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幸福と成長

海上自衛隊のイージス艦「あたご」の艦長が、漁船「清徳丸」との衝突事故に関して、謝罪しました。人として当然のことと思いますが、このような事故や事故後の隠蔽操作(と思われても仕方ない組織的な動き)が起きてしまうのは、防衛省の体質なのでしょうか。もっと言えば、国の体質なのでしょうか。
国は国民を守るためにあります。国民の健康、安全、幸福を実現するために。でも、食糧自給率は異常に低く、約40%。全世界で1億5000万人の死者が出るといわれている新型インフルエンザ「H5N1」のための備蓄ワクチンが、日本では1000万人分だけ。活断層の上に原発。政策ミスによる不況の嵐・・・。もう、分かりました。国は(多分、がんばってくれているとは思うけど)守ってくれないと。でも、それはそれなりに、面白い時代ではないかと。
自らの力で、健康、安全、幸福を実現すればいい。そのために、どうしたら良いかを考え抜いて、試行錯誤してみよう。それは、とてもダイナミックで夢とスリルのある生き方なんだろう。国が安定していた時には味わえない、一種のトリップ感覚を味わえる。今まで、歩くことしか知らなかった鳥が空を飛ぶかのように。要は、すべてが自己責任ということですね。自分自身の幸福は、誰でもない、自分自身で取りに行く。と言うよりも、幸福とは感じるものなので、本日ただ今、誰もが幸福になることができる。「私は幸福である」と、心底思うだけで。
今の時代、精神(心)の成長のためには、最高の時代なのかもしれません。自己を見つめる機会が、限りなくあるから。「幸福になるということは、不幸を終わらせることだ」・・・松永修岳氏の言葉です。不幸を終わらせるということは、今の自分自身の心の持ち方次第で可能です。毎日、世の中で起きている出来事を、少し俯瞰しながら見て、自己の幸福にフォーカスして行こうと思います。楽しく!面白く!
※イージス艦から、「戦争映画」を連想しました・・・。
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地獄の黙示録
1979・米
製作:監督:脚本:フランシス・F・コッポラ
脚本:ジョン・ミリアス
撮影:ビットリオ・ストラーロ
音楽:カーマイン・コッポラ
出演:マーロン・ブランド、ロバート・デュバル、マーチン・シーン
戦争が好きなわけではありません。この映画が放つ、異質なエネルギーが好きなんです。「ゴッドファーザー」で大金持ちになった映画監督のコッポラが、全財産を失うほどの巨費を投じて、気が狂う一歩手前までの状態になりながら、全てを賭けて生み出した異常な作品。実際、その後コッポラは経済的に破綻する(その後、復活!!)。
そこまで彼を突き動かしたものは、何だろうか。「ゴッドファーザー」で儲けたお金で、悠々自適な生活が出来たのに。「困難が人を成長させる。その喜びに勝るものは無い」・・・コッポラの映画を見ていると、このような魂の叫びを感じます。

