


2008.02.12
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先週は、当社を約30年間コンサルティングしていただいている経営コンサルタントの先生と、その先生の有力な顧問先である旭川の(超優良)建設会社様に伺い、勉強会をしてきました。実際は、当社の方が教わりに伺った訳で、本当にありがたい機会をいただきました。社長様、並びに社員の皆様、誠にありがとうございます。来年の2月に、また勉強会を行わせていただくことになりましたので、それまでに、当社も進化してまいります!!よろしくお願いします!!
このように、当社も旭川の建設会社様も、約30年間(以上)にわたって、経営コンサルタントの先生とのご縁を深めています。これだけの長い間、信頼関係を結び続けられているというのは、本当に他では無いことだと理解しています。今の丸二があるのも、今の丸二の商品や技術や新しい取り組みがあるのも、先生のおかげです。本当に、心から感謝しています。ありがとうございます。
帰りの車の窓から、旭川の雄大な大雪山の現風景を見ると、気持ちが豊かになります。私の父(会長)の生まれ故郷が、旭川と札幌の間にある「滝川」なので、DNAが騒ぐのかもしれません。常に、この風景のように心をクリーンにして、素直に学び、1mmでもいいから日々改善していこうと。それは、ビジネスでも生き方でも同じ。開拓者精神を持って、新しいことや、難しいことに取り組め。迷ったら良心に問え。・・・すべて、父や先生からの教えです。
今、だんだんと「心の経営」をしている人が少なくなったように思います。常に、目先のことだけで、理念や考え方は後回し。だから、このように素晴らしい(旭川の)会社の素晴らしい「心の経営者」の方々(会長様、社長様)に会うと、素直に感動します。会っただけで、感動します。私の父も、同様に、「心の経営」を大事にしてきた世代です。これこそが、私たちの世代が受け継ぐべきものです。だから、学びが必要なんです。自分勝手な解釈ではなく、経営の原理原則、建設業の基礎、モノづくりの魂・・・これらを独学ではなく、本物から学ばなくてはならない。その時に、「師がいる」かどうか。これが、実は、最も重要なことではないかと思います。
丸二には、30年来の素晴らしい「師」がいます。これが、最強の強みなのかもしれません。
2008.02.08
丸二では、毎月1回、社員(長期)教育の一環として、「人づくりのための勉強会」を行っています。目的は、道理を理解すること、その一点です。モノゴトの道理を理解していない人間ばかりになると、今のような世の中になってしまうという意味において、私たちは良い見本の中で生かされているのかもしれません。だから、毎日が勉強です。道理や原理原則を学べば学ぶほど、「分かっていたようで、分かっていない自分自身」に気づきます。いかに勝手な解釈をしていたか、いかに自分に都合の良い生き方をしていたかと。
道理を別の言葉で言うと、法律だと思います。道理を知らないということを、建築業界に例えてみると、建築基準法を知らずに、家を建ててしまうようなものです(実際には有り得ない話ですが・・・)。完成した素晴らしい家、素晴らしいデザイン、素晴らしい素材、そして幸福で豊かな生活。でもある日、役所の方が訪れて、取り壊し命令が下ります。「建築基準法の確認申請を提出していないので、認められません」と。家は壊され、人生も壊れる・・・。
「知らなかった」では済まされない。法律を知らなくても、法を犯せば罰せられる。「知らなかったので、以後気をつけます」は通らない。これは、誰にでも理解できます。だから、モノゴトの道理や原理原則も、知らないよりは知っておいた方がいいのでは・・・と思います。また(先ほどの例で)、建築基準法をちゃんと知っていて、確認申請をきっちり提出したからといって、素晴らしい家になるとも限りません。基準法を満たしていても、本当に良い技術を身につけて、良い素材で、丁寧に造らない限り、立派な家は完成しないでしょう。だから、道理の理解に加えて、自分自身の努力や行動、つまり力量も大切です。
