

2008.10.20
世界的な経済不況に突入し、時代の急激な変化が始まりました。何となく来ることは分かっていたものの、実際このように現実となると、想像以上のコトの大きさに唖然とします。社会全体が、「右肩上がりから、右肩下がりへ・・・」などと言う過去の経験則が全く通用しない、突然の「停止」状態、あるいは「シャッターが降りた状態」に陥ってしまったかのようです。でも逆に、本当に面白いのはここからかもしれない・・・、というワクワク感もあるのです。
経済が停止したことで、一番喜んでいるのは「地球環境」かもしれません。環境を破壊することで成長してきた資本主義経済がストップしたことで、地球環境の破壊のスピードが少しは緩くなるはずだからです。誰かが、いつか、下さなければならない判断でしたが、当然私たち人間にそれだけの勇気は無く、結局「天の意思」によってスイッチが押されたのでしょう。予言者ジュセリーノさんの最新刊「未来からのスピリチュアルメッセージ」を読むと、「今まで、いかに地球が困っていたか」が分かります。そういうことを理解すると、今起きていることに対する抵抗感よりも、この先にある「明るい未来」のためにするべきことに視点が移ります。
できるだけ車に乗らない。木を植える。汚染を止める。新しいエネルギーを実用化する。できることはいくつもあります。丸二の「ルネス工法」、「外断熱工法」、「パワー・コンクリート工法」は、大きな省エネルギー効果を導くものですし、「自然素材」、「建築医学」、「風水科学」は、智慧と健康と医療費の削減を導くものになるでしょう。「エゴ」のための経済から、「環境」や「健康」のための経済に変わったということが、今回の衝撃的な経済ショックがもたらした意味ではないかと思います。もちろんそれは、なかなか簡単な問題では済まされないことを承知の上ですが。
さて、この土曜日からウォーキングを再開しました。以前は朝、井の頭公園を歩いていましたが、今回からは夜に変更。朝は多くの人がジョギングやウォーキングをしていて、意外と騒々しく、落ち着かないんです。私の場合は、体力づくりのためと言うよりも、心を鎮めるための貴重な時間なので、できるだけ静かな方がいい。夜は人も少なく、目に見えるものも限られるので、気持ちが集中します。井の頭公園の木々と虫の声とそよ風だけの世界。案外、神秘的で、気持ちの良い時間を過ごせます。井の頭公園も、以前と違って、何か爽やかな場になった感じがします。せせらぎの音も、心を癒してくれます。歩きながら木や葉に触れると、自然と友達になれたようです。それが元気の素になるのです。このように、時代の急激な変化の中で一番大切なことは、心の安定を保つこと。心が健康になれば、自らが社会に貢献できる人となり、真に社会に貢献できるビジネスができると思います。とても楽しみです!!
2008.10.07
丸二と言えば「ルネス工法」と「外断熱工法」ですが、この2つの工法の「真の凄さ」をお伝えするのは、なかなか簡単ではありません。なぜかと言うと、あまりに発想が「シンプル(単純)」過ぎるからです。「梁を逆さにする」「断熱を外側にする」、たったこれだけのことで、そこから生まれる数々の巨大なメリットや意味合いをイメージすることが、意外と難しいのです。
そこで私たちは、この2つの工法をより分かりやすくお伝えするための「漫画冊子」を作りました(無料で進呈中!!)。題して「快適100年建築」。丸二の「ルネス工法」と「外断熱工法」、そして「パワー・コンクリート工法」等の技術的な解説と数々のメリットを、とても分かりやすく解説しています。さすが、漫画の力は凄いですね。ぜひご関心のある方は、こちらからどうぞお申し込みください。
漫画と言えば、私たちの街「吉祥寺」には、楳図かずおさんを始めとする有名な漫画家の方々が多く住んでいます。きっとこの街には、新しい発想が生まれてくるような何かが潜んでいるのかもしれませんね。井の頭公園の近くには、「三鷹の森ジブリ美術館」もあります。閑静な住宅街と公園の木々と楽しいショッピング街。先日は、ふと空を見上げて、「あ~、空が高いな~」と思わずつぶやきました。空が青く高く、突き抜けていました。こんな都会の真ん中で、なんて気持ちが良いんだろうと。そんな爽快な感触を日々味あわせてくれるのも吉祥寺の魅力のひとつです。きっと、多くのアーティストや作家の方々も、そんな街の風情が好きなんだと思います。
自分自身の故郷を愛せる生き方をしたいなと思います。故郷は、常に人々をホッとさせる何かがあります。故郷、街並み、友達、家族。自分自身がくつろげる場所さえあれば、後は何もいらないですね。そういう意味では、住まいも故郷のひとつです。物理的な空間としての「住宅」では無く、思い出や幸せや未来への夢と希望がたくさん詰まった空間としての「住まい」。自分自身の住まいを愛することができれば、人生がより一層豊かになるのではと思います。幸せが何倍にも膨らみます。だから、住まいづくりや建築とは、本当に大切な大切な仕事だと思います。
「ルネス工法」と「外断熱工法」は、「愛せる住まい」をつくる上で、きっとお役に立てる技術です。もちろん、健康(エコロジー)仕様や建築医学も。このように、丸二が取り組んでいる様々な技術は、吉祥寺という場のエネルギーが大きく作用しているのかもしれません。新しくて、優しくて、温かい。それが、丸二の技術の基本的な精神でもあります。だから、「吉祥寺工法」とか「吉祥寺方式」なんて言ってもいいのかもしれませんね。丸二は、このようにして、お客様の人生の流れを良い方向へ変えていくことに挑戦しています。ぜひ、「ルネス工法」と「外断熱工法」を知ってください!!
