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木の建築

8月16日の日本経済新聞に、「木造ファミマ出店」とありました。鋼材価格の上昇に対応して、大手コンビニの「ファミリーマート」が、9月から木造店舗の出店を始めるとのこと。これで建設費がかなり削減できる。確かに単独立地型のコンビ二であれば、木造でも問題はありません。全国のコンビニの売上高が8年連続で減少しているため、各社とも、いかに出店コストを下げるかが鍵のようです。
このような形で、木造建築が改めて見直されてくるのも時代の流れであり、歓迎すべきことではないでしょうか。丸二も様々な工法による建築を行っていますが、これからは木造への回帰が出てくると思います。と同時に、木造では無理な場合は、鉄筋コンクリート造へ集約されてくるはずです。中間にある(安さが特徴だった)鉄骨系は、施工性と居住性の問題が多く、今回の鋼材の高騰をきっかけに減少方向へ行くのではないでしょうか。木造も、コンビニのように「安く仕上げる」ための木造から、「真の自然素材」への回帰のための木造へと、進んで行くと思います。それは、構造材や仕上げ材が天然無垢材で、その他の内装も、自然素材や還元作用のある塗料等で仕上げるものです。きっと、時間を掛けながら、このような住宅・建物が増えてくると思います。
また逆に、どうしても木造では無理なものは、鉄骨では無く、鉄筋コンクリート造になると思います。集合住宅、マンション、賃貸併用住宅、ビル等、(音の問題等で)各戸を明確に分離したい場合や防火地域に建てる場合、あるいは高層建築の場合等、当然鉄筋コンクリート造になります。鉄骨は、音と揺れ、雨漏れに弱いという面があります。ただ、鉄骨は狭小地では威力を発揮します。鉄筋コンクリート造の課題は、住む人の健康です。コンクリートそのままの内装(打ち放し)にすると、住む人の体温を奪うので、健康という観点から見ると、あまり良くありません。ですので、鉄筋コンクリート造の場合は、内装材(ボードやクロス)をしっかりと貼る、できたら天然無垢材を貼ったり、珪藻土を塗る。あるいは、還元作用のある塗料を下地に塗りこむ。このような対策を行えば、問題はありません。木造も鉄筋コンクリート造も、建物の用途や目的で選択していけばいいと思います。
これから木造で作って欲しいと思うのは、学校ですね。子どもたちが多くの時間を過ごす学校が、天然の自然素材でできていて、健康的で、暖かみのあるカラフルな環境だったら、きっともっと学校が楽しくなると思います。不登校も減るかもしれません。今のようなコンクリートの灰色一色の冷たいジャングルの中で勉強しても、情操教育は難しいと思います。ぜひ、耐震力の高い構造設計を行った木造校舎が生まれてくることを期待しています。
※シンプル イズ ベスト
sathi.bmp
ジムノペディ(ベスト・オブ・サティ) 
チッコリーニ(p)
お盆中、ぼんやりと聞いていたCDです。サティのベスト盤。今までサティを聞くことはあまり無かったので、初めてその不思議な世界に身を浸すことが出来ました。瞑想的で浮遊感があり、でもちょっと愉快。なのに暗くない。とてもシンプルでお洒落。すべてを削ぎ落とした後の残った少ない音たちを集めて、センス良く並べてデザインしたような音楽・・・うまく言えないなあ。とにかく、最後のと言うか、最上のと言うか、そういう場所に質素に佇んでいる存在のような印象を受けました。やっと、サティが聞けるようになった・・・。ちょっとした成長を感じることができました!!