私たちは、道理や原理原則という基礎をじっくりと築きながら、その上に、努力や行動によって立派な家(=人生)を建てていこう。その考え方は、社員さん一人ひとりの長い長い人生にとっても、きっと大切な基礎になるに違いない。道理を学ぶという作業は、実際、あまり面白おかしいものではありません。つい、「な~んだ、そんなの知ってるよ。当たり前じゃない」って、思ってしまうような事も多々あります。でも、「それでは、その通りの生き方をしていますか」「その通りの心掛けをしていますか」「いざとなった時、守れますか」などと言われてしまうと、「はい、う~ん、ムニャムニャムニャ・・・」となってしまうものです。私も、そうでした。
冷凍ぎょうざの毒物混入が世間を騒がせていますが、結局、製造者の心の問題です。この「心の問題」を取り扱わない限り、企業も社会も、いつか壊れる・・・そういう強い危惧を持っています。丸二の勉強会も、まだ始まって約1年ですが、本当に少しずつ、1mmずつ、一歩一歩、歩みを進めています。こういうことは、焦らなくていい。ただ、1mmずつ前進さえしていけば。
2008.02.06
当社では毎朝、「今日も一日、ツイてますように!」というゲンカツギと、単純に良い香りを楽しみたいという思いから、玄関と社長室でお香を炊いています。そのお香の名前が、 「Prosperity(プロスペリティ)」と言います。つまり、「繁栄」という意味です。毎朝、その素敵な香りを嗅ぐことで、お客様や社員さんや会社の繁栄を願おうとする気持ちが自然に湧いてきます。何でもいいですので、このような習慣を持つと、潜在意識に思いをインストールすることができるようです。
「Prosperity(プロスペリティ)」で有名なのは、松下幸之助氏が創設した「PHP研究所」です。「PHP」とは、“Peace and Happiness through Prosperity”という英語の頭文字をとったもので、“繁栄によって平和と幸福を”という意味。ここで使われているのが、「Prosperity(プロスペリティ)」です。すべてのものが繁栄できる社会や世の中づくりを、私たちも、そろそろ先人から受け継いで行かなければいけません。社会は混沌としていますが、変わるチャンスです。
さて、米国大統領選挙の予備選挙が佳境に入ってきました。特に民主党のヒラリー対オバマの戦いは熾烈な争いです。ここ数日の動きで面白いと思ったのは、様々な有名人が、どちらを支持するのかを表明し合っていることです。例えば、ロバート・デ・ニーロがオバマを、ジャック・ニコルソンがヒラリーを。その他、ケネディ家がオバマについたり。一種のお祭り騒ぎなんでしょうが、日本の首相が決められるプロセスとは(制度上の違いが有るとは言え)、まったく違う、「必死さ」のエネルギーが桁違いだと感じます。だからこそ、就任後も、きちっと任期を全うできるだけのパワーや存在感を持ち続けることが出来るのでしょう。感服します。
このように、有名人たちの政治に対する関わり合い方がオープンで積極的なことも、すごいことだと思います。きちっとした、自分自身の主義主張がある。それをお互いも認め合う。いい文化だと思います。日本の有名人も、政党の支持まで踏み込まなくて良いので、何かしら現状に対する問題意識や、政策に対する意見とか、政治・経済・国際関係・環境等との関わり合いを持っていいのではないでしょうか。
もし若い芸能人(例えば、ジャニーズやアイドル女優たち)が、少しでも社会に対して、関心を持って発言をしてくれたら、多くの若者たちが選挙に行き、社会が変わると思います。若い人の感性は、まだ未熟ではあるかもしれませんが、極めてクリアーで純粋で、誰にも媚びる必要が無く、案外、真っ当のような気もします。ここに期待ですね。
繁栄の鍵は、私たちと若者たちが握っています。しかも、地球上で最も平和な国、日本の。そんなことを思いながら、今日も(ほんの一瞬ですが)お香の香りを楽しみました。
