社長ブログ

無為自然

最近のお気に入りCDです。ヨッフム指揮/ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団によるブルックナー:「交響曲第7番ホ長調」と「交響曲第9番ニ短調」の2枚。ブルックナーの音楽は、あまり一般的には馴染みが薄いと思われるので、なかなか説明しにくいのですが、一言で言うと「無為自然」という感じです。人間が一生懸命に考えて作曲した音楽というよりも、天からそのまま降ろされたような音楽。だから、良い曲とか悪い曲という見方よりも、受け入れられるかどうかという選択肢の方が相応しい。実際に初めて聴いてみて、すぐに受け入れられる人は極めて少ないと思います(私もそうでした)。でも、ある日突然ド~ンと入ってくる。そんな音楽です。
「無為自然」、つまり「あるがままに生きる」ということは本当に難しいことですよね。人間だから、あ~しよう、こ~しようということの繰り返しや葛藤の中で、日々を生きています。それによって、成長することもできます。でも、時には全てをゆだねて、今の流れに身を任せて、その結果が一体どうなるかを見てみたい気もします。案外そういう風にした方が、想定外の幸運と出会えるような気もします。そんな風に考えていくと、ブルックナーの音楽と感謝の心とは、意外と近い存在なのかもしれません。つまり、現実を素直に「受け入れる」という謙虚な姿勢において・・・。
さて最近、いま話題になっている村上春樹氏の最新刊「1Q84」の上下巻を買いました。まだ上巻の冒頭しか読んでいませんが、これから面白くなりそうな予感がします。こういう小説家とか、作曲家とか、アーティストと言われる人たちの頭の中は一体どうなっているのだろうと思います。本当に100%その人の頭の中だけで考えられているのだろうか・・・。否、そうではなく、きっとその中の一部は、天から降りてきたに違いない。とても人間業とは思えないから。もちろん、私のような普通人にも、たまに「あっ」と思うようなアイデアが頭に浮かぶことがあります(大半がボツ)。でも、才能のある人のレベルではありません。もっと天とつながりたいなぁと、こういう本を読みながら、ふと思います。
昨日、世界の子どもにワクチンを提供しているNPO主催のチャリティー・ランチに参加させていただきました。今回の新型インフルエンザの問題を見ても、ワクチンの重要性は今後さらに増してくると思います。日本はそういう意味では、確かにいろいろな問題がありますが、地球上で一番安全な国だと思います。もちろん北朝鮮との緊張等はありますが、他の国に比べたら、毎日の生活が脅かされるレベルでは無く、本当に幸福です。その日本が、地球をより良くするために立ち上がる日が来ると思います。確かに政治は混迷の極みですが、今は昔と違って、国や地域は政治だけで動いているわけではありません。これからはもっと精妙な、一人ひとりの意識の集合体によって動いていくと思います。だから、今の状況に一番感謝すべきは私たち日本人。現状を素直に受け入れて、これからの世界のために、一肌脱ごうと。ブルックナーを聴くと、そんな豊かな気持ちになれるのです。