誤解する脳

昨年の暮れに、会社の家族会で、「ディズニー・シー」に行った時のこと、「海底2万マイル」というアトラクションに、家族で乗りました。このアトラクションは、海の中を小さな潜水艇に乗って進んで行くというもので、なかなか楽しいトリップ感覚を味わえるもの。ところが、出発して少しすると、だんだんと息苦しくなってしまいました。そうです!酸欠状態です!ディズニー・シーのアトラクションで酸欠状態になるとは・・・恥ずかしながら、そのような体験をしてしまいました。
でも、海の底と言うのは、(当然のことながら)あくまで設定の話で、実際は地上の普通の空間にあるわけです。酸素もタップリあります。当然、大人ですから、それくらいは分かります。しかしながら、小さな潜水艇に乗っていて、窓の外が海底(海の中)に見えるという、作られた環境の中に置かれた瞬間、脳がまさに誤解をしてしまったのです。ここは海の底だ!酸素が無いぞ!どうしよう!と。そうすると、脳からの指令によって、体も具体的な症状を起こします。こういうことが、実際に起きるのです。
脳は場の環境(デザインや音や香り)によって、勘違いをしてしまうようです。でも、このようなケースは、明らかに本人が認識できる範囲なので、まだ安心です(もう乗らなければいいんですから)。怖いのは、知らず知らずのうちに、脳が誤解し続けているケースです。
例えば、朝のニュース。毎朝、起きてすぐの、一番アタマがすっきりしてる時に、目に飛び込んでくるのが、事故、災害、殺人、不正、不況のニュース。多くの人は、これらを目にしながら、食事を口に運び、そのまま会社や学校に行く・・・こういう日々を送っています。ニュースを見ている時の意識は、ふ~ん、そんなことがあったのか、これはヒドイなあ、何とかして欲しいなあ、厳しいなあ、世の中暗いなあ・・・くらいの軽い感覚しかないのですが、脳の方はそうは行きません。脳は、このような、事故、災害、殺人、不正、不況を、日々克明に潜在意識へと刻み続けます。そして、「この人はこのような状態(=事故、災害、殺人、不正、不況)を望んでいるんだ!」と勝手に誤解してしまうのです。結局、悪い意味での引き寄せの法則が働いて、悪いことを引き起こしてしまう恐れがあります。これは怖い。
ですので、最近の我が家の朝は、スカパーのCh.268「安らぎの音楽と風景/エコミュージックTV」を流しながら、ほんの少しの朝の時間ですが、よいイメージを持って過ごすようにしています。多分、気のせいかもしれませんが、不安や恐れが和らぎます。脳の方も、「この人はこのような状態(=心地よさ、豊かさ、快適さ)を望んでいるんだ!」と潜在意識に刷り込んでくれるので、徐々にそちらの方向へ誘導してくれます。こういうことも、毎日の積み重ねです。
場(部屋、住まい、オフィス)には、色や形や音や香りなどの様々な要素が組み込まれてますが、できるだけ脳が快適になる状態をインストールした方がいいですね。酸欠になる空間と、よいアイデアが浮かぶ空間とを選べるのであれば、当然、よいアイデアが浮かぶ空間で過ごしたいですよね。場を作るということは、その人の人生の方向性に大きく、かつ静かに影響を与えていると言えます。脳と場の関係・・・今後もさらに、研究を続けていこうと思います。
※昨日、買ったCD
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サラ・ブライトマン
Symphony: 神々のシンフォニー
脳を快適にするのに、一番手っ取り早いのが音、つまり音楽ですね。最近は、「癒し」「ヒーリング」系が流行っていて、いろいろなCDがたくさん出ています。特に女性アーティストのジャンルでは、次々と「歌姫」と称する人たちが出てきています。実は、ヒーリング系のCDでは、今まで散々だまされてきた経験があるので、最近は買うのに慎重です。実際、誰でも作れそうな、大したことないCDが多い。その中で、ピカリ!と光る存在が、女性アーティストのサラ・ブライトマン。この人のライブDVDを見て、その映像の美しさと音楽の透明度に感動し、久しぶりにマトモな人を発見した次第です。昨日買ったCDは、ニュー・アルバム。さらっと聴いた感じでは、今回も良さそうです。特にいいのは、マーラーのアダージェット(交響曲第5番~第4楽章~映画「ヴェニスに死す」で有名)に、ドイツ語の歌詞をつけてサラ・ブライトマンが歌った一曲。管弦楽だけでは表現しきれない何かが聴こえて来ます。他の曲も、これからゆっくり聴いてみることにします。