2008.01.31
今朝の日経のスポーツ面、豊田泰光氏の「チェンジアップ」に、こんな意見が・・・。「スターの風格を身につけたければ、日常から単独で行動せよ」と。そう言えば、イチロー選手が群れる姿は見たことが無い。常に一人で考え、一人で行動している。群れると、自分の視点、自分の感性を失う。特に、オリジナリティーを大切にする人にとって、単独行動は必須なのでしょう。となると、イチロー選手の対極に位置する(であろう)清原選手が、なかなか真のスターに成り切れていない(ように見える)のは、「群れている」からなのか・・・。今日は、なんとスポーツ欄で、極めて本質的な発見をしてしまいました。
考えてみると、世の中には、「群れている時は威勢が良いが、単独になるとおとなしい人」が、意外と多いものです。私の場合は、常におとなしいので(それは別の意味で問題ですが・・・)、一応整合性は保ってます。整合性が保たれていると、意外とストレスは少ないものです。逆に、「群れている時は威勢が良いが、単独になるとおとなしい人」は、かなりのストレスを抱え込んでいる可能性があります。ストレスは、自分自身の内なるパワーを浪費させてしまうので、これは結局のところ、損です。常に、自分自身であり続ける生き方に切り替えるべきなんでしょう。そのために、「単独」なんだと。
音楽界でも、有名なバンドやグループの中心的なアーティストは、ある時期、バンドから離れていきます。あるいは、ソロ活動とバンド活動を両立させたりします。私は今まで、「きっと、その方が儲かるんだろう」とか、「冷たいヤツだな~」くらいにしか思っていませんでした。が、もしかしたら、自己の音楽をさらに追求して行くために、「単独」にならざる得ないという、ある種の「境地」に至ってしまうからなのか・・・と気がつきました。
私が大好きな「ビーチ・ボーイズ」のブライアン・ウィルソンは、途中で精神を病んでしまい、たった一人で独自の作曲活動に没頭し、2月に再結成ライブのために来日する英国のロックバンド「ポリス」のスティングは、「ポリス」の人気絶頂の時にバンドから離れていった。群れている間は見えなかったものが、見えてくる。これが、さらに人を成長させ、進化させる。その進化した者同士が、また有機的につながり合って、チームワークを形成する。だから、結局、「個」は「全体」となる。
スポーツ選手やアーティストだけでなく、私たち一人ひとりも、光り輝いた人生を歩みたいですよね。そのためにも、精神的に群れから一歩踏み出してみようと。そうすると、自己嫌悪も無くなり、他者への不平不満も無くなり、毎日が元気になる。何だか、昨日のブログの猪木さんの言葉に戻ってしまいましたが、今日はいい教訓を得ることが出来ました。
2008.01.30
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アントニオ猪木さんの最新刊「猪木語録」、なかなか面白いです。毎日、少しづつ読んでますが、「元気ですかーっ!」と、喝を入れられているようで、とてもスリルとパワーがあります。その中で、私が日頃言っている言葉と似たものがあったので、ひとつご紹介します。
「常識から1ミリでもいいから一歩踏み出せ」
常識は大いなる嘘。21世紀とは、常識の通用しない時代。心地いい状態から、1ミリでいいから踏み出せと。・・・なるほど!いい表現だと思います。常に常識からはみ出した人生を歩んできた猪木さんが言うと、非常に説得力があります。私は、いつも、「1mmの前進!」と言っています。毎日、ほんの1mmでいいから、前へ進めと。1mmでいいから、変われと。結局、この1mmの動きの積み重ねが、自分自身の器を大きくしていくと思います。・・・やはり、「1mm」なんですね。
当社の歴史も、「常識から1ミリでもいいから一歩踏み出せ」の連続です。非常識、異端、あまのじゃく、変・・・いろいろな言われ方をしますが、「常識から一歩踏み出した会社」と言うと、なかなか様になります。これからも、この精神でやっていくぞ!!
