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「国家の品格」(藤原正彦著)

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ベストセラーなので、ぜひ読むように薦められた一冊。その読後感・・・正直、心が震える感動を覚えました。今までの曇り空が一転して晴れ渡ったような爽快さと、人間の深い部分での確かな気づきを得られたように思います。「物事は結局、論理的には説明し切れない」「美しい情緒と形が最も大切」「卑怯を憎むこと、武士道精神を取り戻せ」「教養を持ち、大局観と総合判断力を持て」などなど。最終的には「美の存在」「美しい考え方、情緒」がすべての根本である・・・。そして、日本こそが、これらを統合した高貴な精神と文化を有している。だから、日本はこれからも、他国とはまったく違う「異常な国」であり続けること。私は、心底納得できました。先日の年次計画発表会で「美しい」という言葉が多数出てきたことも、何か通じるものがあると感じます。「美しい考え」、「感謝の心」、「ありがとうございます」・・・これらも、日本の中にある「高貴な情緒力」だと思います。日本に生まれたことに感謝します。そして、それに相応しい「品格ある経営」に、一歩でも近づいていこうと思います。

本物の時代

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最近読んだ本。国の財政については、様々な捉え方が多く、なかなか判断が付かない状況ですが、所謂「破綻本」とは逆の「健全本」の2冊を読みました。菊池英博氏の「増税が日本を破壊する」(ダイヤモンド社)と増田悦佐氏の「国家破綻はありえない」(PHP研究所)です。基本的に政府には多額の債務があっても、多額の金融資産がある。これを差し引いたのが「純債務」で、日本の場合、この純債務は極めて健全である・・・という捉え方です。確かに、理解できます。そういう前提でものを考えてみると、「増税はおかしい」となります。一方では、「今すぐ増税しないと国が潰れる」と言う方々も多い。どちらが正しいのでしょうか。もっとも、現状の債務が多いことは事実ですので、これから計画的に債務を減らし、景気(内需)を拡大して行く必要があると思います。そのような正しい現状認識とマクロのビジョンが必要です。どちらにせよ、「官」に頼ってきた業界は苦戦のようです。例えば、建設業。不要不急な公共事業はさらに削減されるはずです。丸二は、先代社長(現会長)の時代から、ゆっくりと時間を掛けて、民間建築に移行して来ました。本当に良かったと思います。そして、これからの選別は・・・「本物かどうか」になると思います。「どのような時代になろうとも必要とされる本物の企業になること」・・・これが丸二のビジョンです。

感謝、花

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昨日の新年会でのお神酒です。今回は「感謝」の文字を刻みました。感謝の波動(水)が社員さん一人ひとりの体の中に染わたり、今年一年、お客様に「ありがとうございます」の心を「本物建築の創造」を通じてお届けしてまいります。左の花は、社内の各デスクの上に飾られているものです。職場の中に花を置き、それが整理整頓を誘発し、頭の中(=考え方)の整理整頓に結びつき、より精度の高い業務活動へと繋がります。私たちはもっともっと自らの力を発揮したいと思います。そのための、小さな改革を継続していきます。

美しい経営を目指して

今日は仕事始めとして、平成18年度年次計画発表会を行いました。今回の計画には様々な要素が入っていますが、基本的には現在取り組んでいる商品&工法並びに業務にさらに磨きを掛け、本物建築の創造とお客様満足の実現にさらに徹して行くことを本線としています。そのために必要な新しい組織体制、採用計画、商品力向上のための新技術の習得、PRの方法等が具体的に示され、明日からその第一歩が始まります。そして、その根本理念は、「美しさの追求」にあります。本日の計画発表会では「美しい」という言葉が飛び交いました。何か、今までとは違ったステージに入ってきたように感じます。美しい言葉、美しい会話、美しい提案、美しい考え方、そして美しい経営・・・。耐震強度偽装という「醜い」問題が起きている最中、私たちだけは「美しい」経営をして行こう。何事があっても、エゴではなく利他の精神で意思決定して行こう。後で絶対に恥ずかしい思いをしない仕事をして行こう。それはきっと、とても厳しく辛いことかもしれない。それでも尚、美しい経営を目指していこう。丸二はまだまだ発展途上。私もまだまだ未成熟。ああ、道のりは遠いけど、行くべき目標は見えて来た。社員さんと一緒に、心を一つに、同じ理念を抱きながら、一歩一歩歩むのみ・・・。年次計画発表会は毎年、心臓が飛び出るほど緊張しますが、今年はそれに加えて、確かな一体感を共有できました。お客様と社員さんへの感謝の心を持って、今年も一年楽しく進んで行きます。

「謹賀新年2006」と「真の改革」

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謹賀新年、ありがとうございます。平成18年(2006年)を、このように明るく迎えられましたことを、あらためて心より御礼申し上げます。私は、今年は自宅でゆっくりと新年を迎えました。いつもは人で賑わう吉祥寺の街も、元旦だけは静寂の中にあり、「特別な一日」であることを肌で感じます。今年はいったいどのような年になるでしょう。でも結局は、自分自身の意識と行動が決めること。気楽に楽しく前向きに行こうと思います。さて、年末に読んだ「週刊ダイヤモンド」の中に、作家の高村薫氏のインタヴュー記事がありました。高村薫氏は「マークスの山」「李歐」「リヴィエラを撃て」「レディ・ジョーカー」等で有名で、私も大好きな作家の一人です。最新刊では「新リア王」が出ていますが、これは現在読んでいる最中です(上下巻あるので、なかなか終わりそうもありませんが・・・)。この記事の中で、氏は現在の世情や政治、文化等について述べているのですが、その中で「改革は壊すものではなく、計画を立てて変えていくこと」と言っています。改革とは過去を振り返って修正していくこと・・・「ぶっ壊す」という言葉には嘘がある・・・積み上がった問題はそう簡単にチャラにはできない・・・地に足を着けていくことが絶対に必要・・・などなど。私も共感するところがあります。改革とは、とても静かで目立たない性質のものだと認識しています。また非常に時間と手間が掛かるものであるとも思います。一般的に言う「改革」とは、「改革」をして来なかったが故の産物ではないでしょうか。企業においても、改革とは常に静かに計画的に進行しています。「ふと振り返ると、変わっていた」・・・そういう地に足の着いた真の改革を日々継続していきたい。この年明けにあたり、そういう決心を持つ事が出来ました。必ず良い年にいたします。ありがとうございます。