2008.09.29
リーマン・ショックと共に、米国から大手投資銀行が事実上消滅したそうです。この9月は何か大きな雪崩が起きた感があります。日本では、王監督の勇退と小泉元首相の引退。日々刻々と時代が移り変わっています。いろいろな人がいろいろな事をして、たくさんの評価や賞賛を浴びる中で、本当に後世まで宝物を残せるとしたら、スゴイことだと思います。王監督は、そのスゴイ人「NO1」ではないでしょうか。
選手時代にあれだけの実績を残した人が、伝統の巨人軍のユニフォームを捨て、福岡へ渡り、弱いチームを日本一に導き、全日本を世界一に導いた。その野球に対する真摯な姿勢と勇気は、世界中の野球人の見本になっていたと思います。ONの時代、その頃小学生だった私は、明らかに「王」の方が好きでした。長嶋さんは、いろいろなものを持っていた。人気と名誉と田園調布の豪邸と豊富なエピソード。ところが王監督と言えば、そんなものを逆にドンドン削ぎ落としていく。そこが違ったのでしょうか・・・。勇気を持って、ブランドを捨てた王監督の方が、後世「記憶に残る男」になると思います。
また昨日、米国の俳優ポール・ニューマンが亡くなったことを知りました。ポール・ニューマンと言えば、「明日に向かって撃て」と「スティング」で、ファンになりました。あのスター性と存在感は、他の俳優には無いものです。また俳優業のかたわら、食品会社の経営で成功し、多額の寄付もしていたそうです。人間的にも非常に大きかったのですね。俳優としては、アカデミー賞とか評論家からの評価は厳しかったようです。でも、何か「貫くもの」を持っていた。私はスティーブ・マックイーンの大ファンですが、マックイーンもそのような俳優でした。だからいつまでも・・・永遠に・・・記憶に残っていくでしょう。
さて、小泉元首相の引退は、いろいろな見方ができると思います。最近、小泉政治の功罪がよく取り上げられていて、その「罪」の部分に対する責任追及論が強くなってきたからでしょうか。あるいは、世襲への批判が高まる前に、次男さんへのバトンタッチを済ませておこうという勘の良さからでしょうか。あるいは、別の立場に立って新しい小泉劇場を生み出そうとしているからでしょうか。それとも、ただ本当に疲れただけなのか。一体、どのように後世に残っていくのでしょう。
でも結局のところ、人のことは分からないものです。だから大切なことは、自分自身を鍛えることしかありません。認識力を高めて、依存体質から脱却し、こころを鍛える。私たちは、いま現実に起きていることをキチンと知っているように見えますが、実際には、誰かの話や意見、一部の映像や音楽だけで、それらを頭の中でバーチャルで再構築し、意味づけしているだけで、本当に真実を知っているわけではないと思います。だから、そのような浮ついた情報に依存しないで、「自分自身」という、理解可能なリアルな現実に重きを置くことが大切ではないでしょうか。誰が何をしようと、今日何が起きようと、自分自身をしっかり持つこと。そういう捉え方で、時代を見て、モノを判断していけるようになりたいと思います。
※モーツァルトが好き
モーツァルト交響曲全集(50曲)
テイト指揮/イギリス室内管弦楽団
クラシック音楽の評論家の誰もが、モーツァルトのことを「別格、神の子、天才」と褒め称えます。ところが私は、「本当にそうなのかな・・・」という思いでいっぱいでした。どうしても、感動しないし、飽きてしまう。みんな同じような曲みたいだし。ああ、自分はクラシック音楽は分からないんだなと。ところが最近、内田光子(ピアニスト)のモーツァルトのピアノ協奏曲を聴いていたら、なんと美しい曲だろうと思い、伴奏が、「テイト指揮/イギリス室内管弦楽団」と分かり、そういう流れで上記のCDを買ってしまったわけです。そして、聴いてみたら・・・。本当に、モーツァルトって「別格、神の子、天才」って、素直に感じました。単純なことですが、本当のことです。テイトという指揮者は、本当に地味なんですが、何かに迎合しようとせず、自らの芸術的信念だけを追い求めているような人のようです。やっぱり、周りに惑わされず貫くことか・・・。これでやっと、「モーツァルトが好き」と言えそうです。
2008.09.25
