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外断熱のパイオニアとして

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今、大変お世話になっている「NPO外断熱推進会議」堀内正純氏の「外断熱からはじまるマンション選び!」を読まさせていただきました。外断熱工法の意義やメリット、建築の本質がとても分かりやすく書かれていて、あらためて勉強になります。思い起こせば、2000年に出版された(日本の外断熱工法のまさにパイオニアである)江本央氏の「(日本のマンションにひそむ)史上最大のミステーク」を読んだ時の衝撃は、とても激しいものでした。
私たちも、RC(鉄筋コンクリート)造における結露(カビやダニ等による健康被害)の問題、コンクリートの耐久性の問題、蓄熱能力を活用した省エネ・二酸化炭素(CO2)削減問題等を、現代日本の建築への大きな警告と認識したのです。弊社はちょうどその年、東京日野市にて、コーポラティブハウス「ルネス・エコヴィレッジ日野(きなりの家)」プロジェクトに施工者として参加し、設計・プロデューサーの相根昭典氏のご指導の下、世界初の「真のエコロジー集合住宅」の建築に取り組んでいました。自然建材の厳しい選択、ルネス工法の活用、コミュニティーの形成等、本当に多くの新しい取り組みを行いながら、また新たに「外断熱工法(EV外断熱工法)」の導入も決まりました。相根氏からの「より完璧を目指す」考えを受け、また弊社も以前より「史上最大のミステーク」から得た強い問題意識があり、「よし、やりましょう!」ということになったのです。
このように江本央氏の意思と警告が、このプロジェクトを「内断熱」から「外断熱」へと変えたのです。結果は大成功でした。この「エコヴィレッジ日野」の外断熱工法については、堀内氏の本に「外断熱エコハウス・きなりの家」として、大変大きく紹介されています。その後、弊社は、江本央氏が開発した乾式通氣層工法「EV外断熱工法」とドイツ発祥の湿式密着工法「レオRCB外断熱工法」に積極的に取り組み、現在6棟目を施工中です(横浜市青葉区あざみ野にて、ルネス工法+RCB外断熱工法による全35戸の超良質賃貸住宅の建設中です!ぜひ、見学してください!)。
また弊社では、社内に「外断熱工法研究チーム」も発足し、常に技術的な研究・開発を継続しています。今後のキーワードは「建築物理」ですね。建築物理、水蒸氣理論等が住まいにとって、とても重要な役割を果たす時代がもうすぐ来ると思います。丸二は、規模は小さな会社ですが、大きな志で本物建築を目指す「外断熱工法のパイオニア」として、常に「次の」時代を目指し、日々「準備」をしています。最後に、「史上最大のミステーク」によって外断熱工法を世に問い、自ら「EV外断熱工法」を開発・普及された故江本央氏に、心から敬意を表すると共に、感謝の意をを捧げます。時代は、少しずつですが、前進していると確信します。