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建築革命と幸福感

先週の10月8日、おかげさまで丸二は、創立57周年(58年目)を迎えることができました。これも永年にわたるお客様並びに関係各位皆様のご愛顧の賜物と、心から感謝いたします。本当にありがとうございます。
また、私が先代より事業継承をしてから数えると、この日でちょうど丸13年となります。その間、時代の急激な変化の中で、本当にいろいろな経験をさせていただいていますが、今になって、つくづく「幸せだなあ」と感じています。
「こんな経験が出来た。こんなことが解った。こうしたらダメなんだ。こうしたらきっとうまくいく」・・・このような多くの気づきの連続の中で、生きていくための智慧(=無形の財産)を日々習得することができているからです。これほどの価値と喜びは、きっと他には無いでしょう。
私が思うに、建築はまだまだ未開の産業で、本当に進化発展するのは、まさにこれからではないかと思います。都会の中で、ビルやマンションを建てるにあたり、「ルネス工法」あるいは「外断熱工法」等がどんどん普及していけば、建築がそもそも持っている潜在能力が、今までの数倍以上に拡大していくはずです。
日本という土地(=空間)が小さな地域・場所において、いかに空間を有効活用し、それを大切に維持し、かつ快適な環境にしていくという取り組みは、国としても個人としても、極めて重要なことではないかと思います。しかもその問題を、建築の技術によって解決することができたのであれば、まさに「建築革命」の到来です。
「ルネス工法」あるいは「外断熱工法」を先駆けて取り入れられた、多くのお客様の建物を日々施工させていただきながら、私たちは、このような新しい建築の「文化的・歴史的価値」というものを(決して大げさではなく・・・)感じます。これからは、今までの常識的な空間というものに、さらなる付加価値を加えていくことが、建築の世界では必要なことですし、(また逆に)この産業にはまだそれだけの余地(未開地)がたくさん残っているということです。だから、建設業ほど夢のある、未来型の成長産業はないと言えます。
また、ビル・マンションの建築において、コンクリートの品質に対する人々の意識もまだまだ低い状態です。これが、日本の建物の寿命を短くしている1つの大きな要因ですので、まず人々が、コンクリートの品質に対して関心を持って、意識することです。それによって、造り手の意識も変わります。当社の「パワー・コンクリート工法」に関心を持つお客様が増えてきたのは、社会を変えるひとつの素晴らしいシグナルだと思います。
また、物理的な空間活用法と共に、精神的に良い作用を及ぼす空間造りも大切です。なぜかと言うと、多くの建築空間は、人々が幸せに暮らしたり、仕事をしたりするためのものだからです。実はその根本的・本質的目的が、今の建設産業からは、欠落しています。ただ、物理的にモノを建てるだけでなく、その建築(家、住環境、職場環境)が、何のために造られようとしているのかを理解し、その真の目的に適う「場」を造ることが重要なのです。
自然素材」や「建築医学(風水環境科学)」への取り組みは、そこに住み、暮らし、働く人たちが、快適で、楽しくて、健康で、幸せで、豊かな感情を獲得するためのものです。建築(場)によって、人は健康にもなるし、病気にもなります。楽しくもなるし、つまらなくもなります。プラス発想にもなるし、マイナス発想にもなります。つまり・・・建築によって、人の人生(考え方、感情、気持ち、判断等)が大きく左右されるという面があると言うことです。
そのような具体的な中身までをも理解して、建築に取り組むことができれば、いよいよ「建築革命」が始まります。日本の貴重な(希少な)空間を様々な技術・工法で大活用し、心と体がより良くなるような場を造る。それは、その人の人生までを変えて行く。さらに、同時に自然・環境にも貢献する。
丸二は、以上のような包括的な建築を考えて、微力ながらすでに「建築革命」を始めています。最近、成長し始めている「加子母ひのきの産地直送・健康エコ住宅」も、その中で大切なピースの1つです。建設会社と森林組合が「直結」するという、今までの常識を超えた取り組みの下地には、このような「建築革命」への思いがありました。
さらに、「コーポラティブハウス」への取り組みも、「これからの街づくり、地域コミュニティー造りには、建築の介在が必要不可欠である」という先駆的な発想に共感したからです。「コーポラティブハウス」の施工上の苦労は当たり前のことで、それ以上に、この「コーポラティブハウス」の持っている役割、使命感に共鳴したのです。まさに「建築革命」です。
また、現在積極的に取り組んでいる「リフォーム事業」についても、金額の大小よりも、多くのお客様とのご縁を結ばせていただき、さらにそのご縁を深く長く育み続けて行くことを主眼にしています。「住みたい街№1吉祥寺の建設会社」として、ほんのちょっとの事でも、気楽に頼める安心の建築屋さん(リフォーム屋さん)も、街にとって貴重な存在です。
私たちは、常にお客様の身近な存在として、24時間お客様をサポートすると共に、様々な技術・工法によって「最良の建築」をご提案していきます。それが、私たちの「建築革命」であり、大きな夢です。そして、このような夢を持てていること自体、「幸せだなあ」と感じる今日この頃です。
※幸せを感じる音楽
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シューベルト:交響曲第8番《未完成》
ワーグナー:ローエングリン第1幕への前奏曲、タンホイザー序曲
ウェーバー:オベロン序曲 
ムラヴィンスキー(指揮)&レニングラード・フィル
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シューベルト:交響曲第9番《グレート》
Rシュトラウス:《メタモルフォーゼン》
ケンペ(指揮)&ミュンヘン・フィル
今まで、あまりシューベルトは好きではなかったのですが、最近やっと良さが分かるようになってきました。そのきっかけは、ムラヴィンスキー指揮の1977年東京ライブでの「未完成」です。とても何か深いところから湧き上がってきたような演奏で、ある種の恐さ(と言うよりも畏怖の念)もあるのですが、この音楽の面白さ(深さ)を実感することができます。私にとって、初めて「未完成」で感動した演奏です。
また最近では、ケンぺ(指揮)の「グレート」を聴き、これもこの曲の持っている冗長さを感じさせない「美しく躍動する音楽」で、とても気に入りました。何か嬉しい気持ちにさせてくれる演奏です。
シューベルトを聴くと、とても静かで穏やかな気持ちになります。今のような騒がしい世の中で、心豊かに生きて行くためには、たまにはシューベルトもいいなと思いました。