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「道」と「力」

今、世の中で起きていることをどのように捉えるべきだろうか・・・とても重要な問いのような気がします。「不景気」とは言うものの、地球環境にとっては歓迎すべき展開ですし、「金融恐慌」とは言うものの、世界全体の富は満ちています(配分が大きく偏っていますが)。このアンバランスを調整するための「今」だとすれば、一時的な混沌を経過した後に、とても良い世の中が待ち構えているような気がしてなりません。もちろん、その混沌こそが現実の問題であり、なかなか厳しいのは言うまでもありません。それでも尚、先行きが暗い混沌よりは、先行きが明るい混沌と思えば、元気もますます出てくるものです。
ただ、これからいろいろなことが調整されてくる日々の中で、私たちは一体何をどうしたらいいのか・・・という問いも同時に出てきます。さてその時は・・・ふと頭に浮かんだのは、「道」という言葉でした。「道」・・・人の道、信じる道、道理・・・と、いろいろありますが、世の中の本質に沿った生き方、考え方と言うことでしょうか。まさに今、人間がエゴに向かう時代に入ってしまいましたが、このような時こそ、「道」を大切にしなければならないと感じます。
最近、岐阜の素晴らしい山林の中で、心から大切に「ヒノキ」を育てている方々とお会いすることができ、自然と共生するというひとつの「道」に、触れることが出来ました。これからの最先端の生き方です。ゆっくりと、時間を掛けて、誠実に。質素に、シンプルに、小さく。今まで私たちが追いかけていたものと正反対の世界。本当の21世紀は、ここにあるのかもしれません。
また、「道」を大切にすると同時に、「力」も必要になってきます。生きる力、前へ進む力、夢を持つ力、信じる力。この「力」の有無が、大きな分かれ道になると感じます。個人も企業も、夢を持って前へ進む力さえあれば、良い世の中に向かうことができるのではないでしょうか。信じる道のド真ん中を、力強く歩む。これ以上の安心、安全は無いと思います。「丸二の時代が来た」という認識は、このような大きな時代の流れの中で、日々確かなものになってきています。ゆっくりと、時間を掛けて、誠実に。質素に、シンプルに、小さく。この根底にあるもの、それは・・・「ありがとうございます」という感謝道です。
※力の出てくる音楽
kurennpera.bmp
ワーグナー ( Richard Wagner )
管弦楽曲集Ⅰ 
クレンペラー&フィルハーモニア管弦楽団
クレンペラーという指揮者は、本当に変人だったようです。でも、自分の音楽を信じて疑わなかった人。演奏は極めて異質で、一般的に薦めるのはちょっと難しいのですが、私は大好きです。このワーグナーの管弦楽曲集も、とてもゆっくりしたテンポで、独特な醒めた空気感を持ちながら、非常に力強いパッション(情熱)と繊細な美しさに満ちています。まさに、「信じる道のド真ん中を、力強く歩む」という感じ。このような「自分の意識こそが全て」という感覚は、混沌を生きる現代人にとって、大きな「力」になると思います。