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「今」を楽しく

あっと言う間に12月になり、あと少しで、2011年の年の瀬を迎えます。今年は本当に大変な一年となりました。時代の変化を予感・予測しながらも、実際にそれが現実化して来ると、人間はやはり慌てて、狼狽し、動転し、不安と恐れを感じるものです。明治維新の時よりも、今回の方が段違いで大規模な改革になるようです。そうなるといくら歴史の教科書を読んでも、何一つ参考になるものは無く、また多くの識者がたくさんの本を書いていますが、結局、未経験の領域についての個人的な想像でしかありません。行きつくところは、自分自身の心の持ち様ではないかと思います。
復興需要とは言いながら、それは永続的なものでは無く、収益第一より貢献第一で臨むべきものですし、福島第一原発の様子も、最近何かおかしいらしく、事故はさらに進行しているのかもしれません。ヨーロッパやアメリカの経済危機も、もう乗り越える次元を遥かに超えているように見えます。日本も財政問題を抱えていますが、相対的には、国民性、経済力、技術力、歴史のどれをとっても、まだまだ強いものがあると思います。日本が安定していないと、世界が持たないのも事実です。
そのような中で発生した3.11の大震災は、一体どのような意味があるのでしょうか。いずれにしても、今までのシステムは終わり、まったく新しい世の中が生まれて来ると感じます。その世界では、今までのような虚業(実体のないマネーゲーム)が無くなり、生きて行くために絶対的に必要な実業(衣食住)だけが残ると言われています。それは、農業や林業であり、食べもの、衣服、住む場所であり、日々の日常生活をより健康的に、もっと豊かにするための新技術や精神科学です。
そうなると、現在の経済や世の中を牛耳っている「虚業」と、苦しみながらも薄利で努力している「実業」の主従関係が逆転するのではないでしょうか。お米や野菜をつくる人、山や自然を守っている人、良心的な「衣食住関連」を提供している人、(人々の生活を守るために)健康・エコ・バイオ等の新技術を一生懸命世に出している人などが、もっと豊かになり、尊敬される社会が生まれて来ると思います。この豊かな日本の国土で、美味しい農産物や美しい山々を育てながら、その自然の恩恵に感謝して、それぞれが(得意なもので)世に中に貢献し合う「互助の仕組み」が、きっと生まれて来るのではないかと。
そのようにして、2011年が終わり、2012年が始まります。今が苦しくても、新しい世界で花開く人がいると同時に、今が良くても、新しい世界で苦しむ人も出て来ると思います。最後は、自分自身の心の持ち様です。このような明治維新を超える大転換を経験するために、自ら望んで生まれてきた訳ですから、その瞬間、瞬間を楽しんで行きたいと思います。本当に、未来はどうなるのかは、誰にも分からないのです。決めつけてはいけません。だから、「今」を楽しく、明るく、ワクワクして行くことで、(自分自身の)良き未来を造ることができると思います。
今を不安に思えば、あるいは何か(外側のもの)に依存しているばかりでは、(来るはずの)良き未来も離れて行くかもしれません。自分自身の内側で、物の道理を理解し、それに則って最善を生き、その上で大自然(他力)に生かしていただくことだと思います。人間は結局のところ、自分だけ(人間だけ)では生きて行けないものです。いつだって大自然に生かされて生きています。空気が無ければ、全人類、即死です。そういう意味で他力が必要です。
でもその「他力」と共に生きることを、「自力」でやらなければなりません。そこを他者に依存しては、ダメだと思います。自らの日々の日常生活(経済活動)の様々な経験を通じて、自らの心を自力で磨き、鍛え、そして生き方を修正し、その上で、あとは自然界(他力)へ感謝し、生かされていることの認識を持つことだと思います。そうなると、「苦しいこと」が最高のプレゼントと分かります。自力を付けるための大切なメニューの一つと分かります。メニューはこなせば良いだけです。こなせば自力が付きます。こなせないメニューは出てきません(安心です)。私たちは、自力を付けるために生まれて来ているのですから、超ハッピーなことです。
このように、自らの精神革命こそが、今回の大変革の要ではないかと思います。これから世の中がどのような形体に変わろうとも、自分自身の内側さえできていれば、何も関係は無く、良き未来を造ることになると思います。3.11は、外形的には、経済や社会という外側のことの問題として見えましたが、本質的には、一人ひとりの心の内側への警笛だったように感じます。だから、そこを理解し、「今」に感謝をして、「楽しめる人」の勝ちとなるのでしょう。
丸二も、おかげさまで、今年も大変多くの工事をいただくことが出来ました。創立以来、初の受注件数1,000件を突破したのです。皆様に心から感謝いたします。「衣食住」の一角を担う職業として、その責任の重さを認識すると共に、次の新時代をリードする会社として、常に楽しく、新しいことへの挑戦をして行きたいと思います。いつも、ありがとう御座位ます。