いよいよ

久しぶりに、日本一の高額納税者である斉藤一人さんの最新刊「この不況で損する人、この不況で得する人」を読んでみましたが、付録で付いていたCD(本と同じ内容)で聴いた方が意外と面白く、今の時代の非常に大きな捉え方を実感として理解することができました。その中身について細かく書くわけにはいきませんが、私流に言うと、やはり「感謝」なんですね。不況を終わらせるのも、不況と無関係に生きるのも、答えは「感謝」しかないと。斉藤一人さんのような日本一の商売人の方が言うから、本当に説得力を感じます。
そう考えると、丸二の企業理念である「ありがとうございます」の必然性も、だんだんと理解されやすくなってくるような気がします。個別の物事とか身近な人への感謝はもちろん大事ですが、それを遥かに超えた、全てのものに対する感謝こそが斉藤一人さんの言わんとしていることではないかと思います。そのような意識を持つことができるようになれば、きっと世の中はさらにハッピーになっていくでしょう。つまり丸二とは「建築」という貴い仕事から得られた様々な経験を通じて、人間としての成長を実現していく場なんだと、あらためて判ります。
そのような捉え方で今を楽しく生きていけば、不況が終わった後の新しい時代において、必ずや人々から喜ばれる会社や個人になっているはずですし、それが今からとても楽しみです。GMの破綻や新型インフルエンザ等、世の中では毎日のように大変なことが起きていますが、そういう物事とは別のゾーンの中で生きていく。そのためにも「感謝」は大切なキーワードだと思います。だから「感謝」とは、(表現は変ですが)昔のTVの「ウルトラマン」で出てきたような一種の「バリアー」みたいなもの。必ず自分自身を守ってくれるものだから。
さて、5月の自動車販売台数でトヨタのハイブリッドカー「プリウス」がトップになりました。ホンダの「インサイト」もよく売れている。いよいよだと思います。時代は着実に変化し始めました。ついこの間まで、「そんなのは・・・」とか、「まだ先じゃないか・・・」とか言われていたものが主役にとって代わる時が近づいてきています。これらは、まだ序の口。これから本格的に、「本物」志向や「心」志向が始まったら、一気に物事は引っくり返る。そんな気配が感じられます。さてそうなった時に、毎日楽しく豊かでいられるようになりたいなぁ。だから丸二は、「ありがとうございます」で、日々1mmの前進なのです。

知的障害児がよくなる!

昨日、丸二が入会している日本建築医学協会の方からのお勧めで、興味深いセミナーに参加いたしました。講演タイトルが「知的障害児は天才性を秘めている!」というもので、講師は鈴木昭平先生。要するに、「知的障害は治る」という内容だったのです。確かに、多動児や知的障害児のお子さんが身近に増えて来ていることは感じていましたが、「治すことができる」という認識はあまりなかったので、もしこのようなことが現実に可能であるならば、悩んでいる多くのお母さんやお父さんにとって、福音になるのではと思いました。
鈴木先生のお話によると、結局のところ、大切なのは「血流」であり、脳の神経回路を増やして「良い血液」をちゃんと流せば、知的障害は改善するということなのです。そのために、そのお子さんに対して、カードを使って高速で情報をインプットしたり、自然のサプリメント等で血流を良くしたりという、具体的な手法があり、実際にそのような方法で、多くの知的障害の子どもたちが普通の生活ができるようになるまで改善したとのこと。これは、本当にすごいと思います。
また、「良い血液」をつくるためには、常に小腸をクリーニングしておくことが大事で、便秘は良くないと。血流にしても、小腸にしても、これらは大人の健康管理にとっても大変参考になりました。また、子どもさんにとって何よりも効く薬は、お母さんの笑顔だそうです。お母さんの優しい顔、優しい声が子どもの極度のストレスを開放し、それが脳の血流を良くする。結果として、知的障害がどんどん改善されていくということです。
つまり、現代のストレス社会からのマイナス影響を、一番素直に受けてしまって、知的障害が起きているのかもしれません。だとしたら、逆にそのようなストレスから開放させる技術・手法を発見すれば、改善することができるというわけです。こういうことを知ると、マイナスの言葉がどれほど相手と自分自身の血流を悪くしているのかも分かります。血流が悪くなれば、脳も働かなくなり、良い発想ややる気が起きるどころか、逆にもっとミスをしたり、自暴自棄になったりしてしまいます。今回のお話は、知的障害児だけではなく、現代社会を生きるすべての人にとって有意義なものでした。鈴木先生につきましては、詳しくはこちらをご覧ください。
今の世の中は、一見、とても厳しく、悪くなっているように見えますが、必ずそこには思いがけない解決のヒントや兆しも落ちていると思います。すぐに手が届くほど、とても身近な場所に。そこに気づくチャンスがたくさんあるのが「今」だと思います。だから、何事も諦めないことが大事なんですね。不可能と思い込んでしまった先には、約束どおり「不可能」が待っている。でも「絶対にできる」と信じて、前向きに歩む先には、必ず「可能性」が広がっている。そんな、先々に向けての大きな光の一つを、昨日は感じることができました。
大丈夫、きっとよくなる。

