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平和への祈り

世の中コロナ一色ですが、実際には、コロナ以外の大きな現実世界の方も日々動いています。レバノンの爆発事故で発生したキノコ雲は、(広島・長崎の)原爆を想起させ、何か不穏な空気を感じさせます。現在、各国の首脳は自国内のコロナ対策に全てを奪われてしまっている様ですが、その虚を衝いて、何かを起こそうとする国が居てもおかしくありません。日本は他国から見て、非常に魅力的な国だと思います。新型コロナウイルスによる死者数も、なぜか他国に比べて、桁違いに少ないという不思議さです。しかも、決してガードの強い国ではありません。そのような国を守るためには、昼夜を問わない懸命な外交努力の継続が必要です。今の政府は、新型コロナウイルス対応と緊迫している外交対応の相当な激務の渦中にあると想像できます。
外交上の交渉事は、当事者以外には見えない(明かされない)宿命を持っているため、私たちからは「何もやっていない」様に映ります。しかも、何かしらの結果(真実)が出るのに相当な時間を要します。けれども、(だからと言って)このような交渉事を軽視していたとすれば、現在の平和な日本は(とっくに)存在していなかったでしょう。戦後の日本の永続的な外交努力は、右往左往しながらも、「中庸のバランス」と「清濁併せ呑む柔軟さ」で、なんとか無難に乗り越えて来ているとも考えられます。今の日本も、大変なコロナ禍にも関わらず、相対的に死者数は少なく、食べるものも十分にあり、銃が不要な安全社会です。戦時中に比べれば、それだけでも本当にありがたい、感謝すべきことです。
昨日のNHKニュースで、「コロナ終息後に行きたい国のトップは日本」との調査報告がありました。世界の中で(相対的に)日本が一番安心、安全、清潔だからとのことです。世界の人々は正直で、正しい実情を把握していると感じます。調査の詳細を見れば、トップは日本の46%で、2位の国(22%)を大きく引き離し、日本の圧勝でした。これは日本人として非常に嬉しいことです。今回のウイルスは確かに大きな試練の1つと成りますが、戦後の日本を造り上げた先人たちの意思を受け継ぎ、今を生きる私たちが、この大きな山を乗り越えて行くことによって、日本が(今まで以上に)素晴らしい国に成る機会(チャンス)に成るのではと、大いに期待しています。
さて、日本の8月は終戦の月です。先日のレバノンのキノコ雲を見て、私たちの脳裏には、広島と長崎が思い浮かびました。二度のあのような悲劇が起きないように、あらためて戦争の記憶を忘れないで行くことが大事だと感じます。そのためにも、「中庸のバランス」と「清濁併せ呑む柔軟さ」で、日本の平和の永続を心から願いたいと思います。その一方、地球環境の激変による自然災害の加速は、待った無しの状態と思われます。丸二としては(いかなる災害に対しても)「ビクともしない」建物造りとリフォームに全力投球して参ります。
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※ロシア映画「草原の実験」(2014年)
旧ソ連のどこかの草原に暮らす父と娘の日常と、そこからは想像もできない結末。「草原の実験」というタイトルから想起される「何か」の正体は最後に分かるのですが、それは広島・長崎へとつながり、日本人の慰霊の魂とも重なり合うものでした。全編セリフなしの実験的映画であり、とにかく映像が美しい。詩的で静寂の「心象スケッチ」でした。監督はロシアのアレクサンドル・コット氏(47歳)。非常にユニークな作品です。