と言う風に、「猪木語録」を読んでいると、元気になります。体が熱くなります。これは、とても良いことだと思います。今、たくさんの苦労をしているのに、元気が沸々と湧いてくる人は、きっとうまくいく。そういうメッセージが、この本には満ち溢れています。今、多くの若者たちが疲れていると聞きます。元気が無いと。若者にとって、唯一の宝は元気なのに・・・。この力を早く取り戻さないと、個人の幸福も、社会の幸福もありえない。そのためにも、自分自身の力で、元気になることです。元気でなくても、元気なフリをして、毎日を過ごすことです。そうすると、自分自身が、「アレ?オレって、本当は元気だったんだ!」と勘違いして、本当に元気になってしまいます。元気があれば、何でも出来る。元気があれば、すべてうまくいく。そんなもの(のよう)です。だから、(恥ずかしいので)心の中で、自分自身に向かって、「元気ですかーっ!」と叫びましょう。
2008.01.30
昨日は、まだ入社して年数の浅い営業社員さんを対象に、当社の新技術採用の歴史(背景)について、簡単なレクチャーをしました。
公共事業からの脱却とローコストマンション「PIAシリーズ」の開始。その後、本物志向へと歩みを進め、「ルネス工法」と「丸二健康仕様」の採用へ。「ルネス工法」全国第1棟目となる「ルネス緑町」の完成後、今後の建築のあり様を模索する中、「コーポラティブハウス方式」による全国初の本格的エコロジー・マンション「エコヴィレッジ日野(きなりの家)」プロジェクトに参画。真のエコロジーの学習と、「EV外断熱工法」の採用に取り組む。その後、「RCB外断熱工法」と「パワー・コンクリート工法」を採用し、「ルネス工法+RCB外断熱工法」のハイブリッド・マンション「フェアライフあざみ野」を完成。このようなプロセスを経て、すべてにわたって納得できる「100年建築」と「美と健康」を確立してきた。
「100年建築」と「美と健康」の中身は・・・RC(鉄筋コンクリート)構造の耐久性と耐震性、設備のメンテナンス性能、結露防止・収納・上下階の音・バリアフリー・採光・換気等の快適性能、リフォームの自由性能、環境配慮の省エネ性能、健康エコロジー仕様・・・。あと、もうひとつ。最後の仕上げに、「デザイン性」としての「風水科学」と「建築医学」への取り組み。どのようなデザインやレイアウトを施すかによって、住む人の健康、脳の活性化、やる気、喜び、楽しさ、元気さをコントロールする。しかも、シンプルで美しい。建築とは、最終的に、「住む人の人生の流れを変えて、幸福に導くこと」だから、技術と精神の融合が終着点だと。
また、木造住宅(&リフォーム)として、「夢ハウス」や「ICAS」等の、健康重視型の商品にも取り組む。ここにも、「風水科学」と「建築医学」のデザイン性が加わる。「コーポラティブハウス」については、丸二の独自の工法・技術を取り入れたプロジェクトを、今後は立ち上げていき、社会に貢献していく。
以上のような内容を、2時間くらいかけて話しました。終わった後の懇親会でも、「もうすぐルネス工法が累計50棟になる!」等の話をしながら、丸二がなぜ多くの技術を取り入れるに至ったか(そこにどのような思いがあったか)が、いくらかでも伝わったような気がして、とても嬉しい一日となりました。
振り返ってみると、様々な技術や工法の採用は、すべて「人との出会い」によって生まれてきました。「ルネス工法」は、飯田郁夫先生。「エコロジー建築」は、相根昭典先生。「外断熱工法」は、江本央先生。「パワー・コンクリート工法」は、岩瀬文夫先生、「風水科学・建築医学」は、松永修岳先生。このような超一流の素晴らしい方々との出会いがあり、その縁を逃さず、勇気を持って懐に飛び込んでいった。その結果が、今の丸二の技術の源なのだ。「出会いの大切さ」、「縁の大切さ」を、つくづく感じました。