真の安全

先日、年に一度の「安全衛生大会」を開催し、約80社の協力会社の方々と共に、現場の安全管理について確認しあいました。今ほど、あらゆる分野において「安全」が最優先になってきた時代はないと思いますが、私たち建設産業人にとっては、どのような時代でも現場の安全は大きなテーマです。
現場の安全を維持する原動力は、当然そこで仕事をしている全ての人たちの意識であることは言うまでもありません。そのためにも、常に冷静で、落ち着いた気持ちでいることが大切です。焦って何かをしたり、慣れた感覚で無意識でやったりすると大きな事故につながります。そういう意味では、常に心の状態を整えておくことが重要です。
一方、最近の世の中の情勢に対しても、きちんとした認識力を持っていないと、大衆の動きに大きく振り回されたりして、誤った判断をしてしまう危険性があると思います。例えば新型インフルエンザにしても、大きな問題になる前に何かしらの準備をしておけば、実際の騒ぎになった時に、変な不安や恐れを持つことなく平気でいられます。心配すればするほど、その対象は近寄ってくると言われますので、逆に言うと、心配のない状態にしておけば、それらは近寄ってこないわけです。
これからの世の中は、いろいろな事件や事故が増えるように見えると思いますが、自分自身のしっかりとした認識力を持って、安心して生活をしていけば、むしろチャンスが近寄ってくるのではないかと思います。すべては自分自身の意識の持ち方次第のようです。時代が大きく劇的に変化しているのは事実ですので、どうせならビッグなチャンスが近寄ってくる生き方や仕事をしたいですよね。そのためには、やはり心を磨いていくことしかないように感じます。
一昨日、2010年度の新卒採用のための「会社説明会」を行いました。今年で6年目となります。この説明会の中で、入社してまだ数年目の若い社員さんが、丸二の企業理念の中の「迷ったら良心に問え」という言葉を紹介していました。とても嬉しかったです。結局、いま必要なのは、これだと思いました。迷ったら良心に問い、その答えのままに行動する・・・これができたら、これからの時代はまさにビッグ・チャンスに満ちていると思います。
丸二という会社が、今まで本当に苦労に苦労を重ねながら得てきた様々な技術や信用は、この「迷ったら良心に問え」とい考え方がベースにあったからだと、あらためて気づくことが出来ました。今後もこの考え方さえブレなければ、世の中で何が起きようとも、会社も個人も成長し続けることができると思います。だから真の安全とは、自らの心(意識)が生み出すものだと思います。