なぜ、会社説明会をするのか

先週の21日(木)は、2009年度新卒採用のための会社説明会(第1回)を行い、若いリクルーター・チームの入念な計画と準備のおかげで、無事に(かなり良い形で!)終了することが出来ました。リクルーター・チームと参加していただいた学生の皆様に、心から感謝!
今年の採用環境は、非常に厳しいと言われていましたので、覚悟をして臨んだのですが、説明会にエントリーした人数の9割(例年は6割)が出席するという嬉しい状況もあり、この5年間に及ぶ「1mmの前進」の蓄積が、何かしらのパワーに結びついていると感じました。
「目指している方向性や考え方が、現在の若い世代に受け入れられなければ、その会社に未来はない」・・・これは、私の考え方です。会社説明会を、単なる採用のためのイベントとして捉えず、会社の未来を計るための「リトマス試験紙」として捉えてみると、未来の会社への処方箋が見えてきます。だから、怖いんです・・・。私にとって、会社説明会は、毎年やってくる大きな関所です。
このように、素晴らしい新入社員さんが毎年入社すると、自然に、中途の素晴らしい社員さんも入ってきます。これが、例の「シンクロニシティー(共時性)」でしょうか。「未来」が決まると、「今」が勝手に動いてくるようです。だから、思いが大切なんですね。未来に向かって、ある種の思いを持つと、それに必要な「今」が起きてくる。だから、「いい思い」を持とうと。
会社説明会で、未来への方向性に対する「いい思い」を、思いっきり!発信することによって、素晴らしい新入社員さんのみならず、「素晴らしい未来」も引き寄せられる。そのような目的と価値感を持って、丸二は新卒採用活動に対し、熱心に取り組んでいます。
今年は、どうなるでしょうか。でも、ここから先は「縁」ですね。丸二の経営理念の中に、「縁をむすび、縁をつなぐ」という文章があります。お客様とのご縁のみならず、社員さんとのご縁にも恵まれているのが、丸二の素晴らしい長所なので、これをさらに伸ばして行こうと思います。ますます、楽しみです!!
※最近、買ったCD。
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マーラー:交響曲第10番嬰へ長調
(デリック・クック校訂版第3稿第2版)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ダニエル・ハーディング(指揮)
録音:2007年10月23-27
マーラーの未完の10番は、今まで聞いたことが無かったので、若手の有望株ハーディングのCDを買いました。まだゆっくり聞いてないのですが、なかなか透明度のある美しい音楽です。

