


2008.04.12
週末は、毎年恒例の「箱根一泊社員研修」に行って来ました。研修の具体的な詳細は省きますが、極めて有意義だったことは間違いありません。テーマは「豊かさとは何か」。社員個人が豊かな一日を選択するにはどうしたら良いのか。会社(丸二)が社会に提供しようとしている豊かさとは何か。地球環境の現状から見た本当の豊かさとは何か。このように大きな3つの視点で、楽しく、元気に、真剣に、「豊かさ」というものを考えつつ、会社のこれから10年の方向性を示すことが出来ました。
特に、NPO法人:ネットワーク「地球村」代表の高木善之氏の講演DVD「美しい地球を子どもたちに」を社員と共に見ることが出来たのは、地球環境の本当の現状認識を共有できたという意味において、非常に有益でした。その現状とは・・・とても言葉では言い現せないほどの内容です。が、ただひとつ言えることは、まだ「望み」はあるということです。未来の子どもたちが健康で幸せに暮らしていける美しい地球を残すために、私たちにできることは山ほどあります。それらを、ひとつひとつやっていくだけ。個人も企業も。そうですよね・・・。環境への取り組みは、丸二のこれからの事業の方向性とも、しっかり結びついていくはずです。
このようにして、毎年4月に行う「箱根研修」ですが、その企画は社長の仕事です。今回もいろいろと考えました。でも、結果的に今までで、最高の研修になったのではないかと思います(あくまで、社長としてですが)。これも全て、前向きに協力してくれた社員さんたちのおかげです。本当にありがとう。また、ここでは詳しい説明を省きますが、上記の環境問題以外でも、今後みんなで始める「5分間朝礼」についての準備と練習も、熱血コーチによる楽しい指導の下で、みんなで汗をかきながら行いました(これについては、また詳しくブログで書こうと思います)。あとは、楽しく宴会。新入社員さんたちも、はじめての一泊研修を共に過ごすことで、きっと丸二の仲間と一体化できたでしょう。このように、それぞれの個性を尊重しながら、同じ方向へ「ベクトル」を合わせるというのは、実に難儀な仕事です。でも、これを疎かにするわけにはいきません。
なぜか・・・。
丸二には、重要な役割、役目があるからです。「授かった技術」を、世に広める使命とミッションがあるからです。この技術は、地球環境を守ると同時に、個人の幸福をも実現できるものです。だから、私たちが心ひとつにして、この役割を果たさねばなりません。それが、「授かった」ということなんです。
※絶対に見るべき高木善之氏の講演DVD
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美しい地球を子どもたちに 2007
箱根で社員と見たDVDが、これです。このようなDVDは、本当に関心のある人しか見ません。誰かに「見たほうがいいよ」と言って貸しても、まず見ません。そういうものです。でも、いま関心があまり無い人でも、見れば分かります。最後まで、食い入るように見ます。だから、誰かと一緒に見ることです。それならば、私たちにもできます。ぜひ一度、ご覧ください。詳しくは、こちらへ。
2008.04.10
桜の花、藤の花、椿の花・・・みんな美しい色を放っています。香りもきっと、それぞれ違うのでしょう。いったい誰が、このような色、形、香り、柔らかさ、咲く時期、散る時期を設計し、施工し、管理しているでしょう。答えの無い質問なのはよく分かっていますが、一方で、誰もが真剣に考え、時に悩むべき質問ではないかと思ったりします。
先日ニュースで、「アメリカ産の食用のクローン牛の2世、3世が、無検査で日本に輸出される」と言ってました。クローンの子どもはクローンではないらしいです。どういう理屈なのかよく分かりませんが、私は「人為的に」作られた生き物を食するということを、多分、生理的に受け付けないでしょう。仮に生物学的に完璧な動物であっても、そこにはきっと決定的な何かが欠けているような気がします。その決定的な何かと、美しい花の設計者とは、きっと同じ仲間(?)ではないかな、と思います。