「何か」を目指して

伊勢丹の吉祥寺店が閉店することに。地元、吉祥寺としては近鉄、三越に続く有名百貨店の撤退ということで、時代の大きな変化を感じます。特に伊勢丹のような「勝ち組」にも、今回の景気後退が大きく響き始めたのかと思うと、「100年に一度」という状況を再認識させられます。ただ、撤退することで空いた空間には、また別のお店やオフィスが入るでしょうし、またそこでは、今までとは違う「何か」が生み出されるはずですので、常に「CHANGEはCHANCE」ですね。どんな時代になろうとも、ビジネスの本質である「事業を通じて社会に貢献する」ことに向かって、絶えざる前進さえして行けば、必ず活路は見出せると思います。
とは言え、その絶えざる前進のことを、ついつい忘れてしまったり、疎かにしてしまったりするのが人間の弱いところで・・・だからこれからは、「上手」「下手」というよりも、少しでも前へ進む努力をし続けられるかどうかに掛かっているように思います。「より良くなろうとする欲」を持って、社員一人ひとりが自らの人間性を高めて、本当により良い商品とより良いサービスをご提供することに、毎日1mmの前進をしていく。こういう微細なことへの関心と行動が、いずれ大きなうねりに発展すると考えます。
一方、政治の世界では、小沢さんが代表を辞任しました。(良い悪い、好き嫌いは別にして・・・)大政治家の時代の終焉だなと感じます。かつての善悪兼ね備えたダイナミックな指導者の時代は、もう戻ってこないのでしょうね。そう考えると、何となく寂しいような気もします。もしかしたら、この国の難局を乗り越えるために必要不可欠な豪傑たちを、与党も野党も、みすみす失っているのかも・・・。でも確かに時代が変わったのも事実。これからは、みんなが固有の能力を持ち寄って、共同作業で切り開いていく時代に。そうとなれば、全人類一人ひとりに、何かしらの役割と共に責任が生まれます。
特に、経営者の責任はさらに重くなっていくのでしょう。中でも「教育」という部分への責任が、日に日に大きくなっていくように思います。社員さん一人ひとりの人間性が高まって行かないと、いかなる商品やサービスも本物として完成しないからです。そういう意味において、これからの企業経営は、目に見える論理的な面と、目に見えない非論理的な面の両方を扱っていくことになるはずです。
丸二の企業理念である「ありがとうございます」は、まさに非論理的なもので、雲を掴むようなものです。ただ、この理念があるおかげで、(本当に時間は掛かりますが)これからの時代に必要とされる「何か」を与えられているように感じます。例えば、ここ一週間の出来事ですが、入社してまだ数年の若い営業社員さんが、自身が担当している工事の地鎮祭で司会を務めた後、感極まって涙があふれ出てきたのです。なぜでしょうか・・・。そこには、仕事を超えた何か・・・お客様への純粋でとても強い感謝の念があったからではないかと思うのです。これは、非論理の世界です。
また昨日、リフォーム工事をさせていただいたお客様から、「(感激して)涙が出そうになりました」というお言葉もいただきました。これが・・・何と言いますか、私たちが目指している「何か」なんだろうと思うのです。実は他にも紹介したい出来事はありますが、とにかく今の私が言いたいことは、「これが仕事の本質なんだろう」ということです。ここに、今回の「100年に一度」に対する突破口があるのではないかと。時代が変わり、新しい価値が生み出させるタイミングの中で、私たちは、一人ひとりが人間としての成長を遂げながら、自身の能力にさらに磨きをかけ、建築という分野において社会に貢献していく。その揺ぎ無い信念を、さらに強くしていく。日々1mmずつ。まだまだ未完成で未熟な私たちですが、このような想いを持って、前向きに努力中です!!

「共生」の厳しさ

ゴールデンウィークは自宅でゆっくり過ごしましたが、一日だけ家族と渋谷に遊びに行きました。それにしても凄い人混みで、もう・・・ダメですね。渋谷から原宿を(人をかき分けかき分け)歩いて往復して、エネルギー消耗。でも、今の若い人たちの動きが肌で分かって、それなりに収穫はありました。
特に驚いたのが、最近ニュースでやっていた「フォーエバー21」の前に行列ができていたこと。開店初日からずっとこうなんでしょうね。隣の「H&M」の前にも行列で(隣同士なのを初めて知りました)、整理券を配ってました。「ユニクロ」をはじめ低価格でデザイン性の良い商品がますます人気ですね。今後、多くの大手資本が低価格衣料に参入してくるでしょうから、それはそれで熾烈な競争になると思います。
そう考えてみると、本当に商売は難しい。吉祥寺のサンロードには巨大なシューズショップが出現して、目の前の靴屋さんとバトル開始。少し前は、ヨドバシカメラの出現で、並びのLAOXが撤退しました。以前の景気がいいときは、お互いが相乗効果で共存できたのでしょうが、最近はどこかの「一人勝ち」というパターンが多いように感じます。だから余計に「差別化」、つまり「ウチにしかないもの」が大切になって来るのでしょう。
逆に「ウチにしかないもの」があれば、決して大きな店でなくても、お客様は来るようです。ネットで評判になれば、全国から注文が殺到します。マスメディアに乗らなくても、いいものがあって、評判になれば勝てる。そういう意味で、面白い時代です。また、それこそが「共生経済」「公正社会」につながると思います。
それぞれが他には無い「いいもの」を持てば、お互いが繁盛するかもしれません。同じようなものを売るから価格競争や広告合戦となり、広告収入(=スポンサー)が頼りのマスメディアに公正さが失われていきます(結果、偏った意図的な情報しか出せなくなります)。いいものを作り、いい評判が伝われば(もちろん適切なPR活動は必要です)、お客様は自然に増えていくようになると思いますし、マスメディアとしても、一社あたりの広告料は減るかもしれませんが、個別のスポンサーからの圧力も比例して弱くなるので、いずれ公正な情報を出せるようになると思います(・・・そう期待します)。
ただ、どっちにしても、「いいものでないと話にならない」という歴然とした現実が、そこにはあります。だから、これからはイメージや資本力でモノを売ることは出来ず、本当の「品質」勝負になってきます。「いいもの」を作って提供することができるお店や会社が、お互いに「共生」するわけですから、まずここをクリアーしないと。とすると、「共生」とは、とんでもなく厳しいことなのかもしれません。
丸二も、この厳しさに正々堂々と立ち向かいながら、「共生経済」「公正社会」の中で、光り輝く存在になろうと思います。そのために、日々1mmの前進です!!