麻生内閣が誕生しました。とにかく、今の日本の課題を一言で言うと、「救国」ですから、捨て身の覚悟で国を救う人たちの顔ぶれになっているはずです。そういう視点で中身をよく見てみると、二つの特徴が見えて来ます。①世襲議員が18人中11人。②民間出身閣僚ゼロ。・・・これで、大丈夫かなと。政治は事業ではないので、家業として継承していくのは馴染まないと思いますし、今こそ民間パワーを取り入れる時ではないかとも思います。何であれ、誰が首相になろうとも、明るく元気な暖かい社会が生まれるように、私たち国民一人ひとりは真剣に取り組んで行きますので、政治家の皆様にも「本気の国家運営」をよろしくお願いいたします。
ところで、映画(漫画)「20世紀少年」が流行っていますが、1970年頃の(漫画の中の)子どもたちが予言した未来と、実際の現在を比べてみると、(現象の大きさ・表現はまったく違いますが)案外当たっているような気がします。宗教、いじめ、細菌兵器、テロ、洗脳、権力・・・。現代人が直面している問題の根本として、かなり共通していると。結局、そういう状況を打開していくのは、大きな力では無く、小さな力(漫画では、小学校の同級生たち)なんですね。だから、私たち一人ひとりが意識や考え方をしっかりと整え、大きな力にあまり依存しないで、一日一日を感謝の心で過ごしていくこと。そして、自分自身が成長して強くなっていくこと。これが、本当の解決になってくるのではと思います。時間は掛かるけれども・・・。
変化はチャンス。まわりの現象に左右されず、自分自身の貴重な経験を積むには、またとないチャンス。ここで様々な状況を見聞きし、また自らも体験し、その中で意識や心のあり方を調整することができれば、来るべき新しい時代に対応できる力を身につけられるのではないかと思います。今までは「お金の獲得競争」でしたが、これからは「心のあり方競争」。リーマン・ショックをはじめとした金融問題も、そういう流れの中で起きていると思います。大いなる緊張感を持ちながらも、それだけに惑わされず、あらゆるもの(当然、建築も)の本道を歩いて行きたいと思います。日々、1mmでいいから・・・。
2008.09.17
前回のブログで、「TVを見ないようにしよう」という話をしましたが、その後本当に見なくなりました(もちろん、朝と晩の短いニュースや面白そうな特集くらいは見ますが・・・)。TVを見なくなると、新聞等でよくやっているアンケートや世論調査の結果に驚くようになります。どうして、この人が人気あるの!?とか、調査対象者が偏っているんじゃないの!?とか。今まで自分自身も無意識に、TVに映る断片・部分・表面に、随分誘導されていたんだということが、良く分かります。結局、TVはCMのみならず、番組自体が「宣伝活動」になっているので、これは仕方のないことですね。TV局の経営を考えれば、自ずと分かることです。それを理解した上で客観的に見ていければ、逆にいくらTVを見たって平気なのかもしれません。
さて、リーマン・ショックが世界経済に大きな影響を与えています。ところで、そもそもリーマンとはいったい何を生み出してきた会社なのでしょうか・・・。今は、人間が生きていく上で絶対的に必要な「衣」「食」「住」を実際に生産する地道な仕事よりも、モノやお金を動かしてサヤを稼ぐビジネスの方に富が集中しています。これは資本主義のシステムからいって、当然の結果だと思いますし、それによって私たちの生活も非常に進歩発展してきました。ただ、これが余りに行き過ぎると、最終的に人々の「日常生活」を犠牲にする恐れが出てくるということが、今起きている状況の意味だと思います。
今の若い人たちが、コツコツ生産する仕事よりも手早く稼げる仕事の方がカッコイイと思い、そのような分野ばかりに目が行ってしまうと、日常生活に不可欠な「衣」「食」「住」を生産できる優秀な人材が枯渇していく。それはとてもマズイことのような気がします。「実」を扱う人と「虚」を扱う人のバランスが大事ですね(当然、両方必要です)。今回のリーマン・ショックが方向転換のきっかけになるのかもしれません。
