

2007.06.15
日本的な「和」の文化が、少しずつですが息を吹き返してきています。その象徴が「コーポラティブハウス」という新しい住宅づくりの方法です。「コーポラティブハウス」は、複数の人たちが共同で住宅を建設していくもので、既製のマンションとは違い、①自由な設計②適正価格③豊かなコミュニティー・・・という3つのメリットを得ることができます。つまり、気の合った仲間たちで、共同でマンション(住宅)を建て、自分の住居部分は自分らしいデザイン・間取りにし、無駄な経費をかけずにその分良いものをつくり、みんなで一緒に完成させていくという手法なのです。今回新しい企画として、横浜の「希望が丘」にて、7棟の戸建式のコーポラティブハウスの募集を始めました。通常、コーポラティブハウスはマンション形式が多いのですが、今回は戸建形式です。一般的な建売のように、300坪の土地をこまかくギューギューに仕切って、8棟・9棟も建てて、近所づきあいも無いドライなコミュニティーを提供するのではなく、300坪をひとつのパークとして考え、その中でゆとりを持って7棟の高品位住宅を(各自の設計で)建て、尚かつプライバシーとコミュニティーが両立する豊かなタウンライフを創り出します。そこには、ある種の昔ながらの「長屋的コミュニティー」が生まれるでしょう。これが「和」の文化の再生ですね。共同で建物をつくる過程において、適度な人間関係も生まれ、住み始めてからも安心・安全な地域環境が育まれます。これがとても素晴らしいところです。「希望が丘コーポラティブ・スクエア」・・・ぜひ、ご注目ください!
2007.06.14
高校時代からの友人が、慶応義塾の社会人教育機関である「慶應丸の内シティキャンパス」にいて、そのご縁もあって昨夜、「ビジネスプロフェッショナルのマーケティング戦略(講師:余田拓郎氏)」という講座に参加してみました。今まで「売り方」の基礎をまったく知らずに、様々なPRを試行錯誤しながら繰り返していましたが、今回マーケティングの原理原則を学ぶ機会を得ることができ、非常にためになりました。実際に経営をしている上で、「机上の理論は役に立たないだろう」という固定観念があったわけですが、逆に現実に様々な経験をしてみた後で、このような体系的な学習をしてみると、「う~ん、なるほど。そういう理屈があったのか!」という新たな発見がありました。結論は「やはり両方大事だな」です。学習だけではダメ。経験だけでもダメ。「学習と経験」の両方を継続していくことが、成長と発展に結びつくようです。今までの経験を生かしながら、それを科学的な裏付けを持って検証し、さらに改善・実行していく。いくら的確なアドバイスやコンサルティングをいただけても、私たち自身に、このような素地が無ければうまく行きません。その素地をつくることがこれからの課題です。でも、なかなか楽しい課題です。この講座は、あと5回続きます。実際に起きた具体的な事例を元に考えていく学習方法なので、最後まで落ちこぼれにならないように、がんばってみます。
2007.06.13
現在、世の中で起きていることを大枠で見てみると、「欧米的」対「日本的」という図式があるように感じます。欧米的とは、「戦い」「敵対」「勝ち負け(格差)」であり、日本的とは、「和(調和、総和)」「精神(こころ)」「助け合い」というイメージです。今の社会の構造は、明らかに「欧米的」でつくられています。しかしながら、もうそれではいけないのではないかという機運が生まれているように感じます。もし、最近起きている様々な事件・問題が、日本人のこころの中に、本来の「日本的」を思い出させる役割を担っているのであれば、それは必要・必然なことなのでしょう(ちょっと厳しすぎますが・・・)。弱者を救う誠実な政治や、共に成長発展していく経済システム、環境を保全する新しい技術への世界的な同意、病気にならないようにする予防医学(代替医療)、精神を育てる学校教育と家庭教育、豊かなコミュニティ(人間関係)を生み出す地域社会、こころを穏やかにする住環境・・・。元々、日本や東洋にあった「当たり前」のことなのでしょうが、この時代になってやっとその大切さが分かってきました。その中で、建築という分野においても、大きな役割が存在しています。「100年建築」をつくること。「心穏やかになる住環境」をつくること。「美しい街並み」をつくること。この3つだけでも、「日本的」なこころを育む「場」が生まれるのではないでしょうか。このようにして、建設業の未来も無限に拡がるのです。
2007.06.12
