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魂を振るわせて

バッハ ( Johann Sebastian Bach )
ゴルトベルク変奏曲 ペライア
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最近聞いたCDで、良かった3枚です。一枚目はバッハのゴルトベルク変奏曲(ピアノ:ぺライア)。鍵盤楽器系の曲はあまり聴かないのですが、バッハのゴルトベルク変奏曲は有名なグールド盤を新旧2枚持っていて、曲自体がとても好きです。ぺライアのCDは、ある評論家が推奨していたので、試しに買って聴いてみました。今までグールド(ピアノ)とヴァルヒャ(チェンバロ)の演奏しか耳にしていなかったので、とてもクリアーで新鮮な感じがしました。ピアノ曲で70分以上という大作ですが、バッハの音楽の深さ、楽しさ、幾何学性が心地よく感じられ、最後は厳かな感動に包まれました。バッハの音楽は、やはり人間業とは思えない、天上から降って来たような印象があります。このCDでは、まさにそのような神聖さ、魂の力を感じました。
ベルリオーズ ( Hector Berlioz )
ベルリオーズ:『幻想交響曲』、ドビュッシー:『海』 ミュンシュ&パリ管弦楽団(1967 ステレオ)
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二枚目は、(以前買ったまま、あまり聴いてなかった)ミュンシュ指揮/パリ管弦楽団のベルリオーズ「幻想交響曲」(ライブ)です。ミュンシュ&パリ管弦楽団の「幻想交響曲」は、随分古くからスタジオ録音盤が有名で、私も好きで良く聴いていましたが、この盤はパリ管弦楽団の設立演奏会のライブ録音で、スタジオ録音とはまったく違う、凄まじい迫力&スピード感になっています。多分はじめて聴いた人でも、その異常なほどの違いが分かるのではないでしょうか。指揮者の叫び声(?)も入っていて、一回きりの設立演奏会の持つ特殊性がよく出ています。聴いている方も、ドキドキします。世の中自粛ムードで、なかなか元気が出ない日々が続いていますから、こういう演奏を聴いて、魂に「気合い」を入れるのも良いと思いました。
ベートーヴェン ( Ludwig van Beethoven )
交響曲第9番『合唱』 アーベントロート&ベルリン放送交響楽団(1950)
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三枚目は、ベートーヴェンの第9ですが、今回はドイツのアーベントロートという指揮者の1950年のライブ演奏を聴いてみました。60年前の録音ですから、もちろんモノラル録音ですし、決してきれいな音ではありません。でも、やはりこの頃の本場ドイツの演奏のクオリティと言うか、徹底した音楽に対する命懸けの姿勢というものが伝わって来ます。ベートーヴェンの第9は、もう聴き飽きるくらい聴いていますので、新たな感動も希薄になっていましたが、このアーベントロートの指揮で聴くと、他の演奏とは違うベートーヴェンの魂(のようなもの)を感じます。今の時代もいろいろと大変ですが、ベートーヴェンの時代も、アーベントロートの時代は、もっともっと大変だったと思います。
魂と言えば、先日古くなったBSアンテナを交換する際、確認のために画面に映っていたメジャーリーグの試合を目にしたら、そこに松井秀喜選手の姿を見つけました。ヤンキーズの時とは違う色のユニフォームを来ていて、今までとは違うイメージを感じましたが、いろいろなことがありながらも淡々と、自然体で野球に取り組んでいる姿勢に、とても共感を持ちました。数字だけをみると、必ずしもベストな状態ではないと思いますし、イチローの実績に比べると評価は低いのかも知れません。でも、そこにはやはり特別な存在感があります。前のブログに書いた三浦カズ選手にも感じた、何か温かいもの、おおらかさ、(人間としての)器の大きさが有るように思います。技術とか手法よりも大切な、大きな魂のようなもの・・・。あまり多くを語らない中に秘めたもの・・・。松井選手のような人は、野球を終えた後も、きっと何かやってくれると思います。
今、人それぞれの魂が振るえ始めていると思います。その振動エネルギーを束にして、何とか良い方向へ向けて行きたいものです。大きな変革や難局は、見方を180度変えると、「超ウルトラ大チャンス」でもありますので、この動き出した魂の力をさらに拡大していくことだと思います。確かに世間は自粛ムードで、なかなか新しい動きを出しにくい状況にあるとは思いますが、でもそのような時だからこそ、自らの魂を揺さぶり、その振動力を持って、(今まで不可能だと思っていた)大きな障害を超えて行くことができると思います。そう思えば思うほど、「超ウルトラ大チャンス」の到来だと思います。