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基礎づくり、自分づくり

丸二では、毎月1回、社員(長期)教育の一環として、「人づくりのための勉強会」を行っています。目的は、道理を理解すること、その一点です。モノゴトの道理を理解していない人間ばかりになると、今のような世の中になってしまうという意味において、私たちは良い見本の中で生かされているのかもしれません。だから、毎日が勉強です。道理や原理原則を学べば学ぶほど、「分かっていたようで、分かっていない自分自身」に気づきます。いかに勝手な解釈をしていたか、いかに自分に都合の良い生き方をしていたかと。
道理を別の言葉で言うと、法律だと思います。道理を知らないということを、建築業界に例えてみると、建築基準法を知らずに、家を建ててしまうようなものです(実際には有り得ない話ですが・・・)。完成した素晴らしい家、素晴らしいデザイン、素晴らしい素材、そして幸福で豊かな生活。でもある日、役所の方が訪れて、取り壊し命令が下ります。「建築基準法の確認申請を提出していないので、認められません」と。家は壊され、人生も壊れる・・・。
「知らなかった」では済まされない。法律を知らなくても、法を犯せば罰せられる。「知らなかったので、以後気をつけます」は通らない。これは、誰にでも理解できます。だから、モノゴトの道理や原理原則も、知らないよりは知っておいた方がいいのでは・・・と思います。また(先ほどの例で)、建築基準法をちゃんと知っていて、確認申請をきっちり提出したからといって、素晴らしい家になるとも限りません。基準法を満たしていても、本当に良い技術を身につけて、良い素材で、丁寧に造らない限り、立派な家は完成しないでしょう。だから、道理の理解に加えて、自分自身の努力や行動、つまり力量も大切です。
私たちは、道理や原理原則という基礎をじっくりと築きながら、その上に、努力や行動によって立派な家(=人生)を建てていこう。その考え方は、社員さん一人ひとりの長い長い人生にとっても、きっと大切な基礎になるに違いない。道理を学ぶという作業は、実際、あまり面白おかしいものではありません。つい、「な~んだ、そんなの知ってるよ。当たり前じゃない」って、思ってしまうような事も多々あります。でも、「それでは、その通りの生き方をしていますか」「その通りの心掛けをしていますか」「いざとなった時、守れますか」などと言われてしまうと、「はい、う~ん、ムニャムニャムニャ・・・」となってしまうものです。私も、そうでした。
冷凍ぎょうざの毒物混入が世間を騒がせていますが、結局、製造者の心の問題です。この「心の問題」を取り扱わない限り、企業も社会も、いつか壊れる・・・そういう強い危惧を持っています。丸二の勉強会も、まだ始まって約1年ですが、本当に少しずつ、1mmずつ、一歩一歩、歩みを進めています。こういうことは、焦らなくていい。ただ、1mmずつ前進さえしていけば。