2010.12.27
2011へ
2010年もあと僅かになりました。丸二も明日(28日)の仕事納めを済ませ、良い年越しを迎えられます。これも全てのお客様、関係者様、そして大自然の恩恵のおかげと、心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。来年は、時代が大きく動き出す一年となりそうですので、会社も個人も「良い流れ」に乗れるよう、常に心と意識を洗っていきたいと思います。
さて、丸二の社長として、今年一年を振り返って感じているのは、「今年は、社員さん一人ひとりが(もちろん、まだまだ未熟ではありますが・・・)成長したなぁ」ということです。成長とは、なかなか具体的に目に見えるものではなく、評価しにくい性質のものではありますが、それでも確かに「成長した」と思えるのです。
私が父から社長を受け継いだ時から、すでに13年が経ちましたが、その間で随分多くの社員さんが入れ替わりました。私自身が未熟であったことが一番の原因ですが、それでも、本当に良い建築をやっていきたいという強い思いや志が、それに共鳴する人々との新たな出会いを(自然に)導いたのだと、今では確信しています。それは、社員さんとの出会いだけに留まらず、丸二の事業(志)に対する多くの協力者様との新しいご縁をも生み出し始めました。
現在のような厳しい経済環境の中で、日々の現実の仕事に奮闘しながらも、何か夢や希望、志というものが、おぼろげながらも実現に向かい始めているような気がする・・・そのようなある種の感触が、社員さん一人ひとりの意識の中に芽生え、何かを変化させているのかもしれません。このようにして、以前はあまりピンと来なかったことが、時が経つことで、だんだんと解かってくることがあります。
丸二で目指しているものが、少しずつ社員さんの意識や体の一部になり始めてきた。その仄かな感触というものが、日々少しずつ強まってきているのではないか。社員さんの意識と会社の意識が、さらに共鳴し始めているのではないか。その力が、だんだんと多くの(素晴らしい)協力者を引き寄せているのではないか。
社員さんの成長は、このように、まだ目に見えない意識の世界にあります。でも、感じることは出来ます。先日、社員さんに対して、物理の「量子力学」の話をしました。私は理工系ではないので、うまく説明できませんでしたが、物質を細かく小さくして行くと、最後は「(動いている)波」となってしまい、なおかつ、そこに人間が意識を向けると「粒」に変わるという摩訶不思議なことを話しました。専門的には多分、違う説明になるのでしょうが、要は、物質は常に動いている(振動している)ということと、物質は人間の意識によって変化するということ・・・これが物理的に解かっているということを、社員さんに伝えたかったのです。
つまり、私たちの仕事である建築において「心をこめて建物を造る」と、家を構成する全ての建材が「変わる」ということです。建材は、どんなに固いものでも振動していて、(造る人や、住む人の)意識(想念)で、良くも悪くも変化するということです。そんなバカな・・・と思うかもしれませんが、それが現実なのです。
よって、心を込めて造れば、その家(建材)は強く、美しく、長持ちし、住む人に良い影響を与える。逆に、マイナスの感情を持って造れば、同じ家(建材)も、弱く、すぐに朽ち、住む人に害を及ぼす・・・そういう風に理解できます。
だから、「意識」は本当に大切だということです。「最良の建築を造ろう」「お客様が幸せになる家を建てよう」「お客様が笑顔になるよう、良い仕事をしよう」「お客様に喜ばれよう」・・・日々そのような気持ちで現場を進めることは、単なる精神論ではなく、物理的・科学的に家・建物・建材の性質をより良く変化させていることに繋がります。
本物の技術者、本物の職人は、そのようなことを(理屈で無く)直観で解かっているのでしょう。私は、丸二の社員一人ひとりが、そのような意識を持って、心からお客様の幸せを願い、祈り、夢見て、ひとつひとつの工事を大切にしていく会社を目指していますが、だんだんと、そのような方向に向かい始めています。それは、この厳しい世の中が、物事の本質を目覚めさせているからではないでしょうか。
来年から、きっと面白い時代になると思います。2011年も、何卒よろしくお願い申し上げます。