先ほど書いたように、「ルネス工法」がもうすぐ累計50棟になります。「ルネス工法」に、初めて取り組んでから、かれこれ15年になります。当初は5年で50棟を目指していたので、約3倍の月日が費やされました。時代が本物を求めるようになるのに、こんなに時間が掛かるとは思わなかった・・・正直な感想です。ただ、今になって急に、「偽物」がどんどん表に出てきて、「本物」を捜し求める人が増えて来たのは確か。「ルネス工法、50棟」の意味は、かなり重要だと考えます。
2008.01.29
今、「ガソリン国会」とのこと。ありとあらゆる知恵を駆使して、予算審議の前に歳入を決めてしまおうと、かつての江川選手の「空白の一日事件」かと思うような奇策を投じて、「何が何でも」暫定税率を延長させようとする与党。対するは、「ガソリン値下げ隊」などというような、全く品格もインテリジェンスも感じられないイメージだけのアドバルーンを上げて、「何が何でも」暫定税率を廃止させようとする野党。どう見ても、プロ同士の戦いとは思えません・・・。
いつも疑問に思うのですが、なぜ、「郵政」や「テロ」や「ガソリン」のような、個別の問題が、国政の中心命題となり、単純に「賛成か」「反対か」という短絡的な言い争いだけに終始してしまうのでしょうか。本来の、「この国をどうするか」というビジョンや方向性が無ければ、賛成も反対も有り得ないのに・・・。ビジョンや方向性などの「戦略」が示されて、はじめて個別の具体的な「戦術」が決められていく・・・これが物の道理だと思います。今、「ガソリン税」をどうするかを判断出きる人は、本当はいないはずです。
「国民の幸福をどのように実現していくか」という大きな命題を語れる人や、現在の国の本当の実情を語れる人が欲しいですね。全ては、そこから始まると思います。でも、日本人は素晴らしい国民性と資質を持っているはずですので、必ず現れると思います。国を良くしたいという「大欲」を持った若い人、できたら同世代の1960年代生まれの人から出てくるといいですね。この世代(の多く)は、昭和一桁生まれの厳格な両親の下で育ち、古き良き日本人魂の遺伝子を強く受け継ぎながらも、若くて革新的な世代の新しい感性を理解できる懐の深さも持ち合わせています。「伝統と革新」の両方を兼ね備えた、今まであまり目立たなかった貴重な世代ではないかと、勝手に思ってます(自分自身は???ですが)。
さて、物事を俯瞰する、カメラで言うところのズームダウン(引く)、つまり全体像を見る目、構築する力を養っていく必要があると思います。そこだけを見ていても分からないことが、画面を引いていくと、次第に背景が見えてきます。結果的に全く逆の意見・結論になったり、そもそも大した問題じゃなかったと気づいたりします。だから、全体像を示して、全体像で戦うべきです。全体像が決まれば、自ずと細部は絞られます。
かく言う私も、ついつい全体像を見失うことがあります。これは人間である以上、仕方のない事なのでしょう。ですから、物の道理や世の中の仕組みなどの「全体像」を学ぶ勉強会を、月1回、社員さんたちと一緒に社内で設けています。このような学びは、直接、目先の仕事に直結しにくいものですが、長い目で見ると、物事を俯瞰する力が身に付いてきます。それは、その人の人生を豊かにするために、終生役に立つ智慧となるはずです。ある意味、究極の教育だと思います。
2008.01.28
先週の金曜日、「風水科学」と「建築医学」を提唱する松永修岳氏主宰による「ラックマネージメント・フォーラム」の新年会が、汐留のコンラッド・ホテルにて開催されました。各界の著名人や積極的にビジネス展開をされている経営者、感性の鋭い女性たち、進んだ発想を持った建築関係の方々等が約300名以上集まり、とにかく「元気」いっぱいで、私もたくさんの「よい気」をいただきました。