さて、ドイツでは「エネルギーパス」の義務化が始まるようです。「エネルギーパス」とは、いわば「家の燃費証明書」のようなもので、建物のエネルギー効率(消費量)を数値化したものです。具体的には、その建物では一年間でどれくらいの冷暖房費や給湯費が必要かを表わしたもので、当然少ない方が、使用エネルギー量が少なく、地球環境に優しく、燃費が良い住宅と評価されます。逆に多いと、使用エネルギー量が多く、地球環境を破壊し、燃費が悪い住宅と評価されます。
ドイツでは、これから、住宅を売ったり貸したりする際に、所有者が買主(賃借人)に、この「エネルギーパス」の提示を義務付けられるようになりました。つまり、エネルギー効率の悪い、光熱費が多く掛かる、環境を破壊するような住宅は、どんなに新しくて立派でも、「価値が下がる」「売れない」「借りてくれない」ということになるわけです。これは、かなりスゴイことですね。
最近、日本で流行っている「デザイナーズ系住宅」の多くは、相当のエネルギー消費を余儀なくされますので、もしドイツでしたら、まったく価値の低いものとして評価されてしまうわけです。この流れは、EU全体に広がっていきます。なぜ、ドイツがこのようなシステムを、いち早く導入することが出来たのかと言うと、ドイツではすでに、「外断熱工法」が一般的に普及しているからに他ありません。すでに、省エネの基礎的インフラが完成しているのです。だから、この「エネルギーパス」に対するハードルは、すでに低いのです。
日本の場合、「外断熱工法」の普及は、まだ「ゼロに近い」と言っていいでしょう。非常に遅れています。環境立国のドイツに、一体いつ追いつけるのか。本当に大変な時代になって来たと思います。「クローン」にしても、「外断熱工法」にしても、「環境や健康」に対する国家としての姿勢によって決まるわけです。日本と云う、美しい四季のある国が、早く「環境や健康」に対する本当の対策を打つことを、世界も望んでいると思います。
※夜明け
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ラヴェル:管弦楽名曲集
【曲目】
ラヴェル:「ボレロ」、「スペイン狂詩曲」、「ダフニスとクロエ」第2組曲、「亡き王女のためのパヴァーヌ」
【演奏】
ミュンシュ(指揮)、パリ管弦楽団
フランスの指揮者・ミュンシュによる、フランスの作曲家・ラヴェルの管弦楽曲集。この中で、最も素晴らしいのが、『「ダフニスとクロエ」第2組曲』からの、「夜明け」です。とてもゆったりしたテンポの中から、ゆっくりと夜が明けていく様子が、まるで印象派の絵画か映画を見ているかのように広がってきます。草木が動き出し、鳥がさえずり、太陽が森の木々を照らす・・・。音楽でここまで表現できるなんて、さすがラヴェルであり、さすがミュンシュです。今、世の中は、確かに暗いトンネルの中にありますが、いつか必ず夜明けが来ます。その夜明けは、きっとこの音楽のように、静かで、厳かで、穏やかなのでしょう。さあ、みんなで夜明け前の準備をしましょう。
2008.04.07
「時間切れ、タイムアウト!」が普通になってしまった日本の政治。学校でもビジネスでも、「期日は絶対!」と教えてきているのに、こういうコトが当たり前になってしまうと、とても困ります。調整が付かなかったから仕方が無い・・・。相手が「ウン」と言ってくれなかったからダメでした・・・。何か、突然の非常事態が起きたのならともかく、ずっと前から決まっているスケジュールなのに、変だなあと思います。まさに、リーダー不在の危機的状況です。