ポリス&会社説明会

いよいよ、明後日21日から、「2009年度新卒採用:会社説明会」を開催いたします。丸二が新卒採用を開始してから、もう5年目に入ります。最初は何もかもが初めてで、右往左往の必死の形相で(!)説明会や面接を行っていましたが、5年目となると、少しは落ち着いて、定着してきたようです。採用活動は、未来の会社の形を作る最優先課題であり、その業務を担当しているリクルーター・チーム(若手社員が中心)は、実際的に大きく会社に貢献しているわけですね。入社して、即、会社に貢献できる業務があるというのは、実は幸せなことなのかもしれません。
私が証券会社に就職をした時と言えば、即!営業の現場に出て、先輩社員から引き継いだお客様や、新規開拓をしたお客様を毎日回り、株式の売買手数料を稼ぎ、投資信託を売り、中期国債ファンドを売る・・・その繰り返し(手数料収入の数字)によってしか、会社の利益に貢献する道はありませんでした。毎月、社内をまわってくる、全営業社員(当然、新入社員も含む)の「月次手数料実績表」の「数字」だけが、私という人間の評価であり貢献度だったわけです。企業である以上、それは当然のことでしたが、新入社員のレベルでは、やはりつらかった。
当然、入社して数年はなかなか厳しい。同期の友人の数字が上がってくると、焦る。自分の数字が上がってくると、奢る。自分の数字が下がってくると、誰かや会社に責任を転嫁する。入社して早々から、そのような社会のカオス(混沌)の中に、全員が一斉に放り込まれ、貢献できない自分自身に悩みながら、堂々巡りを始める。そのようにして、私たちの社会人生活は始まりました。「私は、貢献しているんだ」という喜びを得る瞬間は、厳しい数字の世界から這い上がる先にしかなかったのです。
今の若い人たち(だけじゃないですね)に望むのは、「私は・・・である」という思考に変わることです。「人が・・・と言っている」とか、「あの人は・・・だ」とか、「みんなは・・・・と思っている」とか、「○○は、おかしい」とか、「○○に、こうして欲しい」とか・・・。すべて主語が「他者」にあるのです。大切なのは、だから「私は」どうするのか、どうなろうとするのか、どう行動するのか、どう生きるのか。そして、どう貢献するのか・・・これではないでしょうか。「自らを救う者は、自分自身しかいない」、この道理を理解して、前へ向かって、1mmづつ進むことです。そうすると、パッと、道は開けると思います。
さて、会社説明会の方ですが、今年も、丸二の理念や考え方に共感を持ってくれる、バイタリィティーの高い人材を採用したいと思います。説明会では、丸二の様々な取り組みの歴史や、業務内容、会社の雰囲気等を、私とリクルーター・チームのみんなで、楽しく一生懸命お伝えしますので、学生の皆様は、ぜひお越しください!!
尚、説明会の中で、私が会社の理念や取り組みの説明をさせていただく前に、「ポリス」の音楽を流す予定です(多分!)。ポリスとは、1970~80年代に人気のあった英国のロックバンドの3人組で、私が、ちょうど大学生の頃にリリースした5枚目のアルバム、「シンクロニシティー」を発表後、すぐに解散してしまいました。「シンクロニシティー」とは、ユングの深層心理学の言葉で、「共時性」という意味です。今、流行っている「引き寄せの法則」も、「共時性」と大きく関連しています。このアルバムは、メンバーの一人であるスティング(有名ですよね)が、ユング哲学に触発されて作曲した、トータル性の高いアルバムで、非常に斬新かつ高い評価をあげたものです。
さて、実はこのポリスが昨年再結成し、つい先週、日本にコンサート・ツアーでやって来たのです。以前、コンサートに行くことができなかった自分としては、願っても無いチャンスと思い、当然行ってきました。下がその時の写真です(写メなので、ボケてます)。
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東京ドームも超満員で、私も長年の思いを果たすことが出来、とてもワクワク、ドキドキした2時間を過ごすことができました。すべての曲を知っているコンサートなんて、なかなか無いですよね。終演後の余韻の残った会場を見渡したら、7割が30代後半以上の男性でした。うん、なかなか悪くない風景だ。
クラシック大好き、ロック大嫌い人間の私が、なぜポリスに関心を持ったのだろう・・・。
①ベースとギターとドラムだけのシンプルなサウンド
②レゲエ等のリズムを取り入れた「ちょい変」な音楽
③3人の音楽的指向がまったく違い、見るからに仲が悪い
多分、このような要素があったからかもしれません。要するに、変わっていて、刺激的だったんですね。自分自身のこういう志向は、今でもしっかり生きています。「ちょい変」な会社に興味のある学生の皆様、ぜひ会社説明会にお越しください!!

感動に向かって走れ!

「ルネス神宮前」の完成見学会が、無事に終了いたしました。多大なるご協力をいただいたオーナー様、本当にありがとうございました。「ルネス工法」と「外断熱工法」に対する深いご理解と、当社の社員に対する本当に心温まるたくさんのお心をいただき、本当に嬉しく、心から感謝いたします。
この建物は、オーナー様のデザイン・センスによって、さらに美しい輝きを増し、渋谷神宮前というハイレベルな街並みの中で、「快適100年建築」として立派に建ち続けていくでしょう。
現場を担当した新入女子社員も、初めての工事の完成に感動し、「渋谷に来たら必ず思い出す。これからも、ぜひ寄らせてください」と話す。このような感動の連鎖こそが、建築業の醍醐味です。これも、すべて、お客様のおかげです。感謝しても、しきれない・・・。
このようにして私たちは、また次の感動との出会いに向かって、走っていく。「ありがとうございます」の心と共に・・・。

(PR)渋谷にお住まいの方へ!!