ただ一方で、農村で暮らす人々も増加しているそうです。多分(無意識かもしれないけど)、このような時代のアンバランスさを察知して、全体のバランス調整のために、自ら動き始めたのではないでしょうか。いつの時代でも、先駆者はいるものです。「建築」という、地球上で極めて長い歴史を持つ文化を伝承していくことは、ひとつの建設会社の役割というよりも、地域や国を超えて、文明として大事なことであろうと思います。今一度、社会の基礎である「実」に目を向けた風潮に立ち還れるように、私たちも建物の「生産」を続けながら、真剣に取り組んで行きたいと思います。
2008.09.02
今週の月曜は、「また・・・」とため息が出た福田総理の辞任がありました。総理大臣と言えば、国家における家長のようなもの。誰よりも力を持っていて、責任を持っていて、頼りにされる存在です。でも、今や「家長」という言葉は死語となり、多くの一般家庭でも父親の威厳が失われているように、国のリーダーの存在もいよいよ軽くなって来ました。「羞恥心」というグループが受ける時代ですから、これは国民全体の意識の投影であり、(良いか悪いかは別にして)今の日本という国の真実の姿なのでしょう。でも、家長がコロコロ変わっても、日々の日常生活は淡々と進んでいるわけですから、日本(=国民一人ひとり)の努力と底力とは、本当に大したものだと驚嘆します。だから、日本は(逆説的に)進歩発展していると言わざるを得ません。強く立派なリーダーが居なくても、国民一人ひとりが真剣に生きている。これからの共生の社会づくりへ向けての、意味のあるプロセスが始まったのかもしれません。
とは言うものの、私たちの中には、まだまだ政治やマスコミに「力」があるという幻想(錯覚)が残っているので、どうしても大勢に流されやすい。TVにたくさん露出している人は「偉い人」と刷り込まれ、その人の発言になびいてしまったりする。その「偉い人たち」に気に入られようと、芸能人やニュースキャスターも必死に摺り寄り、媚を売り、自らの立場を守ろうとする。本当は、視聴者の方を向いた番組を作らなければいけないのに、その「偉い人たち」に喜ばれることが第一になってしまった。もう本当は・・・偉くもないし、強くもないし、力もないし、軽い存在でしかないのに・・・。メディアの洗脳効果は、本当に怖いと思います。
そこには、視聴者(=国民、お客様)よりも、自分と自分の組織(自社、業界)を守ることを優先させてしまう視野の狭さがあります。そういえば前首相の辞任会見の時、驚くべきことに、「我が党へご迷惑を掛けた」とは言ったけど、「国民の皆様に大変ご迷惑をお掛けした」とは言わなかった。また今回の辞任劇においても、その目的は「我が党を守るため」であり、「国民を守るため」ではないことも明白。次の総選挙は、私たちの国民一人ひとりの見識が試される最初で最後の選挙だと思います。その結果は国民が全責任を負うことになる・・・。
だから、TVを見て判断しないようにしようと。もう今の時代、主なニュースはインターネットや情報誌等で充分把握できますし、CMスポンサーである大企業(=体制)を守るためのテレビ局の意図的な報道は、国民の判断力を誤らせます。当然、各局の同じようなバラエティー番組の数々は、国民の認識力を低下させるために一役買っています。だから、TVを見ないで、よ~く考えてみよう。それだけで、日本人のレベルはさらに飛躍的に上昇するかもしれません。これから世の中で何が起きようとも、すべては良い方向へ流れていくと思います。外側の情報に左右されずに、自分自身の認識力を高めさえすれば・・・。面白い時代です。
※ゆったりと流れて・・・
ブルックナー/交響曲第8番
ハイティンク指揮/ウィーン・フィル