世の中がシステムで動くようになり、あらゆるコトが合理的に、かつ効率的にまわるようになりました。その結果、一人ひとりの意志や考えが特別に無くても、「何となく」一日は無難に過ぎていきます。日銀の総裁が数週間、数ヶ月間いなくても、特に問題も無いのでしょう。だから、リーダーに対する存在価値が見えにくい世の中になってしまったのかもしれません。
と同時に、今こそ真のリーダーが必要とされている時代もありません。リーダーが不在の組織やチームは、当面はシステムによって動いていきますが、いつかは壁にぶつかります。その時、リーダーがいないと、どうにもなりません。先々の事を考えて、手を打っていくのがリーダーの仕事。例えば、今、正しいと思われるシステム(や考え方)でも、一度ブチ壊して、新たに組み立て直すことも、時には必要です。リーダーがいないと、そういうことは不可能ですよね。そのように先手を打って、壁にぶつかっても、何とか凌いでいける組織やチームをつくるために、リーダーの存在があります。そして私も、そのようなリーダーの一人になりたいと思っています。
さて、リーダーの頭の中には、常に様々な「問い」が存在しています。おそらく、24時間、無意識にですが、常に「自問自答」しているようなものです。そのほとんどが、「答えのない質問」なのかもしれません。それでも、たまには、「これだ!」という答えが見つかったような気がして、視界がパーッと開ける瞬間があります。でもまた別の「問い」によって消去されて、振り出しに戻る・・・そんなコトの繰り返しです。
最近、私の頭の中を大きく占めている「問い」があります。それは、「快適100年建築」と「美と夢と健康」という特殊な工法・技術を、なぜ私たち(丸二)が持っているのか・・・という根源的な「問い」です。答えは、なかなか出て来ません。そこである時点で、「持っている」を「持たされている」に変えてみました。すると、何か答えらしきものが、見えてきました。今までは、「持っている」と思っていたのです。ルネス工法にしても、外断熱工法にしても、自分たちが積極的に採用し、一生懸命取り組んで、身につけてきた技術です。だから私たち(丸二)の所有物のような気がしていました。でもそうではなく、もしかしたら、これらは「授かりもの」ではないか・・・そう思うようになりました。
ルネス工法や外断熱工法、あるいは建築医学。世のため人のためになる建築技術です。これは間違いありません。そのような価値ある技術を、複数持っているのは、確かに丸二だけだと思います。なぜ、大手ゼネコンでもなく、他の歴史のある地場ゼネコンでもなく・・・丸二なのか。いつも、私の頭の中にあるのは、このような「問い」でした。でも、ある時、「持っている」のではなく「持たされている」、いや「持たせていただいている」と知った時、何か、それ自体が、正しい答えのような気がしたのです。私たちには重大な役割がある。この「快適100年建築」と「美と夢と健康」を、社会に提供していくという。その役目を授かったのだと。
それはただ単に、一企業が、うまくビジネスを展開するためだけの、道具としての、「差別化商品」とか「武器」といった領域では捉え切れない、本当に、世のため人のためになる技術(考え方)を、社会に広めていくという「ミッション(使命)」として存在しているような気がします。だから、もっともっと、心置きなく広める努力をするようにと、促されているように感じます。建築のプロとして、良心の心で、ただやり続けなさいと。それに対して、私の心は、「はい、了解です!」。
「快適100年建築」とは、ルネス工法、外断熱工法、パワー・コンクリート工法です。「美と夢と健康」とは、自然素材、風水科学、建築医学です。この6つの技術を駆使して、人・環境・地球と共生する建築を、コツコツと創り上げていこうと思います。時間は掛かると思います。でも、地球は待ってくれませんので、「時間切れ、タイムアウト!」にならないように、がんばらないと!このような素晴らしい技術を授けていただいたことに、心から「ありがとうございます!」。
※燃え尽きる!