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17日(日)まで、渋谷神宮前にて、「ルネス工法外断熱工法」の賃貸併用住宅の完成見学会を開催しています。当社が日本一を誇る「ルネス工法+外断熱工法」を、実際に目にすることが出来ますので、渋谷近郊にお住まいの方、ぜひご来場ください。
まず、≪快適100年建築≫を体感してから、お住まいの建替えや土地活用のご検討を。それだけの価値があります。
詳しくは、こちらまで。

師と「心の経営」

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先週は、当社を約30年間コンサルティングしていただいている経営コンサルタントの先生と、その先生の有力な顧問先である旭川の(超優良)建設会社様に伺い、勉強会をしてきました。実際は、当社の方が教わりに伺った訳で、本当にありがたい機会をいただきました。社長様、並びに社員の皆様、誠にありがとうございます。来年の2月に、また勉強会を行わせていただくことになりましたので、それまでに、当社も進化してまいります!!よろしくお願いします!!
このように、当社も旭川の建設会社様も、約30年間(以上)にわたって、経営コンサルタントの先生とのご縁を深めています。これだけの長い間、信頼関係を結び続けられているというのは、本当に他では無いことだと理解しています。今の丸二があるのも、今の丸二の商品や技術や新しい取り組みがあるのも、先生のおかげです。本当に、心から感謝しています。ありがとうございます。
帰りの車の窓から、旭川の雄大な大雪山の現風景を見ると、気持ちが豊かになります。私の父(会長)の生まれ故郷が、旭川と札幌の間にある「滝川」なので、DNAが騒ぐのかもしれません。常に、この風景のように心をクリーンにして、素直に学び、1mmでもいいから日々改善していこうと。それは、ビジネスでも生き方でも同じ。開拓者精神を持って、新しいことや、難しいことに取り組め。迷ったら良心に問え。・・・すべて、父や先生からの教えです。
今、だんだんと「心の経営」をしている人が少なくなったように思います。常に、目先のことだけで、理念や考え方は後回し。だから、このように素晴らしい(旭川の)会社の素晴らしい「心の経営者」の方々(会長様、社長様)に会うと、素直に感動します。会っただけで、感動します。私の父も、同様に、「心の経営」を大事にしてきた世代です。これこそが、私たちの世代が受け継ぐべきものです。だから、学びが必要なんです。自分勝手な解釈ではなく、経営の原理原則、建設業の基礎、モノづくりの魂・・・これらを独学ではなく、本物から学ばなくてはならない。その時に、「師がいる」かどうか。これが、実は、最も重要なことではないかと思います。
丸二には、30年来の素晴らしい「師」がいます。これが、最強の強みなのかもしれません。

基礎づくり、自分づくり

丸二では、毎月1回、社員(長期)教育の一環として、「人づくりのための勉強会」を行っています。目的は、道理を理解すること、その一点です。モノゴトの道理を理解していない人間ばかりになると、今のような世の中になってしまうという意味において、私たちは良い見本の中で生かされているのかもしれません。だから、毎日が勉強です。道理や原理原則を学べば学ぶほど、「分かっていたようで、分かっていない自分自身」に気づきます。いかに勝手な解釈をしていたか、いかに自分に都合の良い生き方をしていたかと。
道理を別の言葉で言うと、法律だと思います。道理を知らないということを、建築業界に例えてみると、建築基準法を知らずに、家を建ててしまうようなものです(実際には有り得ない話ですが・・・)。完成した素晴らしい家、素晴らしいデザイン、素晴らしい素材、そして幸福で豊かな生活。でもある日、役所の方が訪れて、取り壊し命令が下ります。「建築基準法の確認申請を提出していないので、認められません」と。家は壊され、人生も壊れる・・・。
「知らなかった」では済まされない。法律を知らなくても、法を犯せば罰せられる。「知らなかったので、以後気をつけます」は通らない。これは、誰にでも理解できます。だから、モノゴトの道理や原理原則も、知らないよりは知っておいた方がいいのでは・・・と思います。また(先ほどの例で)、建築基準法をちゃんと知っていて、確認申請をきっちり提出したからといって、素晴らしい家になるとも限りません。基準法を満たしていても、本当に良い技術を身につけて、良い素材で、丁寧に造らない限り、立派な家は完成しないでしょう。だから、道理の理解に加えて、自分自身の努力や行動、つまり力量も大切です。
私たちは、道理や原理原則という基礎をじっくりと築きながら、その上に、努力や行動によって立派な家(=人生)を建てていこう。その考え方は、社員さん一人ひとりの長い長い人生にとっても、きっと大切な基礎になるに違いない。道理を学ぶという作業は、実際、あまり面白おかしいものではありません。つい、「な~んだ、そんなの知ってるよ。当たり前じゃない」って、思ってしまうような事も多々あります。でも、「それでは、その通りの生き方をしていますか」「その通りの心掛けをしていますか」「いざとなった時、守れますか」などと言われてしまうと、「はい、う~ん、ムニャムニャムニャ・・・」となってしまうものです。私も、そうでした。
冷凍ぎょうざの毒物混入が世間を騒がせていますが、結局、製造者の心の問題です。この「心の問題」を取り扱わない限り、企業も社会も、いつか壊れる・・・そういう強い危惧を持っています。丸二の勉強会も、まだ始まって約1年ですが、本当に少しずつ、1mmずつ、一歩一歩、歩みを進めています。こういうことは、焦らなくていい。ただ、1mmずつ前進さえしていけば。

