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現実味

中国:四川大地震の救援活動として、自衛隊が派遣されることになりそうです。この地震の被害は非常に大きく、できるだけ多くの手が必要とされる中で、このように日本が具体的な援助の手を差し伸べることができたとすれば、アジアにとっても有意義な一歩になるのではないでしょうか。もちろん、お互いに様々な思惑があるでしょうし、当然そう言われることもあるでしょう。でも、それでもなお、良いと思ったことはやっていく方がいい。これで、今後の中国との関係が「一変して良くなる」なんてことはあり得ないと思いますが、日本は「だからこそ」やる。むしろ「救援させていただく」という思いでやっていく。やるからには、それくらいの念を入れてやる。これが、日本が古来から持っているはずの「凄み」だと思うから。
これから、このような大災害が世界的に多発すると言われています。もしそうであるならば、日本の役割はさらに大きくなるはずです。救助活動、救援物資の提供・空輸、復旧活動、医療活動、技術提供・・・。特に復旧活動における住宅、道路、橋、土木等の整備には時間とお金と技術が要ります。また、荒れた田畑の再生や飲み水の浄化等のバイオ・ナノテク技術、伝染病を起こさないための医療技術等も提供しなければなりません。そのような貢献を可能とするためには、日本が国として「守るべきもの」、「育てるべきもの」を選択し(特に建設業界!)、そこに投資をしていくことが急がれます(今は、そのためのビジョンがないと思います)。
今年に入ってからというもの、日々の新聞やニュースのトップは、原油高、食料問題、鳥インフルエンザ、サイクロン、大地震、地球温暖化、生態系・・・。すべて自然界における現象です。ここまで原油価格が上がってくると、いよいよ化石燃料からの脱却が現実味を帯びてきます。ここまで食糧問題が切迫してくると、いよいよ減反政策の見直しが現実味を帯びてきます。つまり、随分前から、賢明な識者が危機感を持って訴え続けてきたことが、ようやく現実として理解される時代になってきた。もう遅いのか。いや、そうではないと思います。「気づいた時が、魂元年」・・・何でも、気づいた時がベストな時。遅すぎることも、早すぎることも無い。だから、日本も世界も、政治的な駆け引きをしながらでもいいから、得意技を出し合って協力していけばいい。その切り込み隊長役に日本がなって欲しいなぁと思います。
さて、丸二という会社は、人々が必要とする本物の技術を持っていて、それを社会に提供することを本業としています。そして、その技術が必要とされる時代が、そろそろやって来たようです。もう「とりあえず」の建築はやめよう。本当に根本的な部分に目を向けた建築を提供していこう。そのことだけに力を注いでいこう。地球環境が変化し、人々の意識も変わり始めています。人間は、ひとつのことに対する意識が変化すると、他のものを見る目も変化していきます。となると、建築に対するモノの見方も当然変わってくるでしょう。その時、必要とされる技術や商品を持っていて、世の中のお役に立てるかどうか・・・。私たちには、自信と共に使命感があります。
※CHANGE
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スミス都へ行く(Mr. Smith Goes to Washington)
公開:1939年
製作:コロムビア・スタジオ
監督: フランク・キャプラ
脚本: シドニー・バックマン
撮影: ジョセフ・ウォーカー
音楽: ディミトリ・ティオムキン
出演: ジェームズ・スチュワート
木村拓也主演の政治ドラマ「CHANGE」がヒットしているようですが、このようなストーリーを見ると、古い映画「スミス都へ行く」を思い出します。田舎の青年政治家(若かりし頃のジェームズ・スチュワート)が、恩師の先輩政治家たちの腐敗を知り、それに立ち向かっていくというドラマで、深い問題提起をしながらも、とてもコミカルで楽しい映画でした(ぜひ、お薦めします!)。特にこの青年政治家が、国会で長時間しゃべり続けるシーンは、見ごたえがあったなぁ。たまには、こういう昔の名作を見るのもいいですね。最近の、すぐ人を殺したり、血が流れたり、恐怖心をあおったり、悲劇的な結末を見せたり、無表情・無彩色・無感動の映画やドラマよりも、ずっと楽しいですし、脳や精神にもよい影響があると思います。