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『トスカニーニ~生涯最後のコンサート』
ワーグナー:「ローエングリン」第1幕への前奏曲
同:「ジークフリート」~“森の囁き”
同:「神々の黄昏」~“ラインへの旅”
同:「タンホイザー」~序曲とバッカナーレ
Part 1
Announcement to begin Symphony No. 1(Brahms)
Part 2
同:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲
【演奏】
アルトゥーロ・トスカニーニ(指揮)、NBC交響楽団
【録音】
1954年4月4日
大指揮者、トスカニーニの最後の演奏会。死ぬまで現役の指揮者が、文字通り、「燃えつきた!」瞬間が記録されています。ラジオでの実況生放送だったため、途中でトスカニーニが指揮棒を落とし、NBC交響楽団が演奏を止め、その間、ラジオのアナウンサーがコメントを入れ、急遽、用意していたテープ(ブラームス)を流し、またトスカニーニの演奏再開に合わせて、放送を再開。無事、演奏を続けることが出来ましたが、トスカニーニにとって、この演奏会が最後となりました。音楽は波動なので、同じ曲でも、演奏者の心のあり様が乗り移っています。そういう意味で、とても強烈で美しい演奏です(ちなみに、50年以上前の録音です)。
2008.04.04
国立がんセンター中央病院で麻酔医が不足しているとのことです。特定の医療機関に属さない「フリーランス」の麻酔医が急増しているためらしい(フリーランスの方が、麻酔医の報酬が高いからでしょうか・・・)。麻酔医は、かなりの経験と技術を要すると聞いたことがあります。そして当然のことながら、麻酔医がいなければ、全身麻酔の外科手術は不可能となります。大変なことです・・・。
そもそも、麻酔には科学的根拠は無いらしいです。以前、青山圭秀氏の著書「理性のゆらぎ」を読んで、びっくりしました。まさに「えー!!」ですよね。麻酔というのは、当然、きちっとした医学的根拠のもとで処方されているものと思ってましたから。でも、実際はどうして効くのか(科学的には)よく分からないが、効くんだから使ってみよう。・・という感じ(かどうかは分かりませんが)で、長年の経験と統計的な裏づけを基に、麻酔医の方々が、適量の麻酔薬を処方しているようです。だからこそ、麻酔医の実力は大変な価値があるのです。
今、あらゆるモノに科学的根拠を求める風潮と、逆に、目に見えないものの存在を認めていく風潮の、2つの流れがあるように思います。そして、ほとんどの人が、その両面を持っていると思います(多分、両者のバランスが極端に違うだけだと思います)。どんなに現実主義の人でも、手術をする時には(科学的根拠の無い)麻酔を打って、神頼みをしますし、どんなに唯心論的な人も、お金が無くては生きていけません。私は、いつの時代になっても、すべての現象が科学的に証明されることは無い様に思います。人間が、この自然界の全ての法則やルールを、完璧に掌握することは不可能だと思うからです。だから、これからドンドン科学が高度になって行っても、不思議なことは無くならないと思います。その方が、面白いと思います。
遠い昔、天動説が唱えられていた時代でも、実際に地球は回っていました。ただ知らなかっただけなのです。今の私たちも、本当に知らないことばかりです。でも、知らないからと言って否定してしまうのはもったいない。分かっていない自分であることを自覚すれば、色々なことを受け入れられます。それが人間としての成長だと思います。
※毎朝、眺める本
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バルタザール・グラシアンの賢人の知恵
バルタザール・グラシアン (著)
齋藤 慎子 (翻訳)
「正しく生きるな、賢く生きよ」・・・ヨーロッパで400年語り継がれる240の処世訓。あまり賢くない自分自身だからこそ、これを毎朝1~2篇読んで、人並みに生きようと。不思議と、読むと安心します。
2008.03.31
ここ数日間で、本物の「風水オフィス」(千葉)と「風水住宅」(茨城)を見学することが出来ました。風水とは、「西に黄色」というような単純な方位学(占い)とは「似て非なるもの」で、本来は、住環境(場)が人間の脳や体や心に与える影響を科学的に検証した(古代から伝わる)建築技術体系のことを言います。東洋医学と建築技術の融合が、現代の大脳生理学や環境心理学によって科学的に解明され始めたことで、風水が「風水科学」と呼ばれるようになってきました。
