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「200年住宅」と丸二

国土交通省が普及促進する「200年住宅」は、2008年秋の施行を目指し、その認定基準は、①数世代にわたって使用できる耐久性のある構造躯体を持つ②大地震後も必要な補修で継続使用できる③耐用年数の短い内装・設備は点検、補修が容易にできる④居住者のライフスタイルの変化に応じて間取り変更ができる、の4点で、「良質な住宅を供給できないメーカーは淘汰されていく」とするものです。
故に、「今は良質な住宅が供給されていない」という裏返しの事実が浮かび上がってきます。住宅が完成した当時は、確かに見た目も素晴らしく、極めて良質です。しかしながら、時が経つにつれて、住む人にとっても、社会・環境にとっても、だんだんと「やっかいな存在」に変わっていきます。そして、ある一定期間を過ぎると、どうしても建て直しをしなければならない現実に直面する・・・。この「一定期間」を、もっと長くしない限り、「良質な住宅」とは呼べないだろう・・・。これが、「200年住宅」の考え方であり、私たちが、もうすでに、15年前から提案し続けている取り組みです。
①と②の、耐久性が高く、地震に強い構造躯体は、「ルネス(逆梁)工法」、「外断熱工法」、「パワー・コンクリート工法」の組み合わせで、すでに実現しています。③の、内装・設備の点検、補修は、「ルネス(逆梁)工法」の最も得意とするところです。メンテナンスの手間と費用を軽減するには、深さ60cmの床下空間が必要です。④の、間取り変更の自由度も、、「ルネス(逆梁)工法」で解決です。水まわりの移動や、間仕切りの位置変更等の問題も、クリアーしています。また、スケルトン(構造躯体部分)とインフィル(内装部分)の境界線を明確にする「外断熱工法」も、それに一役買っています。
「200年住宅」を実現する基礎的技術は、すでに有るということです(丸二のオンリーワン技術です)。今後、それらを求める意識が高まれば、日本中の住宅は、欧米並み(以上)の寿命を獲得するでしょう。それは当然、住宅を建てる方のみならず、地球環境にとっても喜ばしいことです。ただ唯一、困ってしまうのが、住宅・建設業界です。良質な住宅が増えて、建替え需要が減れば、事業的には厳しくなります。ここが、あらゆる業界に共通して存在するタブーであり、壁ではないでしょうか。
この「壁」を乗り越える先に、新しい風景が見えるはず。私たちは、勇気を持って、本当に人や自然に喜ばれる建築を普及して行きたいと願いつつ、日々1mmの前進をしています。