これから建築を考えていく上で、多くの方々が取り入れるであろう「風水科学」と「建築医学」という2つの建築デザイン・カテゴリーは、このように、着実に人々の意識の中に定着しつつあるようです。「場」の環境が、そこにいる人々の脳と体に与える影響は非常に大きく、それは「大脳生理学」からも検証されています。科学としての「場」の研究が、このように進むことで、人々の経済や健康や幸福の流れを良い方向に変えることが可能となるでしょう。そのような意味で、「風水科学」と「建築医学」は、「世のため人のため」になる21世紀のテクノロジーであると考えます。
さて、「進む」世界があれば、「相変わらず」の世界もあります。昨日の大阪府知事選挙は、橋下氏の当選で終わりましたが、立候補をする直前までレギュラー番組を持っていたタレントと、そうでない人たちとが、そもそも互角に戦えるものなのだろうかという疑問を持っていました。そこには、大変なハンデがあるように感じるのです。どの候補が良い悪いという意味ではなく、なにかそこには「正義」とか「正々堂々さ」のような、日本人独自の美意識があっても良さそうに思うのです。東国原知事の場合は、かなりの期間、テレビとは離れていて、政治を志していたとのことですから、理解できるのですが・・・。何か腑に落ちません。「うまくやった」でいいのかと。
さて話は変わって、昨日の日曜日は、全9戸のコーポラティブハウス「スライド西荻」の地鎮祭に出席しました。コーポラティブハウスの施工は、一般的に極めて難しいとされていますが、丸二はコーポラティブハウス施工歴8年の経験と実績を生かして、積極的に取り組んでいます。そのおかげもあって、今回のプロジェクトに参画させていただくことが出来ました。誠にありがとうございます!!コーポラティブハウスは、この都会の限られた土地を、「自由と共同」で相互活用し、お互いが個人の夢とコミュニティーを育む場とする、「世のため人のため」になる新しい住まいづくりの形です。だから、私たちは真剣に取り組んでいるのです。
丸二は、何か新しいことに挑戦する時、これが本当に、「世のため人のため」になるかというモノサシを持って、判断するようにしています。もちろん、すぐには利益になりません。それでも尚、時間は恐ろしく掛かるけど、いずれ「世のため人のため」になるものであれば、素直にそれに取り組みます。それが、丸二という会社の素晴らしい遺伝子です。「ルネス工法、外断熱工法、パワー・コンクリート工法、コーポラティブハウス、自然素材、建築医学(風水科学)、ICAS」・・・みんなそうですね。どれも、最初はまず理解されません。まだ、ニーズにもなっていない状態ですから、当然ですよね。でも、それは時間が解決していくのです。
だんだん、時間が早くなってきました。年齢のせいばかりではないようです。時代の流れが変わり始めると、制御不能のスピード展開が待ち受けています。その時、問われるのは、「あなたは世のため人のために、一体どんな準備をして来たのですか」という問いでしょう。その場限りで、「うまくやる」ことだけに終始してきたのか、正義感を持って、正々堂々と、「世のため人のために(苦しみながらも)」何かを準備してきたのか。
丸二の準備が整うのは、あともう少し。すべてうまく行っています。
2008.01.25
国土交通省が普及促進する「200年住宅」は、2008年秋の施行を目指し、その認定基準は、①数世代にわたって使用できる耐久性のある構造躯体を持つ②大地震後も必要な補修で継続使用できる③耐用年数の短い内装・設備は点検、補修が容易にできる④居住者のライフスタイルの変化に応じて間取り変更ができる、の4点で、「良質な住宅を供給できないメーカーは淘汰されていく」とするものです。
故に、「今は良質な住宅が供給されていない」という裏返しの事実が浮かび上がってきます。住宅が完成した当時は、確かに見た目も素晴らしく、極めて良質です。しかしながら、時が経つにつれて、住む人にとっても、社会・環境にとっても、だんだんと「やっかいな存在」に変わっていきます。そして、ある一定期間を過ぎると、どうしても建て直しをしなければならない現実に直面する・・・。この「一定期間」を、もっと長くしない限り、「良質な住宅」とは呼べないだろう・・・。これが、「200年住宅」の考え方であり、私たちが、もうすでに、15年前から提案し続けている取り組みです。