その風水科学のテクノロジーを応用したオフィスや住宅を見ると、とても自然界との調和を感じますし、脳も体も活性化してきます。オフィスであれば、とても居心地の良い職場環境となり、社員の仕事に対する意欲が高まると同時に、精神的なストレス(病気)の予防になります。住宅であれば、家族が早く帰りたくなるような家となり、家族団らんと楽しいコミュニケーションが生まれやすく、ゆっくりと心身ともに、くつろぐことが可能となります。これが住宅本来の目的ですよね。オフィスにしても、住宅にしても、そこで過ごす人たちがどのような未来を望んでいるのかによって、空間の形や色やレイアウトが変わります。ここが、面白いところです。単純に、一律に、「西に黄色」というわけにはいかないのです。
見学させていただいた風水オフィスと風水住宅は、明るくカラフルで、曲線が多く、温かく、かつ神秘的です。過ごす人の心を捉え、一日の習慣自体を変えてしまう力があります。場が変わると、気持ちが変わり、習慣が変わり、自然と行動が変わります。それが、結果的に、人生(=経営)の流れを変えうる力になると考えます。
私も風水鑑定士として、最近、いくつかの鑑定業務を行っていますが、「意識して場を整える」という行動によって、少なからず気持ちに変化が起きるようです。例えば、デスクの位置を変えるとか、ベッドの位置を変えてみる。あるいは、整理整頓して、ゴミを捨てる。エントランスに、観葉植物を置いてみる。クロスの色を、白から黄色・オレンジに変えてみる。暗い部屋の隅に、間接照明をひとつ置いて、壁を照らす。殺風景な壁に、風景の絵や写真を飾る。固い床に、カーペットを置く。テーブルを四角から丸に変えてみる・・・。以上のように、そんなに多額のお金を掛けなくても、大きな効果が上がるものがあります。
建築とは、ただ物理的に建物を作ることが真の目的ではなく、そこで過ごす人の夢や目標を支援する「場」を提供するためにあると思います。新社屋を建てる社長は、「会社の発展のため」であり、家を建てる人は、「家族の健康と幸福のため」・・・ですよね。それに応えることができる建築技術を、私たちは、可能な限り、マスターしなければならないと思うのです。
※月のテンポ
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つきを呼ぶ音楽 - 絶対テンポ116 -
片岡慎介
イチローやタイガーウッズの動作に現れるテンポは、「月のテンポ116」だそうです。このCDは、絶対テンポ116によって作られた音楽で、右脳を活性化させる効果があるとのこと。確かに、とても快適なテンポを感じます。今、試しに社内で流しています。
2008.03.29
来週の4月1日、新入社員が3名入ります。この3名にとって、この日は、学生から社会人となる大きな節目になります。きっと、不安と希望が入り交ざった、思い出深い一日になるでしょう。私も含め、誰もが経験した独特な感覚の日です。
若い人たちは、社会に出るまでは、(仮にアルバイト等をしていたとしても)家庭や学校という「器」に守られて生きています。それが今度は、自らの力で生きていかなければならない。この差は大きいでしょう。ところが、「自らの力で」という部分に対する自覚が無いと、「学校という器」の次は「会社という器」に守ってもらおう!という、大きな勘違いをしてしまいます。ここは大事なところです。
学校と会社(=社会)の違いを分かりやすく言うと、学校の場合は「器の中にいる」、会社の場合は「器の一部になる」ということでしょうか。会社と「私」は分離することはできず、会社(=社会)と「私」は一体であるということ。ここに気づかないまま社会人生活を続けていると、どこかで自己の成長をピタッと止めてしまいます。これは、もったいないし、人生最大の損失です。
社会人になったら、このような意識を持って、あらゆることに主体的に取り組みましょう。与えられた環境や仕事は、自己を成長させるための「何か」があります。大抵の場合、それが何か、その時にはなかなか分からないものです。だから悩むし、苦労する・・・。でも、そこから逃げたら、せっかくのチャンスを逃してしまう。「何か」が見つかるまで、日々1mmの前進です。そして、「器(会社や社会)の一部になれた」という感覚がやって来たら、本当に、とても楽しくなります。
来年の2009年度の新卒採用活動も、現在、順調に進んでいます。今回も、素敵な出会いが生まれそうです。若い力と熟練の智慧・・・この2つを融合して、これからも丸二が目指す建築を、たくさん世に出して行きたいと思います。
※見つけたCD
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空海の旅 [Hybrid SACD]
