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待つ

もうすぐ3.11から一年です。あの日から、日本と世界は大きく変わり始めました。否、変わり始めたのは、実際にはもっと前からのことで(1995年の阪神淡路大震災からとも言われています)、誰の目から見てもはっきり分かる形となったのが3.11だったと思います。これからの大きな変化を避けることは、誰にもできないのでしょう。ならば、できるだけ早く、自ら変化していく方が、一番の安全策のような気がします(先手必勝)。生き方や考え方を変えたり、会社の経営方針を変えたり、生活習慣を変えたり・・・。
でも、それらを早めに始めると、周りとの激しいギャップが生じるので、実は大変なことです。成果や結果にもなかなか付いてきません。むしろ、何もしないより苦しくなります。でも後からやってくる時代の大波に飲まれるのに比べれば、とても軽い苦労で終わるでしょう(それは、後になってから分かることですが・・・)。このように、大難を小難に変えるには、逆に自ら急いで「難」「苦労」「難しい道」「まわり道」へ向かうことだと思います。だから、今すでに、前向きに生きながらも(=変化しながらも)苦労をしている人(会社)は、その先陣を切っているとも言えます。誰よりも早く、次の新しい時代へ一番乗りです。
例えば、スーパーのレジで、辛抱強く待てない人がいます。隣のレジの方が早そうだと思えば、列を変わり、またその隣へと変わり、結局最初に並んでいたレジにいれば良かったということになります。このような時代の大掛かりな変化の時は、道を決めて、最善を尽くして、辛抱強く「待つ」以外にありません。道とは、「今」の時代の道ではなく、「次」の時代の道です。だから、次の時代が来るまでは、厳しい道(なかなか進まないレジ)です。でも、その道を行く決心をして、その上で出来ることをやって、あとは信じて待つ。そうすれば、他のレジが突然閉鎖され、自分の並んでいるレジだけが一気に開かれる時がやって来ます。このような精神的なタフさを試されているのが「今」ではないでしょうか。
「次」の時代とは、本当に世のため、人のため、自然のために成る生き方や、商品や、サービスを創造していく時代だと思います。それらに(本気で)挑戦している人(会社)は、まだまだ世に出ていない状況だと思いますが、そろそろ水平線に顔を出してくるのではないでしょうか。そのような期待が出てきました。3.11によって、多くの人々が気づき、(なかなか開かない)次の時代へのレジへ並ぶ様になれば、日本の再生は早くなると思います。そんなに多くの人が並んでいれば、店長さんも慌てて、そのレジに多くのスタッフさんを投入するでしょうから。