最近買ったCDで、最高に良かったもの。ハイティンクのブルックナー8番です。ブルックナーの交響曲第8番は、この作曲家の最高傑作と言われていて、非常に長大かつ巨大。なかなか最後まで聞き通すことが難しい作品です。私も実は、全曲じっくり聴けたことがありませんでした。いわゆる名盤と言われるヴァント盤、チェリビダッケ盤、アーノンクール盤、テンシュテット盤等、数枚を持っていて、何度か挑戦したのですが、全然ダメ。ハッキリ言って、そんなにいい曲なの!と逆ギレ状態だったのです。ところが最近読んだ本でこのCDを推奨していたので、ダメモトで買って聴いてみたら、最後まで面白くてしかたない。背筋がゾクゾクしたり、鳥肌が立ったりする瞬間もあって、「ヤッター!」という感じになりました。でも、演奏自体は特別な特徴や強烈な個性があるわけでもなく、チェリビダッケやアーノンクールのような独特な雰囲気も無い。未だに論理的な説明は不可能です。音楽とは不思議なものですね。多分、「枝葉末節」にこだわる表面的な個性は、長きに渡って人の心を打ち続けること出来ず、常に最後に残るのは、「本質・根本」が真っ当な、目立たなくて、穏やかなものなのでしょう。この演奏も、静かで、ゆったりと流れていて、穏やかなものでした。こういう雰囲気の人が、政治の世界でも出てくるといいなあ。
2008.08.28
昨日、銀行主催のセミナーで、神戸製鋼ラグビー部ゼネラルマネージャーの平尾誠二氏のお話をお聞きしました。面白かったのは・・・①日本は、個人が現状判断しながらプレーを進める「ゴール型(サッカー、ラグビー、ハンドボール、バスケットボール等)」のスポーツは苦手。決められたことをキッチリやるのは得意だが、その場でどうするかという瞬時の判断力と勇気は世界に負けている。だから、シュートを打てない。②昔は、「お前なんか、もうやめてしまえ!」と突き放しても、絶対にやめなかった。さらに、必死で食い付いてくる。今は、「自分には合わない」「イメージと違った」と言って、本当にやめてしまう。その行き先は、「自分探し」の旅。③最近の若者の特徴=負けても悔しがらない、勝っても喜ばない。④結局大事なのは、面白いこと、好きなことをやるということ。⑤リーダーは、自分自身の度量を疑うこと。様々な考え方や個性が出てきた。古いモノサシでは理解できない時代になった。部下の得意なものを伸ばすこと。個性を生かすこと。
みんな、「なるほどなぁ」と思うことばかり。「部下の個性を生かす」ということについては、最近の北京オリンピックにおける「星野ジャパン」の中に、いい例を見つけました。昨夜の「中日-阪神戦」で、岩瀬投手が、いつも通りにキッチリ抑えたのですが、試合後の落合監督の一言。「ちゃんとした使い方をすれば抑えるんだ。岩瀬は勝ちパターンで行く投手。そういう使い方をしないと」。このようなこと・・・どこのチームでも、どこの会社でもありますね。私も、自分自身の度量を疑っていかないと・・・。
さてセミナーの後、丸二で施工をさせていただいたお客様の竣工記念パーティーが行われ、社員と一緒に出席させていただき、そこで感謝状を頂戴いたしました。本当に心から嬉しく、心から感謝いたします。これは、お客様、ご近隣や地域の皆様、そして担当した営業、設計、工事の社員さんたち、職方の皆様のおかげです。お客様と一体になって、お客様の人生に対してプラスの存在になりたいという思いが、通じたのかもしれません。
今、「人生」と書きましたが、これは決して大げさではないと思います。家を建てる、お店を建て替える、事業用のマンションを建てる、二世帯住宅を建てる・・・全て人生にとって大きな転換期のはずです。常にお客様は、ただハードとしての「建物」が欲しいのではなく、そこで営まれる幸福な時間や繁盛する場を求めているはずです。建物はそれを実現するための大切なツールであるということです。しかも、非常に高いコストが掛かる。建築には、人生に対する大きな影響力があり、その人の人生の流れを変える力があると思います。そう思える力こそが、丸二の個性だと思います。
2008.08.20
先日、街を歩いていたら、ある文字が目に飛び込んできました。すれ違った男の人が来ていたTシャツにこう書いてあったのです。「You Are Here」。その瞬間、「お前は、今ここにいるんだ。いいじゃないか」と言われたようで、少しドキッとした次第です。人間は、ついつい現在の自分自身の状態に対して(大なり小なり)不満を持ったり否定的になったりしてしまうもの。でも、その状態(今の位置、場所)にいるのは歴然とした事実ですし、それをマイナスに捉えても何も始まらない。「I Am Here」、「そうです。私は今、ここにいます。意外と、いいかもしれない」と肯定的に捉えてみる。そうすれば気持ちが明るく元気になって、結果的に嬉しい結果が生まれてくる。・・・このメッセージ、けっこうスゴイ意味があるじゃないか。そんな風に思ったのです。このTシャツを着ていた男性が、何かしらの意味を感じて着ていたのかどうかは分かりませんが、通り過ぎた一瞬の間に私にある種の「気づき」を与えてくれたのですから、本当に感謝ですね。「今いる場所に感謝する」は、丸二の「ありがとうございます」に通じるような気がしました。
