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世界一の野球を

松井選手の大活躍で、ヤンキーズがワールドシリーズを制し、松井選手自身もMVPに輝きました。本当におめでとうございます!松井選手は7年前に巨人を退団して、メジャーリーグに行ったわけですが、もしそのまま巨人に居れば、今でも四番打者で平穏かつ安泰な選手生活を送っていたでしょう。それなのに、「巨人の四番」という最高級ブランドを自ら捨てて、あえて茨の道を選んだところに、独特な美学を感じていました。
それでもやはり、メジャーは厳しいんですね。松井選手にとっては、イチローの活躍の影に隠れてしまった7年間だったと思います、WBCにも参加せず、怪我もあり、いろいろと精神的にも苦しかったのではないでしょうか。でも、このワールドシリーズでは日本人選手として大活躍し、とうとう世界一を経験することができました。いわば、野球界の最高峰を手にしたわけですよね。本当に、これまでの苦労の賜物だと思います。
考えてみると、イチロー選手の凄さと松井選手の凄さは、何かが違います。打ち方や体格のイメージもありますが、イチロー選手は「個・ミクロ」を求め、松井選手は「全体・マクロ」を求めているように感じます。どちらがいいのか、悪いのかは判りませんが、案外松井選手の大局観的な生き方は、私たち普通人にとっても、大いに参考になるような気がします。苦しくても、諦めずに努力する。そうすれば、長い目で見て、きっと結果は付いてくる。細かいことは気にせず、世間に惑わされず、人や環境と調和しながら、謙虚に自然体で生きる。松井選手がそういう信条を持っているかどうかは全く知りませんが、多分そうではないかと感じます。
「個」を磨き上げるイチロー選手と、「全体」に貢献する松井選手。不思議と、所属しているチームの強さもそれに呼応していますね。二人とも個性的で、面白い。それぞれが力を発揮した一年。WBCで始まりワールドシリーズで終わる。日本人の素晴らしさが全開したメジャーリーグでした。
ただ・・・、アメリカの威信、ドルの強さがどうもおかしくなってきたので、今後のメジャーリーグをはじめ、アメリカの行く末には暗雲が立ち込めていると思います。イチロー選手も松井選手も、そろそろ日本に帰ってきて、本場仕込のベースボールを日本で確立してはどうでしょうか。今、日本の政治や経済は確かに大変な状況ですが、政権交代が可能な環境が整い、いろいろな大混乱を経ながらも、世界の雛形としての新しい日本の姿がいずれ見えてくると思います(相当、先のことかもしれませんが・・・)。
その時は、環境、健康、農業、林業、景観、代替医療、ナノテク、バイオ、クリーンエネルギー等がリーディング産業になっていて、それぞれの分野において、日本が世界をリードしているはずです。その中にきっと、夢とか感動、喜びを味わうことのできる世界一の野球があってもいい。その礎を、この二人にぜひ造って欲しいです。