは、丸二です。
現場に足を運び、監督から直接話を聞いてきました。
今回は、品川区で工事を進めてきた地上5階建ての共同住宅に、お引渡し前にお邪魔してきました。

建物の前に立ってまず目に入ったのが、外壁の木目。
思わず手を伸ばしたくなりますが、これは木ではなく、コンクリートなんです。

杉板型枠の打ち放しの共同住宅 外観

コンクリートは「型」の表情を写し取る

コンクリートは、まだ柔らかい生コンクリートを「型枠」という型に流し込み、固めてつくります。
固まったあとに型枠を外すと、コンクリートの表面には型枠の表面がそのまま写っています。

一般的な型枠は合板(ベニヤ板)なので、表面はつるっと平らになります。
これを杉の板を並べた型枠に変えると、杉の木目や板の継ぎ目がコンクリートに写し取られます。

これが「杉板型枠(すぎいたかたわく)」の打ち放しです。

杉板の木目が写ったコンクリートの外壁

杉板型枠の魅力

1. 光で表情が変わる
木目の細かな凹凸に影ができるので、朝と夕方、晴れの日と曇りの日で見え方が変わります。

2. コンクリートの強さと、木のあたたかさ
無機質になりがちなコンクリートに、やわらかい表情が加わります。

3. 建物そのものが仕上げになる
タイルや塗装で覆わず、構造体のコンクリートがそのまま建物の顔になります。

そのかわり、つくるのは大変

見た目の魅力の裏には、現場の苦労があります。

一発勝負
型枠を外すまで、仕上がりは分かりません。打ち直しができないので、段取りがすべてです。

板を1枚ずつ
合板のように大きな板を張るのではなく、細い板を1枚ずつ並べて型枠をつくります。

隅々まで流し込む
生コンクリートが隅々まで行き渡らないと、表面に穴やムラが出てしまいます。

今回の建物では、室内のキッチンの腰壁までコンクリート打ち放しで仕上げた住戸もありました。
監督いわく「これをきれいに打つのは本当に大変」。
現場で聞くと、その一言の重みが違います。

腰壁までコンクリート打ち放しのキッチン

壁に並ぶ丸い穴の正体

室内の打ち放しの壁には、丸い穴が規則正しく並んでいます。
これは、コンクリートを流し込むときに型枠の間隔を保つ金具の端に付ける部品の跡です。
埋めて平らにすることもできますが、この建物ではあえて埋めずに残しています。

実はこの穴、ただの跡ではありません。
打ち放しの穴にはめ込んで使う「Pコンフック」などの専用の器具が市販されていて、
フックや飾り棚を取り付けることができるんです。
住む方が壁を自分好みにアレンジできるよう、あえて埋めない仕上げを選んでいます。
規則正しく並んだ穴は、打ち放しらしいデザインであり、暮らしを楽しむための仕掛けでもあります。

丸い穴を残した打ち放しの壁

現場で聞いた、もうひとつの苦労

この建物は1階が半地下になっていて、しかも裏手はすぐ擁壁。
土を掘る工事に時間がかかったうえに、雨続きの時期とも重なり、工程のやりくりに苦労したそうです。
きれいな木目の外観は、そうした一つひとつの積み重ねの上にできあがっています。

おわりに

写真では伝えきれない質感を、現場で実際に見て、監督の話を聞けたのは大きな収穫でした。
これからも「現場おじゃまします」で、現場の話をお届けしていきます。

丸二では、共同住宅やビルなど、鉄筋コンクリート造の建物づくりのご相談を承っています。
素材や仕上げのことも、お気軽にお問い合わせください。