喜多郎 (アーティスト, 演奏)
司馬遼太郎の「空海の風景」をアマゾンで購入する時に、見つけたCD。喜多郎は、「シルクロード」等で昔はよく聴いていたのですが、最近はあまり関心が無かった。でも、タイトルに惹かれて買って聴いてみたら、なかなかよろしい。「四国八十八ヶ所」がテーマになっていて、お寺の鐘の音や読経の声も入っていて、けっこう面白い。2作目、3作目も出ていたので、それらも買ってしまいました。聴いていると、心が落ち着きます。
2008.03.27
政治が止まりました・・・。これから日本は、未体験ゾーンに突入です。こうなると、外側の雑多な(ネガティブな)情報に振り回されるのを止めて、自分自身の心の声に従って、最善を生きるしかありません。何か、非常に大きな流れが起きているような気がするので、あらゆる問題に対して、小手先の手段は、もう通用しなくなると思います。だから、ハウツー本での対策が無理な時代です。
最近、本屋さんを歩きながら思うのは、これだけの新刊が出ていても、本当に物事の根本に触れた深みのある本は、いったいどれくらいあるのだろうかということです。今は、ちょっとしたことで、本を出せる時代。かつてのように、本を出していることが信頼の証だった時代ではありません。中身も、どこかで読んだ内容の寄せ集めが多い。刺激的なタイトルと装丁のデザイン性で売るという、出版ビジネスという意味においては、とても巧みになったと思います。でも、問題は中身が伴っているのかどうか。けっこう、怪しい本がいっぱいあります。
映画もCD(音楽)も、一過性的のものが多くなってきました。10年後も、20年後も、100年後も観られ、聴かれ、読まれ、愛される深みがそこにあるのだろうか・・・。そのような真の作品が少なくなってきたと思います。日本人は、与えられたものや環境(状況)を、そのまま何の疑問も持たずに、受け入れてしまう傾向があるそうです。最近、NPO法人:ネットーワーク「地球村」代表の高木善之氏のDVD「美しい地球を子どもたちに」を見たのですが、現在の日本の環境や健康に関わる実態を見ると、いかに私たちが無知であるのかが分かります。大きな流れを見失っていて、現状に関心を持たず、目先のエゴ的な幸福だけに酔っている自分自身に気づきます。ああ、恥ずかしい。
また、政治評論家の森田実氏の新刊「脱アメリカで日本は必ず蘇る」は、氏が人生をかけて訴え続けている問題提起の集大成であり、まさに今の日本が向かうべき進路と志に満ちていると思います。このような本を読んで、心を動かされる政治家はいないのでしょうか。目先よりも、本当に豊かで幸福な社会を創ることに、全力を挙げなければいけないと思います。司馬遼太郎の「空海の風景」を読み終わりましたが、時代を変える人間には、「志」があります。「志」よりも上の存在が無いのです。天皇よりも、最澄よりも、空海にとって大切なのは「志」でした。「志」にのみ謙虚に向き合ったのが空海だと思います。
今の日本や世界、地球の実体を知り、個人レベルと企業レベルで、できることをして行きたいと思います。今起きている大きな動きは、「どうせ・・・」というネガティブな意識と「何とかしよう!」というポシティブな意識がぶつかりあって生まれていると思うので、私は当然、ポシティブな側に付いて行こうと思います。
※最近読んだ本
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諸葛孔明 人間力を伸ばす7つの教え
姚磊 (著)
三国志で有名な諸葛孔明の智慧について書かれた本です。諸葛孔明と言うと、「動」の人というイメージが強かったのですが、実は「静」の人。静かな心と静かな環境を大切にし、欲を持たず、謙虚に行き、感謝の心で生きる。その上で、明確な方針を定めて、勇気を持って行動する。なかなかカッコイイと思います。
2008.03.18
日銀の次期総裁が決まりそうもない状態ですが、この際とことん混迷を極めた方が、第3の道あるいは新しい発想が出てくる可能性があると思います。思い切って、前例が無い世界に飛び込んでいくのも、いいかもしれません。落とし所が見えない政治というのは、案外ダイナミックで、本質的・抜本的見直しに繋がります。そもそも、どのような人物が日銀総裁に相応しいのか・・・この根本的な問題まで回帰することになれば、多少の混迷は「良し」ではないでしょうか。