だんだんと世の中が混沌としてきて、今まで経験しなかったような事が起きてくると、様々な迷いが生じてきます。一方、TVでオリンピックを見ていると、そんな迷いなど一切無く、ただひとつの目標に向かって努力し、夢を実現している人たちを目にすることが出来ます。そのことに驚嘆し、感動し、賛美しながらも、実は彼ら(彼女ら)も、実際は多くの迷いと挫折と不安と恐怖の中から這い上がってきたことを知ると、ああ・・・個人の力ってすごいものだなあ、私たちにもきっとそのような力があるはずだと、信じざるを得ない心境になってきます。常に自分のいる位置を確認し、それを否定せずに、肯定し、感謝し、楽しさや感動の方向へ気持ちを誘導していくこと。何となく、そういう「意識の調整法」をマスターするために、今の人類は生きているのかもしれないと思ったりもします。人から与えられる感動に加えて、自らの内側から湧き上がる感動を体感するために。
さて、その北京オリンピック日本選手団の福田富昭団長の総括会見を見ていたら、ドキッとする言葉がありました。「オリンピックは国と国との戦い。国策として強化しなければ。英国は470億円が使われた。日本オリンピック委員会がもらっている強化費は27億円。比べものにならない」・・・何か、昔の軍部の発言みたい。世の中から戦争が少なくなってきたから(もちろん、まだゼロにはなっていないけど)今度はスポーツで戦うの?防衛予算を増やすみたいにして、スポーツ予算を増やすの?どうしてそんなに競争や戦いが好きなの?今回の北京大会で金メダルをたくさん取った国のベスト3が、「1位中国、2位米国、3位ロシア」。日本も、こういう国家のようになりたいの?
国としてスポーツをもっと振興させて、国民の健康と楽しみを創造することは大賛成ですが、「敵に勝つため」という悲壮感に満ちた発想は、どうしても違和感があります。「悲願」の金メダルと言いますが、「楽願」の金メダルでいい。選手たち一人ひとりの、目標に向かっていく真摯な姿勢こそに私たちは感動するのであって、決して金メダルの総数では無いと思います。金メダルが1個や2個でも、楽しくリラックスして参加している国の方が、ずっと大人で進んでいるように見えます。日本もそれでいいんじゃないかな。それなのに、金メダル取っちゃうから、余計にかっこいいわけです。
2008.08.19
8月16日の日本経済新聞に、「木造ファミマ出店」とありました。鋼材価格の上昇に対応して、大手コンビニの「ファミリーマート」が、9月から木造店舗の出店を始めるとのこと。これで建設費がかなり削減できる。確かに単独立地型のコンビ二であれば、木造でも問題はありません。全国のコンビニの売上高が8年連続で減少しているため、各社とも、いかに出店コストを下げるかが鍵のようです。
このような形で、木造建築が改めて見直されてくるのも時代の流れであり、歓迎すべきことではないでしょうか。丸二も様々な工法による建築を行っていますが、これからは木造への回帰が出てくると思います。と同時に、木造では無理な場合は、鉄筋コンクリート造へ集約されてくるはずです。中間にある(安さが特徴だった)鉄骨系は、施工性と居住性の問題が多く、今回の鋼材の高騰をきっかけに減少方向へ行くのではないでしょうか。木造も、コンビニのように「安く仕上げる」ための木造から、「真の自然素材」への回帰のための木造へと、進んで行くと思います。それは、構造材や仕上げ材が天然無垢材で、その他の内装も、自然素材や還元作用のある塗料等で仕上げるものです。きっと、時間を掛けながら、このような住宅・建物が増えてくると思います。