選別の時代へ

今年も、ゴールデンウィークに入りました。天気は良さそうですが、メキシコ発の豚インフルエンザが少し気がかりですね。でも、あまり過剰に心配しすぎると「引き寄せの法則」もあるので、早い段階で具体的な準備をして、その後は安心して暮らしていくことがベストではないかと思います。このような初めての出来事をひとつひとつ経験しながら、時代は少しづつですが、進化し始めたのではないでしょうか。
さて、もうすぐ「ありがとう通信」の発刊なので、そのための挨拶文を下記のように書いてみました。
(ありがとう通信:挨拶文)
ありがとうございます。今年も春らしい陽気に入りましたが、北海道や青森では季節はずれの雪が降るなど、地球環境の変化は依然として進行しています。また、メキシコで発生した豚インフルエンザの感染拡大を受けて、WHOの警戒水準も引き上げられました。丸二は、以前より、鳥インフルエンザのパンデミック対策に対する準備を行って来ましたが、いよいよ現実味を帯びてきたようです。もちろん、いたずらに危機感を煽る必要は無いと思いますが、国も企業も個人も、万が一に備えて、何かしらのアクションは必要だと思います。さて、建設業界全体の方は、昨年のリーマンショック以来、とても大きな影響を受けているところです。しかしながら、いよいよ「選別の時代」に入ったという意味において、社会にとっても、丸二にとっても、大いなるプラスと認識しています。造り手側の理屈や都合を優先していた時代から、住み手側の願いを優先する時代へ・・・。今はまさに、丸二が目指している究極の目標、「住む人の人生の流れがより良くなる建築」が、世に出る第一歩ではないでしょうか。私たちが、今まで様々な準備してきたのは、まさに「この時」のためであったと思います。建築の世界が変わることで、社会は変わると思います。そのような大きな流れの中で、丸二は確かな役割を果たしていきます。尚、今年の4月1日には、新卒2名の入社がありました。これからは、新しい視点による新しい発想が必要です。今後も若い力を投入し、育て、さらに価値あるご提案とサービスの創造に全力をあげてまいります。この時代への「ありがとうございます」の心を持って・・・。ありがとうございます。(挨拶文:終わり)
「選別の時代」に入ったという認識は、もう15年ほど前からあり、丸二の場合は「ルネス(逆梁)工法」の採用から具体的な準備に入りました。その後・・・エコ建築、外断熱工法、パワー・コンクリート工法、建築医学、加子母ヒノキ等を導入し、それらの技術を賃貸併用住宅、コーポラティブハウス、リフォーム、木造住宅等に組み込んでいます。
そのような意味で、「間に合った」という思いがあります。15年という歳月は非常に長く感じましたが、それくらいの時間が無いと、このような各種技術を身につけることは出来なかったでしょう。ひとつひとつが非常に高い価値を持ち、本物なので、これから相当な時間軸をかけて、世の中に広まっていくことと思います。
時代が変わるというのは、たぶん怖いことだと思います。先に何があるか分からないから。でも、今の現状の中で、これからの未来がどうなるかを真剣に考えた時、多くの人の「心の声」は、きっと同じ言葉を発しているはずです。
競争から共生へ・・・。
今の自分自身の立場や仕事を考えた時、その言葉を聴きたくない人もいるでしょう。でも確かに聴こえているはずです。そういう時代へ向けて、一歩足を踏み出すことで、きっと何かが変わる。丸二もそういう思いを込めて、今を生きています。どんな世の中になるか、確かな確信があるわけではありませんが、大きく外れてもいないように感じます。そして、来るべきニューワールドにおいて、「医・食・住」の中の「住」の分野をリードできる、質の高い建築集団になっていきたいと思います。

