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入江泰吉記念奈良市写真美術館

今回の奈良観光では、念願の「入江泰吉記念奈良市写真美術館」にも行くことが出来ました。入江泰吉(いりえたいきち)とは、1905年生まれの奈良出身の写真家で、生涯、大和路の風景や仏像などの写真を撮った方です。入江泰吉は「奈良は心象的に味わうべきだ」との言葉を残したそうですが、実際の写真を観ると、視覚だけではなく、聴覚、触覚、嗅覚にも訴えて来るものがあり、時空を超えた郷愁と情緒を感じました。そうです・・・私は、以前から入江泰吉の写真を観て、大和路への郷愁を感じていたのです。行ったことのない場所なのに、涙が出るような懐かしさを感じたのです。その時、私自身の大和路への憧れを自覚しました。

奈良公園の南側にある記念美術館では、ちょうど「没後30年記念/入江泰吉:万葉大和路とみほとけ展」が開催中で、入江泰吉の仏像写真と風景写真を多数観ることが出来ました。日曜日なのに来館者は数人です。その分、静かに、ゆっくりと、大和路の心象風景の中を歩くことが出来ました。

今回は、京都から奈良へ入りましたが、京都も奈良も同じ古都とは言いながら、全くの別物のようです。この違いは一体何なのか・・・。例えば、奈良は「神々の里」であり、京都は「文明の里」という感じでしょうか。大和路は人智を超えた(目には見えない)霞が掛かっている。入江泰吉の写真には、その霞が映っている。入江泰吉の写真集をもう一度、よく見てみようと思いました。

 

山の辺の道

令和5年(2023年)が始まり、2月には毎年恒例の伊勢参りに行きました。私の場合は、いつものように、伊雑宮~外宮(多賀宮)~内宮(御神楽)の順で参拝し、この一年の神恩感謝をお伝えします。そして参拝後は、おかげ横丁で美味しいものを食べて、ほっと一息。このようにして、今年も素晴らしい一年の始まりです。

それから3月に入り、所用の為に京都へ行きましたが、せっかくなので、そこから大好きな奈良へと足を伸ばしました。私は大和の国、奈良が大好きです。日本の太古の原風景を感じるからです。そして今回は、山の辺の道を歩くことにしました。とは言え、山の辺の道の全てを歩くのはキツイと思い、今回は、山の辺の道の南コースの更に半分(柳本~三輪)をのんびり歩くことにしました(山の辺の道とは、三輪山の麓から春日山の麓へと、奈良盆地の東の山裾を縫うように続く古道で、日本最古の道の一つ)。

おかげさまでとても天気が良く、清々しい空気の中、JR万葉まほろば線「柳本駅」から南へ歩き始め、「黒塚古墳」「崇神天皇陵」「景行天皇陵」「額田王歌碑」「桧原神社(元伊勢)」を辿りながら、三輪山を目指しました。初めての道でしたが、標識も多く、迷うことなくゴールの「大神神社」に思ったよりも早く到着しました。「大神神社」は三輪山を御神体とする神社です。とても神聖な空気を感じました。それから有名な三輪そうめんを食べて(美味しかった!)、三輪駅から奈良へと戻りました。このペースならば、次回は残りの南コースを制覇できそうです。

※風景写真

山の辺の道を歩くと、大和の国の神々の存在を思います。太古の風がそれを感じさせるのです。大和は日本の原点であり、日本の原点は世界の原点です。奈良の観光地にはたくさんの外国人観光客がいましたが、再び大和が中心の時代が来るかも知れませんね。奈良には、斑鳩(法隆寺)をはじめ、まだまだ行きたい場所がたくさんあります。また機会をみつけて、奈良参りしたいと思います。