①と②の、耐久性が高く、地震に強い構造躯体は、「ルネス(逆梁)工法」、「外断熱工法」、「パワー・コンクリート工法」の組み合わせで、すでに実現しています。③の、内装・設備の点検、補修は、「ルネス(逆梁)工法」の最も得意とするところです。メンテナンスの手間と費用を軽減するには、深さ60cmの床下空間が必要です。④の、間取り変更の自由度も、、「ルネス(逆梁)工法」で解決です。水まわりの移動や、間仕切りの位置変更等の問題も、クリアーしています。また、スケルトン(構造躯体部分)とインフィル(内装部分)の境界線を明確にする「外断熱工法」も、それに一役買っています。
「200年住宅」を実現する基礎的技術は、すでに有るということです(丸二のオンリーワン技術です)。今後、それらを求める意識が高まれば、日本中の住宅は、欧米並み(以上)の寿命を獲得するでしょう。それは当然、住宅を建てる方のみならず、地球環境にとっても喜ばしいことです。ただ唯一、困ってしまうのが、住宅・建設業界です。良質な住宅が増えて、建替え需要が減れば、事業的には厳しくなります。ここが、あらゆる業界に共通して存在するタブーであり、壁ではないでしょうか。
この「壁」を乗り越える先に、新しい風景が見えるはず。私たちは、勇気を持って、本当に人や自然に喜ばれる建築を普及して行きたいと願いつつ、日々1mmの前進をしています。
2008.01.23
正社員を減らし、派遣・パート社員を増やすことで、企業利益を上げてきた「改革路線」がもたらしたものは、人々の「年収の低下」、「やる気の低下」、そして「消費の低下」だったように思います。めぐりめぐって、さらに経済の傷跡は深まってしまった・・・。
経済アナリスト:藤原直哉氏の最新書『世界同時株大暴落』には、1970年代の不況について、「あの時は、銀行が融資をして、企業を助けた。また企業は、労働者にきちんと賃金を払った。結果、社員はやる気を持ち、生活もできた。企業も設備投資ができ、新しい技術・商品を生み出した。消費者は、その新しい商品を購入することができた。これにより、黄金の1980年代を迎えた」という内容を書いています。
今になって「そうだったのか」と、自分自身の不勉強さを恥ずかしく思います。なぜかと言うと、1980年代の私は、証券会社の社員でした。まさにバブルの絶頂期。この当たり前の好景気が、1970年代の大変な苦しみと見事なリーダーシップによって得られたものとは全く知らず、ノンキに「株が上がった、上がった」と喜んでいたわけです(ああ、恥ずかしい・・)。
でもそうすると、現在はその時と全く逆の状態であることがよく分かります。国民の年収が下がれば、当然消費は上向きません。やる気も落ちるでしょう。その上、年金や不正などの不祥事、不信感。富める者と富めない者との格差も広がり、ますます社会は乱れ、全体が不調和となる。なかなか厳しい現状が見えてきます。
ただ、活路は十分あると思います。「行き詰まり」は「変化」の兆しですので、この時代の流れに抵抗せずに、完全に身をまかせていけば、近々全く新しい景色の場所に出られるはずです。その新しい景色の場所にふさわしい人間であったり、ふさわしい技術や商品を持っていたりすれば、その場所に必ず流れつくと思います。どのようなルートで行き着くかは分かりませんが・・・。滝もあるでしょう、急流もあるでしょう。でも、きっと流れ着く。問題は、その新しい景色の場所にふさわしい人間とは一体どういう人間か・・・、ふさわしい技術や商品とは一体どういう技術や商品か・・・、ということです。
まだまだ、やるべきことがたくさんあるというのが、結論です。