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新成長戦略

年が明けて一週間が過ぎましたが、とても寒いお正月でした。日本海側では雪が続き、山では遭難事故が多発、また海外でも大寒波の影響で多くの凍死者が出ているなど、温暖化と寒冷化の二極化が進んでいるような気がします。このような極端な天候の変化は、恐らく今後もさらに拡大しながら続いていくと思われますので、今までの常識に捉われず、万全の準備や対策が必要になってくるでしょう。
また、政治や経済の動きも急で、突然の財務大臣の交代もあり、景気の先行きも未だ不透明です。ただ、昨年末に政府から出された「新成長戦略」を読むと、これから始まる新時代へのビジョン・方向性が明確に判ります。その中で柱となるのは、「環境」「健康」「観光」の3つだと感じます(新3Kですね)。この3つの分野を成長させることによって、環境と経済の両方が成り立ち、持続可能な社会造りができると思います。
私は、この方向性は絶対に間違っていないと思います。現在のような、「競争」「戦争」「格差」から富を生み出す時代から、「環境」「健康」「観光」から富を生み出す時代への大変化の始まり・・・これは、総ての人にとって、国にとって、地球にとって、とても良心的で温かいものになるのではないでしょうか。
ですので、現在の混沌とした状況からできるだけ早く脱出し、この3つのキーワードに添った運動や取り組み、ビジネスを推し進めることが、いま最も重要なことだと思います。それも、お題目としての「エコ」や商売のための「エコ」ではなく、もっと本質的かつ根本的な解決を目指したものです。自動車や家電にしても、「エコカー減税」や「エコポイント」等で、取り急ぎの売上を増やすことばかりではなく、本当に無公害の自動車や家電を世に出すことに全力を挙げて欲しいと思います。
もちろん、建築の分野でも同様で、早期に(鉄筋コンクリート造の)外断熱工法の普及や、建築の原点である天然木造住宅への回帰も急務です。このように、それぞれの業界や企業や個人が、本当に「新成長戦略」に則った行動をしていくことさえできれば、自ずと道は開けてくるでしょう。現在の「混沌」は、旧時代と新時代の間に架かったブリッジの上で起こる必然であり、当たり前のことです。そのような現象に目を奪われず、このブリッジを渡りきった先にある新時代において、真に社会に貢献できる人や会社になるべく、今から準備をしていくことの方が重要ではないでしょか。
昨夜、NHKで、スケートの荒川静香さんの特集をやっていて、面白くて、最後まで見てしまいましたが、荒川選手が得意の「イナバウアー」は、何か特殊な練習をして完成させたものでは無く、毎日少しずつ努力しているうちに出来上がってしまったという話をしていました。本物を造りあげるのは、本当に日々の小さな努力の積み重ねだと思いますし、短期間でパッとできるようなものでは無いと、あらためて確信しました。
丸二は、本当に長い時間を掛けて、さまざまな取り組みを継続しています。本当に小さなことの繰り返しや改善ばかりですが、これが徐々に本物に近づいているという実感があります。これらが本物になった時、次の新時代においても、社会に貢献できる会社として存在させていただけると思います。「環境」「健康」「観光」という方向性に向けて、これからも小さな努力を積み重ねて行きたいと思います。