ねじれ国会(という言い方自体、おかしいのですが)は、混迷とセットに、物事や問題の本質を洗い出す役割を持っているはずです。表面的な調和を後回しにしてでも、根源的な問題提起をあぶり出し、モメにモメる。いいことだと思います。ここに触らない限り、いつになっても、本質的な調和はやって来ないでしょう。だから、与党も野党もマスコミも、安易に、その場しのぎに、「いいところ」で手を打つことなく、お互いが政治生命をかけて、とことんぶつかり合って欲しいですね。すぐにベストな答えは出ないかもしれませんが、そのプロセスこそが、生きた政治の証だと思います。そのようにして混迷が深まるなら、まだ希望が持てます。
ところで、チベット騒乱はどうなるのでしょうか。フランスの外相は、北京オリンピックの(開会式の)ボイコットの検討が必要だと話しています。8月まであと5ヶ月間もありますので、もしこの騒乱がまだ拡大するようだと、国際的な問題に発展していくのでしょう。今、あらためて世界地図を見てみると、テロや内乱の全く無い国や地域というのは、本当に限られているように思います。真にオリンピック開催国に相応しい国家など、数えるほどしかありません。そのような意味において、様々な問題があるにせよ、日本という国の「お国柄」は、希少な存在であると思います。
数千年をかけて西方から伝来してきた文明や智慧が、極東の日本で、いま静かに息づいているとすれば、これからのリーダーは日本であるべきです。その自覚を持って、現在の混迷を打開するエネルギーを人々は求めているのかもしれません。それは、日本人のみならず、世界中の人々の潜在的な願いなのです、きっと。さて問題は、その願いに応えられる人物たちがいるのか??ということです。ここが見えてきたら、ガラッと世の中が変わるでしょう。そこに期待です。
※今、読んでいる本
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空海の風景〈上〉
(中公文庫)
司馬 遼太郎 (著)
弘法大師・空海が、今生きていたら、何をしたでしょうか。煩悩を肯定し、脳力と潜在意識を高めることによって、即身成仏(生きている間に、幸福になる=思いを実現する)するという発想は、案外、現代人に素直に受け入れられるような気がします。本の上巻では、密教を学びに長安に行ったところまで。下巻が楽しみです。読んでいると、あらゆる文明や智慧が、中国やインド、そしてもっと西方から伝来していることが、よく分かります。日本は様々な文化を包み込む力があるのだと思います。
2008.03.13
時流に乗ることが不可能な時代になってきました。バブル崩壊の頃までは、政治も景気も、上なら上へ、下なら下へ、右なら右へ、左なら左へと、(どっちに行くかを予測するのは難しくても)必ずどちらか一方向に流れていたように思います。その波にうまく乗れれば、時流に合った生き方や経営が出来たわけですね。でも今は、政治も景気も社会も個人も、それぞれが全く違う方向に向かっていて、行ったり来たり。それらを細分化すれば細分化するほど、さらに個々が違う動きになっていて、もうグチャグチャ状態。「時流」という大きな流れ(うねり)自体が消滅しているような感があります。
人により、地域により、年収により、規模により、業種により、気候により、時間により、場所により、考え方により、性別により、年齢により、情報により・・・みんながそれぞれ違う状況に置かれていて、みんながそれぞれ違う方向性を望むようになって来ました。そのような時代背景の中で、家族あるいは会社の社員さん一人ひとりが、もし(仮に、非常におおまかであったとしても)同じような方向性を向いているとしたら、その組織体は、(大小に関わらず)奇跡的な価値を有しているのではないかとさえ思います。
曼荼羅(マンダラ)は、中心と八方位に分かれている図象です。もう、どっちにも行けない状態を「八方塞(ふさがり)」と言いますが、まさに今は、ニッチもサッチも行かない八方塞状態ですね。でも、周りの八方位が全部ダメでも、最後の手段がある。そうです、九番目の方位・・・中央(真ん中)です。「八方塞になっても心配するな、必ずもうひとつの道がある」と、教わったことがあります。「必ず」を強調して。これからは、中央突破の時代ですね。時流を見て、右へ行くか、左へ行くかを決めるのではなく、どんな状況であろうと、中央突破。
中央突破とは、本物志向で王道の道。いつの時代でも変わらない、普遍的な価値の追求。ここに風穴を開けていくしかありません。ただ、目先のことを考えると、なかなか中央突破は難しい。でも、誰でも八方塞になれば、嫌でも中央突破に向かうしかない。今多くの人は、いったい誰が先に、この中央突破に向かって走り出すのかを、固唾を呑んで見守っているのかもしれません。誰かが行ったら、自分も行くぞと。私たちは、今、やっと助走をし始めた段階でしょうか。あとは、ただひたすら、走れ!走れ!走れ!
