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耐震についての考え方

この週末、大型台風と再度の新潟県中越地震で、日本列島は大揺れになりました。国を守るということは、国民の生命を守ることであり、その対象の中に「天災地変」も含まれます。さて、姉歯事件以降、建物の構造計算における耐震強度チェックが強化されて来ましたが、これは建物の構造計算が「建築基準法上問題ない」ことを確認しているものです。しかしながら、本当に大事なのは、日本の建築が向こう100年間、いくつもの地震等を凌ぎながら、残り続けることが出来るかどうか・・・ということです。人間の体で言うところの「自然治癒力」を高めておかないと、いくら「抗生物質」という特殊な薬でその場の症状を抑えても、真の解決にはなりません。このような事件が起きたことを良い機会として、建物の自然治癒力を高める根本的な対策も必要と思います。そのためにも、日本の都市や建築を支えている「コンクリート」の品質に、まず目を向けなければなりません。「コンクリートが危ない」と言われながら、実際は何も変わっていないところに、現在の耐震問題の本質はあると思います。国民の生命や都市の機能を守るために、コンクリートに対する考え方を整備する必要があると感じます。そうすれば、耐震のために取り付ける特殊な技術も不要となり、純粋に、構造体のみで、耐久性能を保持することが可能と思います。丸二がコツコツ取り組んでいる「パワー・コンクリート工法」も、その考え方を実現するためのひとつの形と言えます。