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惑星勢ぞろい

今月、6月18日(土)の明け方の空に、全ての惑星が勢ぞろいして並ぶそうです。日の出の1時間前には、南の空に「月」があり、そこから東の地平線に向かって、「土星」「海王星」「木星」「火星」「天王星」「金星」「水星」が一列に並びます。非常に珍しいことです。「水星」「金星」「火星」「木星」「土星」は肉眼で見えるとのことで、早起きしてみたいと思います。

このような宇宙的天体ショーが起きる度に、あらためて思うのは、ただの一度もシステム障害なく、完璧な自然運行を維持している宇宙の不思議さです。地球が24時間で自転し、365日で公転することを、普段の私たちは当然の様に思っていますが、それは「奇跡の連続」としか言いようが無いことです。もちろん、他の惑星も固有の周期運動が正確に行われています。このような人間技を遥かに超越した意思(システム)に対し、私たちは何かしらの「思い」を持っているでしょうか。今回の「惑星勢ぞろい」も、決して偶然では無く、必然であり、計算されたことのはずです。地球に与える影響も考えなければ成らないと思います。

人間、生きていれば、いろいろなことがありますが、この宇宙全体の運行の奇跡を思うと、全てが小さなことに感じます。宇宙の運行システムに1秒または1mmのズレが生じたら、全ての調和は一瞬にして崩れ、全人類の生きる場所は失われます。そう思うと、今日も、明日も、この宇宙全体が正確無比に管理運営されていることへの感謝と畏敬の念こそが、人類共通の筋道と感じます。

宮澤賢治は、「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない。自我の意識は個人から集団社会宇宙と次第に進化する。この方向は古い聖者の踏みまた教へた道ではないか。新たな時代は世界が一の意識になり生物となる方向にある。正しく強く生きるとは銀河系を自らの中に意識してこれに応じて行くことである。われらは世界のまことの幸福を索ねよう。求道すでに道である。」と述べています。非常に難解な文章ですが、「宇宙全体の幸福(正しい運行)が無ければ、人類の幸福は無い」「だから、私たちは、銀河系(宇宙全体)を自らの中に意識して、日々感謝し、生きて行く」という意味合いも感じられます。

今、地球上では、疫病や戦争が発生し、大きく人心が乱れていますが、それでも、個人個人が「ぜんたい幸福」を意識して生きることは可能です。この一人ひとりの心掛けの総和が、大きな力の束と成って、現在の様々な難関を突破できるのではないかと思います。

ところで、このような宇宙の話題に成ると、映画好きの私としては、様々なSF映画を思い出します。「2001年宇宙の旅」「未知との遭遇」「スター・ウォーズ」などは定番中の定番ですが、非常に地味でマイナーな作品の中に、「サイレント・ランニング(1972年/アメリカ)」があります。地球が荒れ果て、全ての植物が絶滅した世界の中、唯一生き残った植物たちを宇宙空間で守る植物学者を描いた作品です。小品かつ低予算映画なので、他のSF大作と比較する訳には行きませんが、その精神性、テーマ性、静かなメッセージに心打たれ、涙が出るのです。監督は特撮技術で有名なダグラス・トランブル。マニアの中では有名な作品ですので、ぜひ機会があったら、見て欲しいです。