Prosperity(プロスペリティ)

当社では毎朝、「今日も一日、ツイてますように!」というゲンカツギと、単純に良い香りを楽しみたいという思いから、玄関と社長室でお香を炊いています。そのお香の名前が、 「Prosperity(プロスペリティ)」と言います。つまり、「繁栄」という意味です。毎朝、その素敵な香りを嗅ぐことで、お客様や社員さんや会社の繁栄を願おうとする気持ちが自然に湧いてきます。何でもいいですので、このような習慣を持つと、潜在意識に思いをインストールすることができるようです。
「Prosperity(プロスペリティ)」で有名なのは、松下幸之助氏が創設した「PHP研究所」です。「PHP」とは、“Peace and Happiness through Prosperity”という英語の頭文字をとったもので、“繁栄によって平和と幸福を”という意味。ここで使われているのが、「Prosperity(プロスペリティ)」です。すべてのものが繁栄できる社会や世の中づくりを、私たちも、そろそろ先人から受け継いで行かなければいけません。社会は混沌としていますが、変わるチャンスです。
さて、米国大統領選挙の予備選挙が佳境に入ってきました。特に民主党のヒラリー対オバマの戦いは熾烈な争いです。ここ数日の動きで面白いと思ったのは、様々な有名人が、どちらを支持するのかを表明し合っていることです。例えば、ロバート・デ・ニーロがオバマを、ジャック・ニコルソンがヒラリーを。その他、ケネディ家がオバマについたり。一種のお祭り騒ぎなんでしょうが、日本の首相が決められるプロセスとは(制度上の違いが有るとは言え)、まったく違う、「必死さ」のエネルギーが桁違いだと感じます。だからこそ、就任後も、きちっと任期を全うできるだけのパワーや存在感を持ち続けることが出来るのでしょう。感服します。
このように、有名人たちの政治に対する関わり合い方がオープンで積極的なことも、すごいことだと思います。きちっとした、自分自身の主義主張がある。それをお互いも認め合う。いい文化だと思います。日本の有名人も、政党の支持まで踏み込まなくて良いので、何かしら現状に対する問題意識や、政策に対する意見とか、政治・経済・国際関係・環境等との関わり合いを持っていいのではないでしょうか。
もし若い芸能人(例えば、ジャニーズやアイドル女優たち)が、少しでも社会に対して、関心を持って発言をしてくれたら、多くの若者たちが選挙に行き、社会が変わると思います。若い人の感性は、まだ未熟ではあるかもしれませんが、極めてクリアーで純粋で、誰にも媚びる必要が無く、案外、真っ当のような気もします。ここに期待ですね。
繁栄の鍵は、私たちと若者たちが握っています。しかも、地球上で最も平和な国、日本の。そんなことを思いながら、今日も(ほんの一瞬ですが)お香の香りを楽しみました。