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本物の人、本物の会社

過去に一度でも、世間からの「スポットライト」を浴びてしまうと、「どうしてもそこに戻りたい。そこに留まりたい」という強烈な意識が芽生えてしまうのでしょう・・・。その(時に、病的なまで)の執着心のおかげで、人生が盲目的になり、とても素晴らしい実績や評価や人気を得ながらも(あるいは多額の資産を築き上げながらも)、結局は厳しい晩年を送る・・・。あるいは信用の失墜を招く・・・。最近のいろいろな人の、いろいろな事を見ていると、すべての人間が持っているどうしようもない弱さというものを感じます。
有名になり過ぎたり、資産を持ちすぎたり、人気が出すぎたりすると、きっと取り巻きの人たちの「欲」にも翻弄され、かつてはキラキラと輝いていた本人の純粋な気持ちが、だんだんと失われていくのでしょうか・・・。もちろんそういう人生を造り上げたのは、100%本人の責任なのですが、外側から客観的に見ていると、何か・・・とても可哀想に思えます。「執着しない生き方、勘違いしない生き方、自分自身を(本当の意味で)大切にする生き方こそが、これからは大切なんだよ」と、教えられているような気がします。
さて最近の発表で、有効求人倍率がまた下がりましたが、確かに企業の景況感が底を打った(らしい)のは、大規模なリストラ効果のおかげですので、当然、国民全体としては、さらに厳しい状況になってきたと思われます。職を求める人が、これからさらに増えていくでしょう。だとすれば、今の職場(仕事)に、もっと感謝をして、前向きに努力することが大切です。今までのような「気楽に転職」などという幻想は終わり、これからは本当に自らがリスクを背負って、勇気と覚悟と高い志を持って、現実から逃げないことが重要になってきました。だから、社会がそのような「あるべき姿に戻ってきた」という意味においては、時代は、より良く変わってきたと感じます。
こうなってくると、過度なスポットライトを浴びた人たちよりも、日が当たらずとも(誠実にコツコツと、なおかつ苦しみながら)いろいろな経験を積んできた人々の方に軍配が上がる日が近い。そこには、変な執着も無く、勘違いも無く、自分自身の身の丈に合った生き方しかない。崩れるものが、そもそも無い。これが一番強い。やはり、「無為自然」の社会がやって来る。だから、毎日を感謝の心で生きていく。前向きに、楽しんで。そして、時にはリスクを持って挑戦する。人のせいにしない。あきらめない。途中で投げ出さない。逃げない。・・・やっと当たり前の時代になりました。
本物の人とは一体どういう人なんだろうと、最近よく考えます。多分、「最後までやりぬく人」なのかなと、思います。誰かが見ていようと、見ていなかろうと、最後まできっちりとやりぬく人。そのことは、絶対に神様が見てくれているはず。きっと、いま求められている人とは、そういう人なんだろうと。最後まで、真実を言い続ける。最後まで、あきらめない。最後まで、責任を持つ。本物の生き方をして、常に最善を尽くせば、不思議と良い方向へ誘導される。そういう人が最近、増えてきたように思います。
本物の経営も同様で、「ただ目立つだけ」「ただ有名になるだけ」ではなく、誠実にきっちりとやりぬくかどうかが肝心です。そのような企業の生き方、理念の復興です。本物の人たちによる、本物の会社をつくる。丸二は、そのような会社であり、そのように動いています。感謝します。