また逆に、どうしても木造では無理なものは、鉄骨では無く、鉄筋コンクリート造になると思います。集合住宅、マンション、賃貸併用住宅、ビル等、(音の問題等で)各戸を明確に分離したい場合や防火地域に建てる場合、あるいは高層建築の場合等、当然鉄筋コンクリート造になります。鉄骨は、音と揺れ、雨漏れに弱いという面があります。ただ、鉄骨は狭小地では威力を発揮します。鉄筋コンクリート造の課題は、住む人の健康です。コンクリートそのままの内装(打ち放し)にすると、住む人の体温を奪うので、健康という観点から見ると、あまり良くありません。ですので、鉄筋コンクリート造の場合は、内装材(ボードやクロス)をしっかりと貼る、できたら天然無垢材を貼ったり、珪藻土を塗る。あるいは、還元作用のある塗料を下地に塗りこむ。このような対策を行えば、問題はありません。木造も鉄筋コンクリート造も、建物の用途や目的で選択していけばいいと思います。
これから木造で作って欲しいと思うのは、学校ですね。子どもたちが多くの時間を過ごす学校が、天然の自然素材でできていて、健康的で、暖かみのあるカラフルな環境だったら、きっともっと学校が楽しくなると思います。不登校も減るかもしれません。今のようなコンクリートの灰色一色の冷たいジャングルの中で勉強しても、情操教育は難しいと思います。ぜひ、耐震力の高い構造設計を行った木造校舎が生まれてくることを期待しています。
※シンプル イズ ベスト
ジムノペディ(ベスト・オブ・サティ)
チッコリーニ(p)
お盆中、ぼんやりと聞いていたCDです。サティのベスト盤。今までサティを聞くことはあまり無かったので、初めてその不思議な世界に身を浸すことが出来ました。瞑想的で浮遊感があり、でもちょっと愉快。なのに暗くない。とてもシンプルでお洒落。すべてを削ぎ落とした後の残った少ない音たちを集めて、センス良く並べてデザインしたような音楽・・・うまく言えないなあ。とにかく、最後のと言うか、最上のと言うか、そういう場所に質素に佇んでいる存在のような印象を受けました。やっと、サティが聞けるようになった・・・。ちょっとした成長を感じることができました!!
2008.08.18
お盆休みが明けましたが、相変わらずの猛暑が続いています。しかしながら昨日だけ、(多少の雨は降りましたが)比較的涼しい一日となり、その中で、「九段南コーポラティブハウス」の地鎮祭を無事執り行うことができました。建設組合(お客様)の皆様、コーディネーターの皆様、設計事務所の皆様、誠にありがとうございます。コーポラティブハウスならではの、終了後の懇親パーティーも楽しく和気藹藹に行われ、とても和やかなスタートを切ることが出来ました。パーティーの中においては、お客様一人ひとりのスピーチをお聞きするこができ、それぞれの新しい住まいに対する思いや夢、また地域活動への参加意識等を知ることが出来、今回のコーポラティブハウスも、大変素晴らしい成功を収めるものと確信いたしました。建設地は、靖国神社の前の「靖国神社」交差点のすぐ近く(靖国通りに面しています)です。ぜひ、現場を見に来てください。
さて、丸二のコーポラティブハウスの施工は、これで11棟目となります。非常に多い方だと思います。2000年に日野市にて、「コーポラティブハウス/エコヴィレッジ日野(きなりの家)」を完成させてから、毎年のようにコーポラティブハウスの工事を行い、とうとうここまでやってきました。一般的にコーポラティブハウスの施工は、「難しく大変」と言われ、多くのゼネコンが1~2棟で「もうやめよう・・・」となってしまうのが実情のようです。それでも私たちは、やってきました。その理由は・・・通常の分譲マンションとは違い、最終的にそこに住まわれるお客様と一緒に、共同住宅を造り上げていくという「喜び」があったからだと思います。もちろん、その喜びを得るまでには、相当な時間と経験を要しました。それでも、お客様一人ひとりの夢を現実にしていく「輪」の中に、私たちが入れたという喜びは格別のものでした。そのようにして、丸二にとってのコーポラティブハウスは、とても重要な取り組みになってきたのです。そして、今回が11棟目。また新たな気持ちでスタートです。
