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未知への挑戦

今回の大震災の発生以降、さすがに好きなクラシック音楽をゆっくり聞く心境にはなれませんでした。それでもTVで繰り返し流れる「エー・シー」の音が少々気に障るようになり、(感謝と祈りの思いを込めて)いくつかのCDを手に取りました。ところが、どうもベートーヴェン、ブラームス、ワーグナー等の重厚長大で感情移入の濃いものはダメで、バッハやモーツァルトのような天上的な音楽がすっと入って来ました。このようなことはクラシック音楽のみならず、あらゆるジャンル・分野で起こってくるように思います。本当に必要なもの、良質なものが見えてきます。被災地の方々が、ゆっくりと音楽に耳を傾けられる日が来ることを、心から祈ってます。
さて、今回の大震災以降、計画停電や節電が行われていますが、気が付いたのは、街(繁華街や施設内)の照明が少々暗くなっても、全く支障が無いということです。逆に落ち着いた雰囲気で、仮に電力が回復しても、このままでいいのではと感じます。このような街の風景・・・そういえば、ヨーロッパに行った時のことを思い出します。
向こうはいつでもこのくらいでした(もっと暗いかもしれません)。お店も開いているのかどうか分からない感じで、騒々しいBGMもありません。温かい電球色の明かりの中で、ゆっくりした時間が流れています。街の電気を少なくして、節電ができ、人の心が温まるのなら、それはそれでいいのではと思います。そのようにして原発からも撤退です(原発なしでも十分まかなえるという話も聞きます)。
他にも・・・。電気が無いと動かない電気式のものより、機械式で動かせるものの方が役に立つ。電車や車より自転車がいい。家で家族と過す時間の大切さ。水や空気のありがたみ。一方、今後も長期的に被災地の方々を支援するためには、首都東京が元気になって、経済的に活性化していくことも重要です。とは言え、今までのようなやり方ではダメ。となると・・・これからは、全く新しい生活スタイルに移行しながら、持続可能な経済活動を創造していかなくてはなりません。本日公示された東京都知事選にて、このような視点が入って来るのかどうかも見て行きたいと思います。そして、未知への挑戦を期待します。