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戦争と平和

9月に入ってすぐ、北朝鮮による核実験が行われましたが、まさに自宅の隣で核兵器が製造され、その銃口が我が家の方向へ向いている現実に(あらためて)背筋が凍る思いがしました。相手が同じ日本人であれば、馬鹿な真似はしないだろうと静観も出来ますが、実際はそうではありません。政府としては、常に最悪の想定に基づく現実的な準備を行いつつも、そうは成らない為の外交努力を行っているはずです。私たち国民一人ひとりも、同様の防衛意識を持ちながら、日本国内の(それでも他国に比べれば)平和な毎日に感謝を送りたいと思います。
今思えば、日本の<昭和>とは「戦争」と「経済発展」の時代であり、<平成>とは「平和」と「経済収縮」の時代だった様です。天皇陛下の生前退位が実現と成ると、もうすぐ「平成」も終わりを告げます。この「平成」という元号には(文字通り)「平和に成るように」との国魂の念が強く込められていたと思いますが、そのおかげで戦後70年以上、私たちは戦争の無い(奇跡的な)時代を生き続けています。そして今後も平和を維持して行くためには、近隣諸国との緊迫した情勢に対する現実的な対応と共に、平和への念を(私たち国民が)更に一層強く持ち続けて行くしかないと思います。ニュース等で天皇陛下のお姿を見る度に、心が震えます。唯、国民の平和への一念のみを感じるからです。
今の日本にとって一番大事なことは、もっと個人個人が、この平和な毎日への感謝の思いを(強く)持つことではないかと感じます。平和とはまさに奇跡的な現象です。実際の現実は、個人と個人との間でさえ、日々争い事が絶えない世の中です。今日のニュースでも、また新たな事件が報道されているでしょう。家族や知人友人との間柄でも、何かしらの不平不満があるはずですが、実はそれも(ある種の)心理的な戦争の1つです。極端に言えば、デモ運動も一種の戦争ではないでしょうか。つまり私たちは(知らず知らずの内に)心の中で戦争を始めているのかも知れません。自己の正義のために、毎日毎日、他人(または自分)を相手に、心の中で攻撃を繰り返している。そしてそのエネルギーの集合体が本当の戦争と化してしまう。あるいは、自分自身の心(自らの命)への攻撃と成ってしまう・・・。いずれにしても、全て戦争の1つ1つです。
真の平和とは、常に自らの心を穏やかにして、鎮めて行くことなのでしょう。だからこそ非常に難しい・・・。けれども、そうと気づくことさえ出来れば、人間は(少しずつ)変わり始めると思います。昭和時代から平成時代を経て、私たち日本人は、地球上で一番「気づくことのできる場所」に居るような気がします。だからこそ、この戦後70年以上の平和への感謝の思いを持って、この日々を懸命に生きて行きたいと思います。