「消えた年金」や「コムスン問題」等を見ていて思います・・・企業とか組織の責任の所在は、やはりすべてトップだな、と。これほど大きな事件が起きたにも関わらず、「心から申し訳ない」という気持ちを表明しない(できない?)多くのトップ達の姿を見ながら、ふと「自分だったらどうするだろうか」と考えてしまいます。このような、「国家の品格」で言うところの「武士道の世界」とは対極に位置する立ち振る舞いを、自分自身もしてしまうのだろうか・・・。逆に、「天晴れ!」と言われるような潔く誠実な立ち振る舞いができるだろうか・・・。実はその道を分けるのは、ナノ単位並の本当に小さな小さな差ではないかと思うのです。つまり、日々の日常の中で、小さな小さな「誠実」を積み重ねているかどうか・・・その、ほんのちょっとの差・・・そういう気がします。だから、今の自分自身の考え、感情、心に常に意識を向けておかないと、時にチャンスを逸し、時にピンチで墜ちていくのでしょう。まさに紙一重の世界。それでもトップは、希望を持って、自らの思いを正しく整え、常に明るく前向きに進んでいかなければなりません。それが仕事であり、やりがいであり、美しさだと思います。私自身の現状を言うと、やっとこのような考え方ができるようになったというのが正直なところです。まだ青二才です。でも、正しい考え方が身につくことほど価値のあるものはありません。それは両親や素晴らしい師のおかげです(ありがとうございます!)。まさに「正しい考え方」=「人生の免許証」ですね。この免許証を持って、自分自身がどのような立ち振る舞いができる人間になれるのか・・・それが私の人生の課題であり、喜びでもあります。
PS・・・コムスン問題は、もちろん不正を行ったコムスンに非があるわけですが、国が「介護」という大切な「福祉サービス」を、民間ビジネスに投げてしまったことが、そもそもの原因のように思います。
2007.06.06
昨日の夜は、月1回社員全員が集まる「縁会」でした。「エンカイ」と言っても飲み会ではなく、全社員会議のようなものです。その会の中で毎月、お客様から高い評価をいただいた(大変喜ばれた)社員さんへの表彰や誕生月の方へのプレゼント贈呈等を行っています。昨日もいつものように会を進めて、いつものように終了したのですが、その後、今年入社したばかりの社員さんが私のところに来て、「誕生日プレゼント、ありがとうございました!」という一言を嬉しそうに話してくれました。また今朝には、表彰を受けた社員さんが、「表彰ありがとうございました!」と(プレゼントしたネクタイを付けて)言いに来てくれました。とても嬉しかったです。このように当社には、「社員さんに喜んでもらおう」という気持ちから生まれたいくつかの制度があるのですが、「本当に喜んでくれている」という実感こそが、私自身の喜びにも繋がるのです。与えられたものを当たり前と思って、「感動」や「感謝」の心を、ついつい見失いがちなこの世の中において、またひとつ「ありがとうございますの心」を見つけることが出来ました。しかも社内で!最高ですね。そして私自身も、あらためて自らを見直しながら、彼(彼女)らから学んでいくつもりです。ありがとうございます。
2007.06.05
今日は、ホームページの制作・運営をお願いしている「デジパ」さんと打ち合わせを行い、オフィシャルサイトのリニューアルの件と、新しいサービスサイトの制作について意見交換をしました。新しいサービスサイトとは、現在のオフィシャルサイトとは別の「もうひとつのサイト」のことで、これから新たに制作するものです。そのサイトの内容は、丸二がすでに「世界一」となっている、「ルネス工法」+「外断熱工法」+「パワー・コンクリート工法」の組み合わせ技術を、さらに深く追求するものになる予定です。その中で、私たちがなぜ、この3つの工法に情熱を傾けているのか、なぜ社運をかけて取り組みを続けているのかを、熱い思いでお伝えしていきたいと思います。この「ルネス工法」+「外断熱工法」+「パワー・コンクリート工法」の組み合わせは、まさに「100年建築」の実現を期すもの。これからも丸二総力をあげて、これらの技術を磨き続けてまいります。
2007.05.31