思いがけないこと

千代田区の建設現場でクレーンが横転するという事故が発生した模様で、あらためて現場の安全管理に対する意識の向上が必要と実感いたしました。いまの時代、いろいろなことがありすぎて、つい注意力が散漫になったり、思考が動かなかったりして、物事の基本的な「点検と確認」を疎かにしがちです。こういう時は、気をつけないと。何事も落ち着いて、よく整理をして、手順を踏んでやる。これからは、まわりの状況に左右されずに、自分自身と冷静に向き合いながら、落ち着いて判断や行動をしていかないと、思いがけないことが起こるのかもしれません。
でも、そういうことが起きる前には、必ず何か小さな予兆があるものです。そこに気づくことができる感性があるかないかが、大きな分かれ道となりそうです。ただ、いくら感性を磨くと言っても、手っ取り早くパッと高まる方法はないでしょうから、一体どうしたらいいでしょう・・・。毎日を明るい気持ちで、生きていくことかなぁ。それだって、なかなか大変なことです。でも、多少無理をしてでも、明るく楽しく前向きに、いい気分で生きていけば、だんだんとより良くなっていくことは間違いないと思いますので、私はそういう気持ちでやっていこうと思います。
さて、確かにこれから思いがけないことがいろいろと起きそうな気がしますが、「思いがけない」と思うのは、ただ私たちが無知なだけで、自然の摂理の上では、当然のことなのかもしれません。井沢元彦氏の「逆説の日本史」によると、邪馬台国の卑弥呼が死んだ年は「皆既日食」があり、民衆はそれを見て恐れおののき、「太陽が隠れて闇になったのは、国のトップである卑弥呼の不徳のせいである」となり、卑弥呼は殺された。その事実と皆既日食という自然現象が「天の岩戸隠れ」という神話になった。よって太陽神アマテラスのモデルは、卑弥呼であると。
つまり、その当時の人々にとって、皆既日食は未知なる「恐怖の大王」だったということです。現代では、いつ来るかも計算できるほどの普通の天体の動きなのに。でも、当時の人々にとっての「皆既日食」のようなものが、いまから起きないとも言い切れません。とにかく現代科学は、まだまだ完全ではないから。とすると、逆に言うと、いまから起きそうなことに過度な恐怖心を抱く必要も無いような気もします。もちろん、現実的な対応として様々な準備は必要です。でも、後になって「そういうことだったのか」と判ることしか現実には起きないわけですから、変な恐怖心や悲観論よりも、むしろ「何が起きるんだろう」というワクワクとした好奇心の方が必要ではないかと。
「思いがけないこと」が、必ずしもクレーン事故の様に、「悪いこと」ばかりだとは限りません。思いがけずに、「良いこと」がたくさん起きるかも知れません。だから、こういう大変化の時代を生きられるということは、その現場を生でウォッチできるわけですので、とてもありがたいことだと思います。いろいろと試してみる時だと思います。過去の常識やセオリーに捕らわれずに。人の逆を行くこと。常識の逆の考えを持つこと。そうすると、何か「良いこと」の方へ向かうような気がします。確かに、ちょっと怖いですけどね。でも、丸二の場合は、いつも好奇心の方が勝つので、そういう方向へ行きます。もちろん、これからも!!

