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防災時代の建築と加子母ドラマの放映

今年は10月に3つの大型台風が発生し、日本各地に大きな被害をもたらしました。特に伊豆大島は大変な状況と成り、犠牲に成られた方々には、心より御冥福をお祈りいたします。ここ数日、日本列島に近づいていた2つの台風は、かろうじて進路変更があり、上陸は避けられたようです。それでも長時間の大雨の影響は在るのでしょう。また今朝の未明には、福島県沖で大きな地震がありました。あの3.11の余震とのことです。2年以上が経っても、まだ余震が続いている・・・。これからは地震や災害があるたびに、その地域内の原発の具合が重大な確認事項に成ります。そのような社会構造を造り上げてきたのは(他ならぬ)私たち人間の総意の結果ですので、誰の責任と言う発想ではなく、常に危機意識と防災意識を持って、あらゆる機関や地域や国同士が協力して、対応していくことではないかと思います。
世界経済においては、米国のデフォルトは一時的に回避されましたが、根本的な問題が解決した訳ではありません。米国債を大量に保有する日本にとっても大きな火種ですが、相対的に見て、日本という国に対する信用は強く、最も厳しい財政状態にも関わらず、世界経済を支える役目が回って来そうな気がします。中国や韓国という近隣国との関係性は悪化したままですが、米国やプーチン大統領のロシアとは、強固な絆があるように思え、今はそちら側と力を合わせて行くのが自然だと思います。それまでは近隣国に対する緊張感を持って、経済的にも防衛的にも、シビアな対策が重要だと思います。
また来年4月から消費税が8%に成りますが、国民の所得(賃金)が本当に上がってくるのかどうかがポイントだと思います。同時にインフレ傾向が持続していくと成ると、先々の物価上昇を意識して、早めの消費活動も生まれるのでしょう。理屈通り行けば、消費が増え、税収も増え、国も国民もハッピーに成るという図式だと思います。けれども、そのように上手く行くのかどうか・・・。ただ、人間が生きて行く上で絶対的に必要不可欠な「衣(医)食住」の分野は、ますます重要に成って来ると思います。中でも「食」と「住」はその「要」ではないでしょうか。
最近、自然界の動きに数々の異変が起き始めていますので、今後は食糧難が起こるのかもしれません。健全な「食」によって「医」への負担が減ることも考えると、生命と健康のための「食」は最大の関心事です。同時に、3.11や今回の台風被害を見ても分かる通り、「住宅(建物)が人間の生命を守っている」ことに改めて気づかされます。今後もこのような自然災害の増加を想定すると、ますます強固な建物への志向は、先ず何よりも優先されるべき時流に成るのでしょう。ついに家は「夢のマイホーム」時代から、「家族の生命を守る」時代に変化して来たと思います。地震(耐震性能)だけでなく強風、突風、竜巻、津波、水害、液状化、火災、爆発、放射線等に対してどれだけの耐久力があるのかどうか。そういう総合的な視点で、自然の猛威に耐えられる建物に暮らすことが、何よりも優先される時代に成ったと思います。よって、私たち建設会社の役割はますます重要に成って来ました。同時に職人不足等の問題解決も急務です。世の中のニーズに応えられるよう全力投球です。
先週の土日は、「第13回加子母森林ツアー」に(約20名の参加で)行ってきました。本ツアーを始めて5年と成りますが、のべ250人以上の方々を岐阜県加子母の裏木曽の山へお連れしたことに成ります。加子母の山は、伊勢神宮の御遷宮のために使われている「ひのき」の産地で、強度も高く、色も独特のピンク色で、自然の猛威に対抗できる力を有した特別な「ひのき」が育つ森です。加子母の山を管理する加子母森林組合も、日本全国の中で有数の森林組合で、夢の「四世代複層林(4世代のひのきが同じ森に同居すること)」にも取り組んでいます。丸二の建築は、このような日本の精神の中心的存在である「伊勢神宮」をお守りしている、強固な「加子母ひのき」による家造りや、最強固な建築工法である「鉄筋コンクリート造」に「ルネス(逆梁)工法」「外断熱工法」「パワー・コンクリート工法」を付加させて、あるいは建物を強化するリフォーム等で、さらなる安心・安全・快適を実現しています。
時代は移り変わります。時代と共に、建築も変化して行きます。大自然との総和する中で、丸二が取り組み続け来た建築技術が必要な時代に成って来ました。そのような使命感を持って、世の中に貢献して参ります。
※オール加子母ロケのTVドラマ(TBS)が放映されます!
11月11日(月)夜9時から(TBS系列で)特別ドラマ「命~天国のママへ~」が放映されます。10月にオール加子母ロケを行った(加子母を舞台とする)作品ですが、撮影隊と地元加子母とのパイプ役を加子母森林組合の内木組合長が行い、加子母にとっても思い出深い作品に成ったそうです。津川雅彦演じる山守(林業)の家の苗字が「内木」なのですが、これは実際に、代々加子母の山を守ってきた山守の家柄である内木組合長の「内木」から取ったものです。その他、加子母の中にある本当のお話や風習を、内木組合長をはじめ加子母の方々から聞きながら、脚本に活かしたそうですので、加子母文化を体験できるドラマに成っていると思います。主人公も設計事務所の建築士(萩原聖人)で、現在の林業が抱える問題点にも触れていて、まさに私たち丸二・加子母連携事業が意図してきた延長線上に生まれた作品のような気がして成りません。その他、木村多江、矢田亜希子、上條恒彦などが出演しています。木村多江さんも実際に木の伐採を行ったそうです。いろいろな意味で楽しみな作品ですので、ぜひ皆様、ご覧ください!!