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謙虚に学ぶ

昨年10月頃の経済誌「プレジデント」に『年収2000万の勉強法』という特集があり、いろいろと面白い結果がありました。年収2000万以上の人というのは、全体の約0.5%(200人に1人)しかいないわけで、その人たち(いわば経済的に成功している人たち)が、共通に持っている習慣とは何だろうと、大変興味を持って見ました。
ところが結論は、「勉強の習慣」があるということ。まとめてしまうと、これだけでした。何だ・・・そうか・・・。年収2000万以上の人の約8割が、勉強(独学、通学、通信教育、趣味以外の読書など)の習慣があり、時間にして一日30分~1時間くらいの時間を、そのために当てている。その中で、特に多いのが「読書」で、1ヶ月の平均読書量は1~6冊。また、自分の価値を上げるために学ぶべきものを、①コミュニケーション②思想・哲学③歴史・古典、としている。
つまり、経済的に成功している人の多くが、本を読み(それだけの時間をつくる良い習慣があり)、コミュニケーション能力を高めるための努力を行い、自らの思想・哲学・考え方を先人から学びながら体系化している・・・ということになります。「本を読む」には、「セミナーに行く」「自ら見聞し調べる」「直接会って学ぶ」ということも含まれると思います。要するに、「謙虚に学んでいる」という意味だと解釈します。
できる人ほど「謙虚に学ぶ」から、余計にまた差が出来てしまうのでしょう。ちょっと焦りますね。また、一番すごいなと思ったのは、「人生で一番勉強したのはいつか」という質問に対し、最も多かったのが「いま現在」という答えでした。確かに、毎日が勉強ですね。とにかく、「謙虚に学ぶ」ことを忘れないことです。
話は変わりますが、最近の「環境偽装」に関する記事が、今朝の日経の「経営の視点」に書かれていました。「このくらいなら・・・」はもう通用しないと。本当にそうだと思います。そしてこの記事の中に、あるエピソードが書かれていました。
1970年代後半。ヤマト運輸社長だった故小倉昌男氏は「宅急便」の段ボール箱からミカン一個を失敬した社員を解雇した。社内を震え上がらせ、語り継がれてきた「ミカン事件」である。
すごいと思います。当然だと思います。これが、現在の「宅急便」を生み出した「理念」でしょう。「このくらいなら・・・」は通用しない。当たり前です。ところが今は、この「当たり前」ができなくなってしまった。なぜか・・・。思想・哲学の欠如。だから、謙虚に学ぶべし!!