来るべき新しい世の中

おとといは、社内研修会&新入社員歓迎会を行いました。社員さんが一堂に会して、学習したり、盛り上がったりすることはとても大事なことですね。新しい仲間が加わり、一人ひとりが意識を高め合い、腕を磨き、協力して目標を達成していく。こういうチームワークこそが大きなパワーになっていきます。丸二も総勢35名となり、ますますチームワークの重要性が高まってきました。ベテラン勢と若手組とがうまく融合して、高い技術力と人間力を発揮し、これからも責任ある仕事を行っていきたいと思います。
また、このような厳しい経済環境の中でも、あえて採用を続けて行く意味ですが、すべては「来るべき新しい世の中」への準備です。現在の状況は確かに大きな変化ですので表側は厳しさとして映りますが、その裏側では「来るべき新しい世の中」が、今か今かと待っているはずです。その新しい世の中になった時に求められる会社になっていなければ、いくら今の変化を乗り越えても全く意味がありません。
「来るべき新しい世の中」・・・つまり「本物」「健康」「環境」「自然」というお客様志向、「感謝」という心のあり方、「修理」というビジネス・マーケットへの具体的な準備をしっかり整えた上で、今の大変化に対応していくことが、本当に必要な企業行動だと思います。多少迂回してでも、苦労してでも、難しい道であっても、そちらの方向へ歩みを進めるべきだと思います。それが志というものです。
最近、「今の日本には、夢が無くなった」とよく聞きますが、とんでもない!「来るべき新しい世の中」が、もうすぐそこにあるじゃないですか。そういう「未来」を、(頭ではなくて)感性で感じ取ることのできる若い人たちこそが、これからの日本を立派に再構築していくはずです。丸二は、15年前から、「来るべき新しい世の中」に対する技術的、事業的な準備をし続けています。そして最後の仕上げとして「人」への取り組みも始めています。
ベテラン勢が築き上げた確かな技術と新しい事業に、これからは若手が夢と志を吹き込む。この核融合がいよいよ始まりました。

奇跡の今

このたび、日本最大級の社長動画サイト「賢者.tv」に取り上げていただくことになりました。まだまだ成長過程にある会社なので、とても恥ずかしいのですが、会社や私のことがいくらかでも伝わるのであれば、とても嬉しいです。カメラの前で話すことなんて、ほとんど無いですので、異常に緊張してしまいましたが、プロの方がうまく編集してくれました(ありがとうございます!)。昔、大学時代に映画研究会にいたので、撮影現場には慣れていたつもりですが、撮られるのは別ですね。
さて、話は変わって昨日のニュースですが、北海道のゴルフ場で女性が陥没した穴に落ちて亡くなったことを知りました。何とも言えなく、悲しくて・・・、そして考えられないことが起きたと思います。家族で楽しく過ごしていた間の一瞬に、このようにして命を失うことがあるのでしょうか。本当に、つらいことです。
考えてみると、私たちは日々このようなゴルフ場を歩いているのに等しいのかもしれません。たまたま、危険な場所を通っていないだけなのかもしれません。そういう風に捉えてみると、今日もいつものように目が覚めて、会社に来ることができたのは、まさに「奇跡」ではと感じられます。そういう、普通の状態の「今」に、喜びを見出せるような生き方をしていきたいと思いました。
また、住まいも人の暮らしのために在り、住む人の普通の日々を、陰でしっかり支えてくれていると思います。建築は、ただ物理的な構造物として在るのではなく、やはり何か「心」のようなものを持っていて、住む人のことを見守っているような気がしてなりません。だから時々、家に「ありがとう」とつぶやいてみます。私は時々、車にも「ありがとう」とつぶやいています。あらゆるものに「心」があると思えば、意外と普通に言えたりします。
このようにして、「賢者.tv」の取材で自分自身のことをあらためて振り返ることができましたが、私が建築の世界でやって行きたいのは、「物に心を宿す」ことなのかなぁと、ふと感じました。そんな思いを持って、これからも本物の建築への挑戦を続けて行きたいと思います。