※「走る」小説家
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『ねじまき鳥クロニクル』
村上春樹
第1部 泥棒かささぎ編
第2部 予言する鳥編
第3部 鳥刺し男編
「走る」で思い出したのは、村上春樹氏。有名な小説家です。一般的に作家というと、普通の人と違って、大酒飲みだったり、昼は寝ていてダラダラしていたり、作家仲間とだけ付き合ったりと、あまり常識的でない生活習慣を持っているというイメージがあります。確かにそういう人が多いようです。でも、この村上春樹氏は、極めて常識的な人のようで、朝早く起きて、マラソンをして(走る!)、普通の人と同じように、太陽が出ている間に仕事(机に向かって、小説を書くこと)をし、夜は早く寝るという、超健全な小説家なのです。同業者(作家たち)とも、ほとんど付き合わず、何とか賞の選考委員になりたいとかどうとかという、ドロドロとした作家業界から全く縁の無いところにいるので、業界的には、「面白くない人」という評価のようです。よって、自作の本が売れないと、業界の中における政治的な強みが全く無いだけに、あっという間に消えてく可能性がある人です。ところが、出す本すべてが超ベストセラーになるので、業界としては黙っているしかない。つまり、村上春樹氏にとって唯一大切なのは、業界の評価ではなく、純粋な読者の評価だけなのです。
そんな村上春樹氏の小説を、私は多分、全部読んでいますが、すべて面白い。どこが面白いかというと、一言では言えませんが、現代小説なのに普遍的な価値と空間性を感じてしまうところ・・・でしょうか。つまり、この人は、業界でただ一人、とっくに中央突破してしまった人なんだと思います。
「ねじまき鳥クロニクル」は、3部作の長編小説。かなり、読み応えがありますが、読みながら「終わらないでくれ~」と思える小説家だから、長編物が好きです。他にも、「羊をめぐる冒険」「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」、有名な「ノルウェイの森」や「海辺のカフカ」も好きです。
2008.03.11
日経平均株価が、2年半ぶりに安値を更新しました。一般的に、株価が下落すると弱気になり、投売りを始めます。その後割安感が出てきて、再び株価が上昇すると、今度は強気になって買いに入ります。大体、そこが天井です。結局、多くの人は、高値で買って、安値で売る、損の連続をしています。この逆、つまり、人が一斉に売っている時に買い、買いに入る時に売る、これができる「勇気」のある人は、なかなかいません。それくらい、相場は「気」で動いています。自らの「気」をコントロール出来ない人は、相場は張れないということです。
みんなが悲観論の時は、実はそこが「底」ですので、その後は好転することが多い。よって、今年の後半は、意外といい状態になるのかもしれません。これは経済政策がどうのこうのという問題ではなく、単純に相場のバイオリズムという、あくまで自然界におけるテクニカルな法則として。相場は波動(ウェーブ)ですから、経済も波動です。自然界のエネルギーと人間の想念のエネルギーが波となって働き合い、株価も景気も上がったり、下がったり。これで、自然です。ただ、これからは、資本主義経済自体が何か別の形態に変わると思うので、そこから先は分かりません。自らの「気」を強く整えて、これからどのような「波」が来るのかを、静かに内観して、感じるしか方法はないのかもしれません。
一喜一憂しないこと。場を整え、心を整え、静かに良心と向き合うこと。そうすると、何か答えが見えてくるような気がします。「静」の時代だと思います。「月」の時代だと思います。それは、けっこう厳しいことなのかもしれません。でも、成長できる大きなチャンスだと思います。だから、与えられた環境から逃げ出さないこと。うまくやって、逃げ出した人は、敗者に。素直に、真剣に、その環境と向き合った人が勝者に。こういう「真の格差社会」が、やって来るような気がします。
※今、聴きたくなったCD
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ジョン・コルトレーン「バラード」
多分、家のどこかに埋もれているはずのCD。ジャズが苦手の私が持っている、数少ないジャズ系CDの一つ。コルトレーンのサックスの硬質(?)な響きは、ジャズ・ミュージシャンと言うよりも、聖人の声(ちょっと大げさかもしれませんが・・・)のようです。曲も全部、静かなバラード系で聴きやすい。さて、どこにあるのか、探して聴いてみよう!