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建築医学の可能性

16日の日曜日に、日本建築医学協会主催のシンポジウム「癒しの環境と建築医学」が開催され、丸二もいつものようにブース出展をさせていただきました。今回は参加者が400人を超えたということで、大盛況!!本協会が発足した当時から比べると、本当に時代が変わってきたという印象を強く受けます。
「環境」と「場」が、どれほど人間の心と脳と体に影響を与え、それが人々の健康、人間関係、ビジネス活動を大きく左右しているという現実を知ることにより、真剣に取り組む人が増えてきたのでしょう。まして、今のような経済環境の中では、心と体を常に健康にしておかないと、大変です。国の財政が厳しくなってきたのであれば、医療費の削減も確かに必要です。そのためにも、病気になりにくい環境プログラムを住まいや地域の医療施設にインストールすることは、色々な意味においても急務だと思います。
この日本建築医学協会は、「健康的な住環境を推進する議員連盟」の後援もあり、国の政策に対する道標の役割も担っています。つまり今後は、建築という分野において、国民の健康と財政再建を両立することが可能になってくるのです。これは本当に凄いことだと思います。ただ不要な道路をつくるような「浪費型」ではなく、街や地域の「場」を改善する「創造型」の政策で、人々の健康と景気の浮揚の両方を狙って欲しいと思います。住まいが人を病気にしているという現実から目を背けてはいけません。建設業界としては、耳の痛いこともたくさんあります。でも、そこを切り拓いていくことが、業界のためのみならず、社会全体への貢献につながると思います。
今こそ、勇気を持って取り組む時です。この収縮の時代では、本当に必要なものしか生き残れません。供給者側(建設会社、設計者)の利益やエゴは、もう限界値まで来ています。これからは住む人の健康・安全・幸福の追求です。そういうものに取り組むには、相当の時間とエネルギーが必要です。丸二は15年をかけて、ひとつの答え(=技術)を持つことが出来ました。これが最大の資産でもあります。これからの厳しい時代の中で最も必要とされる心と脳と体の健康を、私たちは「建築」という分野で実現していきます。