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終戦の日

昨日(8月15日)は終戦記念日でした。68年前の昨日の正午、昭和天皇の玉音放送が流れました。そして日本は負けました。当時の国民は、それをどのように聞いたのでしょうか。今の私たちには想像もつかないことです。今年の夏は異常な暑さで、連日各地で40度以上を観測しておりますが、あの戦争で焼かれた町の熱さに比べれば、まだまだ恵まれていると思います。私たちは、自国を敵国に占領された時の恐怖(覚悟)など、絶対に分からないでしょう。ところがその後の日本は(神懸かり的な)経済発展を遂げ、平和な国に成りました。敗戦国にも関わらず・・・です。この奇跡に対しての感謝の思いを(今を生きる)私たちは本当に持ち合わせているのだろうか。今こそ、この平和な日本を築き上げた先人達と御先祖様への感謝と追悼(供養)の思いが大切なのだと感じました。
8月15日は大いなる転換点と成った日です。もし昭和天皇がご自身の生命を惜しんでいたならば、8月15日以降も戦争は続いていたでしょう。その時は、今の日本の繁栄は無かったはずです。平和も無かったはずです。もちろん、戦争を回避できなかったという無念さはあります。けれども(いつの世も)「今」という現実を生きる中で、最善を尽くす以外に道はありません。皆、懸命に「今」を生き抜きました。私たちは(幸い)歴史から学ぶことできます。未来の日本を救った8月15日を思い出しながら、今度は私たちが国の未来を決める番です。
一方、エジプトの騒乱では、死者が500人を超えたそうです。このような不毛の戦いからは何も生まれないと、私たちは過去の戦争から学びました。けれども外部からの攻撃を防ぐ意識も同時に必要です。そのバランスの位置について、現在様々な意見がぶつかり合っていると思います。でもそれは戦術(方法論)であって、「日本の平和と繁栄を実現する」という戦略(目的)においては(確かに明確では無いですが)共認されていると思います。この現実世界は必ず(矛盾し合う)2つの力が働いています。だから難しいし、なかなか答えが出ない。けれども答えを出さなければ前へ進まない。そのような葛藤の中においても、「日本の平和と繁栄を実現する」という強い意志が(みんなの中に)存在すれば、日本は必ず良き方向へ行くと信じます。日本と言う国が立派に成長したところを(先人達に)見せてあげたいと思います。
その為には、私たち日本人一人ひとりの意識の向上が必要だと思います。先日のニュースでは、富士山のゴミの増加に対する報道がありました。世界遺産に登録されたことで、登山者が増えたからだそうです。世界遺産に成ったのも、登山者が増えたのも、そしてゴミが増えたのも、全て人間側の都合です。大自然(富士山)側への配慮(畏敬の念)は、そこにはありません。街を歩いていても、タバコのポイ捨てや空き缶等のゴミが目に付きます。世界的に見れば、確かにキレイな方だと思いますが、日本人だったらもっと良くできるはず・・・と思います。次に使う人のことを考えて、キレイにしておくという日本人の美意識が失われると、この日本を守っている(目には見えない)「何か」が離れて行ってしまう様な気がするのです。家や職場をキレイにすることは、運気を上げる上で非常に大切なことですが、同時に戦争(戦い)を起こさない為の抑止にも成っていたと感じるのです。飛躍した考えかもしれませんが、でも全てはつながっています。
昨日は(午後から)千葉方面に用事があり、車で出掛けました。帰りがちょうど夕日に向かって走る時間帯だったので、サングラスを掛けて運転し、薄いヴェールの雲の向こう側に滲む美しい太陽を目指しました。この光に照らされていること自体が、本当は奇跡的なことなのに、私たちはついそのことを忘れてしまいます。私は太陽を見ると、映画館を思い出します。スクリーンに映像を映し出せるのは、映写機の光源が在るからです。私たちは、自分自身の人生と言う映画を自ら脚本・監督し、その映画の中で生きようとしています。けれども、その人生(光の粒子)を映し出している光源をつい忘れてしまいます。まるで太陽の存在を忘れてしまう様に。その光源とは、自分自身の良心ではないでしょうか。自分自身の良心が光源と成り、自身の人生を白い壁に投影しているのではないでしょうか。だから人生を創り出しているのは(他の誰でも無い)自分自身だと思うのです。
光源の存在を忘れて、白い壁に映る映像を変えようとしても、なかなか上手く行きません。それはただの白い壁に過ぎないのだから。私たちは太陽を見る時、同時に自身の心を見ています。その心(光源)を美しく磨くことで、映写される映画はもっと美しく成るに違いありません。戦争も平和も、誰かが造るものではなく、自分自身の問題ではないでしょうか。平和な人生を送るには、それに相応しい光源を発すること。外側に求めるのではなく、内側に答えはある。8月15日は、日本人にとって極めて重要な日です。日頃は忘れてしまっても、この日だけは自分の心の中に「平和」を映し出すこと。目の前の太陽に「ありがとうございます」と感謝しながら、(それに比べて)自分自身の至らなさがとても恥ずかしいのですが、それでも(少しでも)良き光源に成れるよう、もっと平和な世界が実現するよう、自身の中身を磨き続けようと思います。