話は変わって、「北京オリンピック」です。情勢が不安定かつ大気汚染が深刻な中国・北京での開催ということで、いろいろな見方があるようです。中国も、開催国としての威信を賭けていますから、テレビに映る部分に対しては、なりふり構わず最大限の投資をしているでしょう。その分、どこかで(誰かが)犠牲を払っているような気がします。とにかく、終わってからでないと、本当の評価・実態は表に出てこないでしょう。それでも選手としては、そういう背景は全く問題では無く、自分自身との戦いがあるのみです。日本の選手たちも北島康介選手をはじめ、健闘していると思います。全世界からトップレベルが集まるわけですから、簡単に「金」が取れるはずがありません。そのような中で、大きなプレッシャーを受けながら連覇を達成したというのは、本人の強靭な精神力と「運」の強さがあると思います。私が思うに、オリンピックは戦っている選手個人の世界だと思います。開催国の威信、国家としての政治的利用、国民からの応援(プレッシャー)は、選手個人にとっては本来、無関係で存在しないものです。ただ、自己の能力を試す場として、オリンピックは存在するものだと思います。
だから、オリンピックにしても、ワールドカップにしても、応援する側が選手の勝ち負けに、激しく没頭してはいけないように感じます。戦っているのは、自分ではありません。その選手が勝とうが負けようが、私の人生に(基本的に)何一つ影響は無いはずです。自分以外の人間の戦いの結果によって、自分の人生(日々の感情)が左右されるというのは、むしろ怖いことのように思います。自分の人生を外側(他人)に委ねる習慣が付くと、自分自身の幸福な人生を歩めなくなってしまうと思うから・・・。勝った人を賛美し、負けた人を元気付づける。そういうバランスでいいのではないかと思います。オリンピックのような大イベントは、自分の人生を他者に委ねることを(無意識に)習慣化させる働きがあるので、そこは気をつけて見ようと思っています。
それから、もう一つ思うのは、テレビに出ている人たちだけがスゴイのではないということです。自分自身にも、絶対に何かしら「世界一」があるはずです。ただ、一般的なスポーツや芸術や文化になっていないだけで、要するにステージが無い。オリンピックのようなオープンな世界では無く、非常に狭いクローズされた世界において、必ずや全ての人は、何かの「世界一」です。大切なことは、自分自身の中から、その「世界一」を見つけること。決してテレビには出ないし、誰からも評価されない。でもそれは、オリンピックの金メダルと全く同じ価値があると思います。そして・・・会社も同じです。丸二の場合は、「ありがとうございます」の理念とか、「コーポラティブハウス」への思いとか。そういうものが一杯あります。だから、私もあなたも「世界一」。他者や外側のものに自分の精神を売り渡すことなく、自分自身の内なるもの(良心かな?)に素直に生きること。そうすれば、きっと流れに乗る・・・そう信じます。
<PR>リフォーム・チラシ
本日から、丸二の「健康リフォーム」のチラシの新聞折込を始めました(武蔵野市周辺)。シックハウスでお悩みの方、室内空気環境を整えたい方、夏の暑さと紫外線をカットしたい方、水道水とお風呂の水を浄化したい方、防犯・耐震対策をしたい方、お部屋のインテリアを整えたい方、色使いで迷っている方、風水リフォームをしたい方、キッチン・洗面・トイレ・バス等の水まわりを新しくしたい方、増築・改築・大規模修繕・耐震補強をしたい方・・・ぜひ、ご連絡をください!
※モーツァルトの「ジュピター」
モーツァルト:交響曲第41番『ジュピター』
ロンドン・フィルハーモニー
クラウス・テンシュテット(指揮)
どんな時も、「ホッとでき、明るく前向きに考える」ことが大切ですね。でも、なかなか難しい場合もある。そんな時は、モーツァルトに限ります(ベートーヴェンだと深刻になるし、ブラームスだと一緒に沈んで行ってしまいそう)。中でも、モーツァルトの最後の交響曲「ジュピター」は、明るく壮麗で、かなり元気が出てきます(最近出たテンシュテットのライブは、非常にエネルギッシュで気に入りました)。でも、モーツァルトの音楽には、深い悲しみも同居しています。だから、単なる「お気楽」音楽ではなく、人生の艱難辛苦を味わい尽くした上に、そんなものを吹き飛ばす「愛と感謝」の木霊が宿っていると感じます。