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9から0へ

師走に入って、いつものように、何となく慌しく感じられる年末が近づいてきました。一年間の整理と新年への展望等が交錯しながら、ひとつの大きな区切りを超えていく瞬間が大晦日であり、あるいは元旦ではないかと思います。自然科学的に言っても、地球が太陽のまわりを一周して戻ってくるわけですので、実はとても巨大な出来事のような気がします。もし何かの都合で、この天体の運営システムがちょっと故障してしまい、復旧に時間が掛かり、大晦日までに地球が元の位置に戻らなかったら・・・大変ですね。でも、ちゃんと戻ってくる。人間が管理している鉄道とは、システムのレベルが雲泥の差です。
ただ、これからも永遠にそうなのかと言うと・・・実際、分からないのではないかと思います。今、「2012」という映画が公開されていますが、マヤ暦が2012年12月21日までしか書かれていないということもあり、以前から様々な憶測や予測が出ているのは事実です。昨今の地球温暖化に対する緊急対策も、そのような背景が影響しているはずです。しかしながら、本当に映画「2012」のような、地殻の大変動が突然起こるとも思えず、多分きっと・・・少しずつ・・・何かが(大きく)変わっていくのでしょう。
そう考えると、これからの経済や自然界の大変化は、誰もが未体験ゾーンに入るようなもので、確かな予測もできないでしょうし、具体的な特効薬も出てこないでしょう。だから、いつか誰かが守ってくれるという幻想から、いち早く脱却して、自らを救い、他者をも救える自分自身を確立するしかないと思います。そのためには、やはり、心を磨くことしかありません。そして、「環境+衣(医)食住」の改善です。
バブル時代を経て、様々な新しいビジネスやカテゴリーが生まれてきましたが、これからは、本当に人間にとって必要なものしか生き残れない時代になると思います。それは・・・自然環境を守ることと、「衣(医)食住」を改善していくことに関わることです。つまり、この素晴らしい自然の中で、人間が幸福に生きていくための本質に肉薄していく分野ではないかと感じます。
人間は、体に良い服を着て、体に良いものを食べて、体に良い環境に暮らし、体に良い医療を受けられれば、まず外側は整います。そのために、豊かな自然環境も必要です。と同時に、心を磨き、脳を開発し、徳を積み、最善を生きるというような内側を整えることも、同時に重要です。丸二は、主に、「体に良い環境に暮らす」という部分にコミットメントしていますが、私たち一人ひとりも、内面を鍛えることを意識し、実践をしていかなければいけません。
このような方向性の中で、少しでも次の新しい時代に相応しい人造り、会社造りができるよう、(まだまだ未熟で発展途上ではありますが・・・)丸二は挑戦を続けています。それは、私たち一人ひとりが、自立して、他者のために貢献できる人間になるためです。そのような人間が、これから数多く増えることを促すために、社会も、経済も、自然環境も大きく変化しているはずです。だから、決して人類が困るようなことが突然起こることは無いでしょうし、むしろ、そのことに気づくための多くのシグナルが出されているのではないかと思うのです。
さて、年末と言えば、「第9」ですが、クラシック・ファンの私にとっての第9は、有名なベートーヴェンの第9「合唱」ではなく、マーラーとブルックナーの第9です。ベートーヴェンの第9を「人類」としたら、マーラーの第9は「精神」、ブルックナーの第9は「宇宙」という感じですね。マーラーもブルックナーも、ベートーヴェンと同じく、完成された交響曲は第9までしか書けませんでした。このように、多くの作曲家が「9」という数字で最後を迎えたわけですが、そういえば、今年は「2009」です。そして、来年は「2010」です。多分、新しい時代の始まりだと思います。年末は、マーラーとブルックナーの第9でも聴きながら、大いなる感謝の心を持って、一年間の地球一周旅行(?)の無事帰還と、新しい時代の誕生を夢見ようと思います。ちなみに私が好きな盤は、マーラー第9(ワルター/コロンビア響)、ブルックナー第9(ヨッフム/ミュンヘン・フィル)です。