「年金記録漏れ事件」「農相自殺」「緑資源機構官製談合事件」等々・・・このような極めて重大な問題(事件)を見ていて思います。それは、「出す」ことの大切さです。「人間がやること」に完璧は無いと思います(それにしても今回の一連の事柄はひどすぎますが!)。ただ、何か事が起きたときに、可能な限り正直に「出す」ことが、結果的に良い流れをつくる。素直に、謙虚に・・・。もちろん、当然厳しい局面に立たされます。しかしながら、その行動が事態を救い、他者を救い、自分自身をも救う結果になる・・・こう思います。その現実を、「与えられた使命、役割」と理解し、苦しくとも正直に取り組んでいけば、事態は劇的に変わるのかもしれません。かく言う私も、もしそのような立場に立たされた時、実行出来るかどうか・・・分かりません。ただ、「それが原理原則である」という認識を持ち続けることは出来るはずです。社会は人生の縮図です。すべてが(私を含めて)普通の人間たちの中で(潜在的に)起きていることの投影です。自分自身を律するためのシグナルです。・・・うまくまとまりませんが、やはり結論は、「感謝」しかないように思うのです。
2007.05.23
環境省では、工場跡地の宅地利用の場合に、土壌調査を行うことを全面義務付ける方針に。当然のことだと思います(義務付けるからやるのではなく、心配で仕方が無いはず・・・)。また工場跡地のみならず、あらゆる土地の土壌についても、意識して見ていく必要があるのではないでしょうか。土地がよくないと、住む人の健康に大きな影響を与えます。ですので、できるだけよい土地を選ぶことが大切ですね。その土地の良し悪しを見るには、草木が勢い良く生えているかどうかで、ある程度判断がつきます。あとは磁場の問題です。磁場が狂っていると、人間の脳に影響が出てきます。これは磁場測定器で計測可能です(丸二にあります)。土壌の改善のためには、土の入れ替え等がありますが、古くからは「埋炭」が良いとされています。最近では「埋炭」技術も向上してきています。「ICAS(アイキャス)」という技術もその一つです。丸二では、この「ICAS」技術を現在研究中です。土壌のイヤシロチ化と建物内のマイナスイオン化の両方を実現するこのシステムについては、また詳しくご説明いたします。
2007.05.22
日本のマンションの寿命はいったいどれくらいでしょうか。国交省のマンション建替え事例調査によるデータでは、360棟の平均寿命年数が37年でした。世界的に見ても異常に短いと言えます。その大きな原因は次の3つに集約されると考えられます。①コンクリート自体の耐久性が弱い②配管等のメンテナンスが事実上不可能③構造体の劣化を止められない・・・以上のような極めて基礎的な問題が現実にあるわけです。これらの問題を解決しない限り、個人の財産価値は突然失われ、社会的にはスクラップ&ビルドが繰り返されるでしょう。このような未来は誰も望んでいないはず。「建築」に与えられた課題は、国家としても非常に重要なものと言えるのです。それでは、この3つの問題を解決するにはどうしたらいいのでしょうか。マンションを100年以上持たせるために必要なこと・・・①コンクリート自体の耐久性を高める②いつでも配管メンテナンスや内部改修が可能となる構造にする③断熱材を建物の外側に設ける。これらの組み合わせが、「100年建築」を実現する具体的な答えです。丸二では、「パワー・コンクリート工法」「ルネス(逆梁)工法」「外断熱工法」の3つの工法を駆使して、100年以上の価値を創造する「本物の鉄筋コンクリート構造」をご提案しています。
2007.05.17
本日は、当社の安全衛生大会を開催し、約80社の協力会社の方々にお集まりいただきました。この会は、年に一度の安全管理に対する認識を共有するために行うもので、建設業においては非常に大切なものです。今回も建設業労働災害防止協会の安全管理士の方による記念講演も行い、具体的な災害の防止についての意識を高め合うことができました。また各種表彰も行い、お互いに品質・安全に対する取り組みを確かめ合いました。
さて、今回の大会を開催するに当たり、私が意識した言葉があります。それは「建築の神様」という言葉です。先日TVで萩本欽一氏が「笑いの神様」という言葉を使っていました。「笑いの神様」に見てもらうために、稽古場の窓を全開にして、弟子たちの稽古を見てもらう。もし「笑いの神様」がいて、その様子を見てくれていたら、きっと弟子たちは有名になるにちがいない・・・と。だとすると、きっと「建築の神様」もいるだろう。全国の現場を見ている「建築の神様」に恥ずかしくない仕事をするのだ。「誰かから言われてやる」のではなく、「建築の神様」に見てもらうためにやる。その謙虚な心があれば、きっと品質も技術も磨かれ、事故も起きないだろう・・・そのようなことを思い、そのような話を挨拶としてさせていただきました。・・・本日の表彰にて、優秀な技術者(個人)2名への感謝状贈呈も行いました。この2人の心のどこかに、「建築の神様」が住んでいる・・・。きっといると思います・・・「建築の神様」。